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未来視究極決戦

旧サイトでのリクエスト作品。元ネタはジョジョと月姫です。
未来視の話なのに晶の出番がまるでありません。
通常版

未来視究極決戦

 志貴と話している時に一人の少女の話を聞いた。
 なんでも彼女は時間軸を超え、未来を見つめる事ができるらしい。
 それを聞いたときに――
 見極めなきゃいけないなと思った。>「のぞき? 浅上に? 」
 いきなり素っ頓狂な声を上げる秋葉、しかし一瞬で持ち直し、いつもの調子にすぐに戻る。
「いきなり何をおっしゃるかと思えば……だいいちそんな話は聞いていないし、なにより浅上に進入する度胸の有る変質者なんて居る訳ないじゃないですか」
 平然とした顔で紅茶をすする。
 超お嬢様学校の浅上女学園、内部は純粋培養(あえて建前)として育てられた淑女の学校である。
 つまり男性の侵入などもっての他、警備設備も超高級でありその対応も迅速、嘘か本当かはわからないが盗撮目的の進入者が捕まり非合法的な裁きにより精神崩壊し十年たった今でも山奥の病院で暮らしていると言う噂が学内だけでなく近隣都市にまで及んでいる。
 危険な外聞に内部の設備、正に完璧ともいえる警備状況の元母校に侵入者などありえない。
 それを聞いた事の始まりを発した志貴は、
「そうなのか? う〜ん、でも晶ちゃんが怯えているのは事実だしな……」
 と平然とのたまった。
 ガチャン! と少し大きな音を上げ、秋葉が手に持っていたティーカップをテーブルに置く。
「晶ちゃん? 瀬尾がですか? と言うか兄さん瀬尾と会っているんですか? 」
「ん? ああ、この間アーエンネルベでお茶飲んできたよ」
 いつもと違い、秋葉に対し平然とデート報告をする志貴、どうやら彼にとって晶は異性と言うより妹といった感情が強いようだ。
 罪悪感が無さそうなのが、現にそれを示している。
「そうなんですか。へーいいですねえ瀬尾は、私なんか一回も兄さんに連れて行ってもらったことがありませんけどね」
 結局、妹扱いだろうとなんだろうとシャクに触るのは違いなかったようだ、口調が一気に険悪なものとなる。
「いや、お前もそのうち連れて行くよ。今はだな……」
 とりなすように話す志貴、だが秋葉は話を聞かない内に席を立ち、部屋を出て行こうとする。
「お、おい! まだ話は……」
「話の内容は大体予想がつきます、つまり兄さんは私に瀬尾の警護なり何なりの対策を打てということですよね? だったら兄さんから話を聞くより瀬尾に直接 聞いたほうが早い、明日学校で改めて聞いて見ますよ、私はそんな事聞いてませんでしたしね」
「ああよかった、なんでも遠野先輩に余計な心配はかけたくないと言っていたけど、流石に学校内の事は秋葉に頼むしかないからな」
「それで私を跳ばして外部者の兄さんに報告と。機密漏洩の方でも話を聞く必要があるかもしれませんね」
「機密漏洩って……」
 その様子を見て、なんとなく取り返しがつかないことをしたような気がしてくる志貴。
「ああ、ご心配なく。その一件は明日学校に出たときに瀬尾に改めて聞いておきますよ、ゆっくりとね……」
 妙な妖気を発しながら答える秋葉、部屋に吹き始めた熱風は飾られていたバラを凄まじい速度でしなびさせていく。
 そのまま志貴の答えを聞かぬままに秋葉は部屋を出て行ってしまった。
「そ、そうか・・・・・あ、ありがとうな・・」
 熱気をモロに当てられ少し怯えた志貴が姿無き妹に礼を言う。
 荒く閉められたドアが軋んだ音を立て、僅かに揺れた。

