ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その5~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第五話! ソー復活!
 キングコブラ&ダイヤモンドバックによるサーペント・ソサエティ祭りからの、雷神復活。そりゃあまあ、キャプテン・アメリカのライバル枠なヴィランが、ソーと真正面からやりあったらああなるわなあ……。泣く子も黙るならぬ、泣く子も笑う大活躍。キャプテン・アメリカみたいに、超人の集団の中で自身がどう振る舞えば効果的なのか考えなきゃアカンよ。戦いに加わるのではなく、真実を追うことを決意したホークアイは好例。
 そして、事故でディスクを扱う資格を得た子どもたちに、いきなり責任を背負わせる事の重さを理解していたスパイダーマン。大いなる力には大いなる責任が伴う。スパイダーマンの日本における象徴となっている、いい言葉です。
 次回はハルクの暴走、アボミネーション参戦、キャップ復活の気配と盛りだくさん。さて、どうなる!?
 サーペント・ソサエティ周りの話は第三回でやってしまったので、今回は変化球としてのロキの紹介です。

ロキ

神話のトリックスター

 微妙に隙のある緻密な計略、水を漏らす完璧な陰謀を毎回企てる、ソーの義弟ロキ。様々な魔術を使い人を騙すさまは、神話のトリックスターの異名に相応しい姿。痩せ気味の身体と相まって、いかにもな魔術師タイプのキャラである。
 実はロキの能力として“優れた腕力とスタミナ”という物がある。あまり魔術師タイプのキャラが持つ類の能力ではないし、一応記述としてあるだけで大したこと無いのではないのでは……と思いがちだが、マーベル・アベンジャーズ事典記載のパワーレベル(7段階評価)によると、ロキの腕力は5、耐久力は6となっている。個人的な印象としては、4あれば際立った能力(例:スパイダーマンの知力4)として扱われているので、ロキの腕力5は立派な数字である。
 分かりやすく他のヒーローと比較した場合、超人的な腕力と鋼鉄の皮膚を持つ、ルーク・ケイジは腕力4で耐久力は5、Marvel随一のパワーキャラにロキが勝ってしまっている。つまりロキは策略なしでも威張れるくらい、十分なパワーを持っているということになる。

ルーク・ケイジ

 ここまで優れているのに、何故策略に頼るのか。本人の性格上の物が一番大きいのかもしれないが、現実的な理由としては、神としては割合普通のスペックというのが有る。いかんせん神界には、ソーを始めとして腕力7がゴロゴロいるので、腕力5を頼みに戦うのは無理筋である。それに地上にだって、ハルクのような腕力も耐久力もカンストしているような化物級のキャラが居る。そりゃハルクと対峙したら、映画アベンジャーズのように、ビターンビターンが定めとなって当たり前。むしろ耐久力が6無かったらビターンビターンで死んでいる。策略に頼るのは、道理である。自身のスペック以上に、相手が強すぎるのだ。

中年から少年、青年へ

 なおルーク・ケイジの低めのスペックであるが、ルーク・ケイジにデアデビルにスパイダーマンと、街の悪と戦うストリート系ヒーローは、活躍度に比べ、若干能力を低めに見積もられている傾向がある。この処置は、本来の戦いの規模に合わせての仕様なのかもしれない。

「美味いな」「うん」