 とりあえず観察の結果は悪くなかった。
 悪い人間ではない、その時点で最悪の結果は回避できそうだ。
 だが完全に安心はできない、あの能力は危険すぎる。
 現にあの男はこの能力を足がかりに……
 直後、不可視の火炎が樹上に位置するアルクェイドの身体を覆った。>「まったく……我が家の次は浅上ですか? 不法侵入も余り度が過ぎると人間の司法機関に突き出すことになりますよ、アルクェイドさん」
 夜中、浅上の寮の中庭に凛とした声が響く、その声は少し焼け焦げて眼前に降り立ったアルクェイドに向けられていた。
 瀬尾から話を聞いた時に直感的に人外の者がかかわっていると思った、なにせ彼女の周りにはその独特のにおいが周りに漂っていた。
 ならば警備員に任せるよりも自分がさっさと片付けてしまった方が後腐れが無い。
 最も、流石の秋葉もまさか犯人が直接の知り合いだとは思わなかったが。
 無言で地面に落ちたときに付いた土埃を払うアルクェイド、ひとしきり払った後で、
「あ、妹。こんばんわ」
 普通の人間ならただでは済まない一撃を喰らいながら平然といつも通りの挨拶をする。
 月は満月、最高に力の乗っている状態では『略奪』による炎上も大した物ではないらしい。
「だから妹と呼ぶなと何度言ったら……」
「まあいいじゃない、それよりさこっち座って話さない?」
 気楽に中庭のベンチを指差すアルクェイド、その顔には邪心や邪念は一切無かった。

「未来視って始まりに過ぎないのよ」
 ベンチに悠然と座りながら話すアルクェイド、なんとなく隣に座らずにその前に立つ秋葉はとりあえず聞き手に徹すると割り切ったようだ。
「始まり?」
「うん、先がある能力『未来視』その先は時空を超え時を支配する権利を得ることができる能力」
「時を越える……」
「この能力を足がかりにしてその権利を得た男がいた。彼はその時を支配し意のままに跳ばす能力でヨーロッパの闇社会を支配した……邪魔に思った白翼公側の死徒や教会の討伐隊が何人か向ったらしいんだけど結果は悲惨、全員その男の姿を見ないまま殺されたらしいわ。最も私は少しだけ会った事があるけど……最悪ね、はっきり言って二十七祖や代行者並みにタチが悪かった、私も頭吹っ飛ばされて再生に時間かかっちゃったもん」
「頭を?貴女がですか?」
 秋葉の顔に軽い驚きと疑いが生まれる。
 はっきり言って吸血鬼の頂点である真祖の力の強大さはよく知っている、その頭を吹き飛ばす存在、そんなものになる可能性を瀬尾が秘めているとは到底思えない。
「ああ、やっぱり信じない? 妹。だったら戦って見ればいいんじゃない? 」
「戦う? 」
 直後背後に感じる殺気、その先には少年が居た。
 丸毛で背の低いそばかすの少年、一見見える感じはすごく優しいものだ。
 しかしその雰囲気、なにか底に凄まじい恐怖が内包しているのが解る。
「今日は満月」
 アルクェイドが空の月を見て呟く、その顔は妙に優しげだ。
「空想具現化だけどその恐怖の一端は見えるくらいに作り上げたつもりよ」
 少年はじりじりとこちらに近づいて来る、秋葉はその内包する恐怖に無意識に身体を構えた。

「・・・・・・・・・」
 思わず息が上がる。
 通じない、何もかも。
 急角度からの檻髪も蹴りを交えたコンビネーションも自分の考えうる全ての攻撃が読まれている。
「妹ー頑張れー」
 アルクェイドの適当な声援が妙に癪に触る、憤りを力に変えて少年へと突っ込む。
 檻髪を地面にはわせ、自らは跳ぶ、上下二段のコンビネーションで少年へと踊りかかるが……
 少年は手だれのボクサーのように最小限の動きで地に這った檻髪を避け、その場からほぼ動かない状態で跳びかかる秋葉を迎え撃つ。
 片手に軽く力を使った一撃、引き裂くような衝撃が秋葉の一撃を受け止めた少年の片腕へと襲い掛かる、長く止めれば少年の腕は深い灼熱の傷が付けられる。
 しかし直後に少年の影から豪腕の一撃が秋葉の腹に炸裂した。
 正体不明の豪腕、この一撃にやられてきた。
 いきなり姿を現すこの腕は凄まじい力を持っている。
 秋葉の身体が宙に舞い、少年の片腕を掴んでいた手が強引に引き剥がされる、跳び爪の一撃は少年に痛手を与えないまま終わった。
「それが未来視の入り口、そんなとこで捕まってたんじゃあ先になんかいけないわよー」
「……この変な腕は未来視と関係が? 」
「ないわよー、本来なら専門の能力者にしか見えないモノなんだけどサービスで見せてるんだから感謝してねー」
 何処から取り出したのか缶ジュースを飲みながら野次を跳ばすアルクェイド、完全に観戦を決め込んでいる。
 未来視の恐ろしさ、全ての攻撃を予見し、最良の手段でさばく、どんな凄まじい一撃も予見の前では意味が無い。
(妹は戦闘経験自体は浅いからね、むしろこう言う変化球の敵にはシエルの方が合ってる)
 力では秋葉のほうが上だが、初見の敵に対しての反応は経験が物を言う。
(そろそろ解除しようかな、妹も未来視の存在の恐ろしさが解っただろうしね)
 アルクェイドが具現化した少年を消し去ろうとしたその時、
「消さないで下さい……アルクェイドさん」
 髪を真紅に染め、本気と化した秋葉が俯き加減で呟いた。
「やっとこの妄想を消し去る手段を思いついたんですから」
火炎が辺りを包み込む、地面だけでなく空間も含め、じわじわと少年を包み込むようにして熱気が襲い掛かる。
「先が読める? ならば……どんな未来でも避けられないような攻撃をすれば良い!!」
 全てを燃やし尽くす熱気、木立は枯れ、地面からは焼け焦げた匂いが漂う。
 少年の動きが急におろおろとしたみっともない物へと変わる。
 跳ぼうがしゃがもうが動こうが何をしても火炎に巻き込まれる、絶望の未来が見える眼はこの際邪魔なだけ。
 火炎は容赦無く少年の身体を焼き尽くす、もんどりうち倒れる少年、今まで避けていた攻撃は一撃で戦局を一変させた。
 カラン―――
 思わずアルクェイドが手に持っていたジュースの缶を地面に落とす。
「ははは……経験が足りないと思ってたんだけどね……力で吹き飛ばしたよ妹……」
 自分の予測が甘かった、アルクェイドの額に冷や汗が浮かぶ。
 しかし、これで彼女は資格を得た。
 少年、過去にドッピオと呼ばれ未来を視覚した男をのけた。
 それは―――
『トルルルーー』
 未来視の先を行く男、通称『ボス』と戦う資格を得たという事。

『トルルルルーーーー』
 今まで無言だった少年が急に奇声を上げた、そしてそのままゆっくりと立ち上がる。
『トルルルルーーーー』
 奇声を上げるたびに少年の身体に生気が戻る、しかも何か徐々に身体全体の形が何か大きくなって来た様な気がする。
「これは一体……」
 思わず秋葉があとづさる、奇声と共に雰囲気が変わる少年は気味が悪い事この上ない。
「気にしないで、演出だから」
 アルクェイドが立ち上がり、少年の方を見やる。
「儀式よ儀式、未来視の先を体現した男に会うためのね」
「未来視の先?」
『トルルルートルルルー……どこなんだよ?電話はよお!!』
 少年の奇声に言葉が入る、直後に少年は跪き、地面を嘗め回すようにして何かを探し始めた。
『ベルが鳴ってるのに、なんでねえんだよ!……ってあったじゃねえか!さすが最近の携帯は高性能だぜ!』
 何かを拾い立ち上がる少年、その手の中にあるものはゴミ、誰かが多分食べて捨てたのだろう、スナック菓子の袋の切れ端を男は握っていた。
『私のドッピオ……』
 男の口から先程とは違った深く渋い声が響く、その声は正に別人と呼べるレベル。
『ボ、ボス! すいません、あなたの腕をお借りしておきながらこのような醜態を……』
 再び男の口から出る、年相応の声。
 稚拙な電話ごっこ、だがそれはまるで男の体内で二人の人間が会話しているような錯覚を覚えさせるまでの声変わりだった。
『構わない……ヤツは化け物だ、私がそっちへ行こう……』
 少年の手からゴミが落ち、身体が一気に大きくなる、後ろに束ねていた髪ははじけるようにざんばらのロングに変わる。
『さて、私がお相手しようお嬢さん。ドッピオが世話になったな』
 シャツを徐に脱ぎ捨てる少年、否、その姿はすでに立派な成人体格の男性へと変わっていた。
 もはや少年の面影は無く、内包されていた邪悪さがはじけんばかりに溢れ出している。
「こ、これは……」
「史上最強の二重人格者、ヨーロッパ闇の帝王と呼ばれた男……通称『ボス』」
「名前なんかどうでも良いんです、 あの後ろに立つ人は……」
 眼に見えて動揺する秋葉、反して冷静なアルクェイド、男の背後には――
 異形の巨人が鎮座していた。
 鼻も無い顔はまるで人形のよう、その身体には大小さまざまな毒々しいアクセサリー、四肢は折れようも無いほど図太く、身体は格闘家も裸足で逃げ出すほどに鍛えこまれている、異様な外観の印象は正に化け物……
「名は『キングクリムゾン』、スタンドって能力で体内の超能力が具現化された物ね」
「スタンド……?」
「まあ、細かい話をすれば話しきれない能力だから省略。ただ一言……」
 急に真面目な顔になり秋葉を見つめるアルクェイド。
「……強いよ」
 アルクェイドの一言を期に駆け出すボス、背後には寄り添うようにキングクリムゾンが付いて来る。
 徐々に先行するキングクリムゾン、その拳が高々と上げられる。
(檻髪で……いや、間に合わない!!)
 見よう見まねのクロスガードで防御する秋葉、直後にヘビー級ボクサーなど軽く置いて行くクラスの拳が炸裂する。
(か、片腕の時なんか問題にならない――!)
 思わず膝を付く体、だがそれが幸いし、キングクリムゾンの拳は大降りに空を打つ。
 しかし背後に付いてきた本体のボスの蹴りが顔面目掛け襲い掛かる、
「あちゃー」
 自分で作り出しておきながら惨劇に眼をふせるフリをするアルクェイド、しかし秋葉の顔面は破砕される事は無かった。
 ボスの足は赤い髪に捕らえられていたのだから。
 肉の焼ける音が響き、ボスの足が不気味に蒸発していく。
「クリムゾン!!」
 速攻で足に巻きついた髪を焼き切るキングクリムゾン、その隙に飛びのきボスから距離を取る秋葉。
「はあ!! 」
 気合一閃、再び熱波の結界が辺りを覆いつくす。
 先程と同じ展開、熱波の結界は再びボスを焼き尽くすだろう。
 先程と同じならば――
 ボスは笑っていた、楽しそうに、蔑みの笑みを浮かべていた。
『私をドッピオと同じだと思っているのか?』
「侮る前にその空間から脱出してみてください」
 蔑みに対し、あくまで態度を崩さない秋葉、それを見たボスは笑い声をあげ、
「それでは脱出して見せよう」
 刹那、世界の時の軸が一気に狂った。
「――! そ、そんな……」
 驚愕する秋葉、結界は先程をしのぐ勢いで辺りを焼きつくしていた。
 しかしその中心にボスの姿は無い、煙のように、いや、パッと消えた。
 まるで魔法のように、まるでそこに存在しなかったように……
 そもそも結界を解き放った自覚さえない、しようとは思ったが思っただけ、暴発したと言う意識も無い。
「奇妙かね、私が消えた事が、いや、全てがだろう!!」
 背後から聞こえるボスの声、直後に秋葉の首にキングクリムゾンの手刀が突きつけられる。
「貴様の能力の全貌はわからん、しかし私に到達する事は無い、到達の時はすでに消し飛んだ! これがキングクリムゾンの全貌だ!!」
 それと同時にキングクリムゾンの手刀が延髄をかき切ろうと秋葉の首筋に襲い掛かる。
 秋葉は動けない、やろうと思えば檻髪にはまだ余力があるし、技の余りもある、しかし動かない。
 時が消し飛ぶと言う意味の詳細はわからない、しかしわかってしまったことがある。
 無駄なのだ、コイツの前では何もかも。
 単なる力や技では勝てない。
 相性云々を遙かに超越した能力。
「どうやら解ったみたいね」
アルクェイドがパチンと指を鳴らす、するとボスの姿は煙のように掻き消えてしまった。
 今度は能力でもない、本当に消えた。
「コレが未来視の先、時を消し飛ばす能力の全貌よ」
「……本当にこんな化け物になる可能性を瀬尾が秘めているのですか?」
 止まらない冷や汗、危険すぎる、こんな能力をもった人間を野放しにしておくのは。
 ココまでの能力になる可能性が未来視にあるとすれば、アルクェイドが警戒するのも頷ける……
「ないんじゃない?」
 今までの流れを無視してあっけらかんと答える真祖様。
「へっ?」
「いや、力なんてものはさ、望むから進化していくのよ。ここ二〜三日あの娘を観察させてもらったけど、平和主義そのもの、鬼のような先輩に虐げられても攻撃色なんて一切無かったわ」
 鬼のような先輩に虐げられての一文が気になるが、ここはあえて黙って話の続きを促す。
「さっきのボスは力を求めていたから能力が狂気の域に達したのよ。あの瀬尾って娘は求めてない、まあ九割方能力の進化は無いと思う、進化してもせいぜい特級の占い師レベルじゃない?」
「そうですか……」
 ――良かった
 思わず優しげな顔になる。
 かわいい後輩があんな化け物になるのは忍びない、それだけでも安堵の気持ちが心の中を……
「ちょっと待ってください、だったら私があんな化け物と戦う意味なんてなかったんじゃないんですか?」
 そんな物に成る可能性が殆んど無いんだったら、今の激闘の意味はない。
 先程の菩薩の表情を一変させ、秋葉はアルクェイドを睨みつける。
「いやーだって、いきなり燃やされたからーちょっと悪戯心でねー」
 悪ガキの様な顔をして返すお姫様、そのままてくてくと歩きながら森の中へと消えていく。
「今日は妹どーするのー?家には帰らないんでしょー?」
「友人の部屋に泊まりますからご心配なく。ああ、兄さんでしたら乾さんの所で泊まりですから家には居ませんよ」
「いもーとーよういしゅうとー」
 言うや否や気配が一気に消える、もはや監視は無駄だという決断をこの一戦でしたのだろう。
 誰も居ない中庭、夜風が黒に戻った髪を優しく撫でる。
 もはや憂いは無くなった。
「まあせいぜい憂いと言えば兄さんを狙っていることですが」
 取るに足らないわけではないが危険ではない、まあ小言ぐらいで許そう。
 足は当に友の寝る部屋に向っていた――

おまけ
秋葉「そういえば」
アルクェイド(以下アルク)「なに?」
秋葉「そのボスとか言う人はどうなったんですか?」
アルク「うーん、聞いた話によると、全てを0にする能力者に死と言う行為も0にされて永遠に死に続けてるとか……」
秋葉「あの能力でも勝てない人が産まれたんですね」
アルク「まあね、いつか強者はそれ以上の強者に淘汰される運命にあるのよ」
秋葉「……いつか私たちにもそんな日は来るんですかね?」
アルク「……さあね」

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