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新刊 涼宮ハルヒの大決戦 予告

 ハルヒが再び作ったエンドレス。まあいつもの事さ、夏休みやら豪華客船で何度も経験している。終わってみればめでたしめでたしってな。
 だけど、今回は以前の完璧なメビウスの輪とは違い、歪みに歪んでどうしょうもないループの輪だった。8の数字に似たメビウスの輪、だからといって8回目で全てを終わらせなければいけないって、そりゃあ無茶ってもんだ。いつも万を超えてようやく解決できるような話だぞ。それをたったヒト桁で解決しろだなんて、無茶すぎる。
「この周回で全てを終わらせなければ、世界は全てヤプールの物になるだろう。頼む、力を貸してくれ、キョン!」
 敵は無茶を押し通す異次元人、味方は無茶を叶えてくれる宇宙警備隊隊員。無茶塗れ、歪んだループを締め括る大決戦はこうして始まった――


「周防九曜、お前は何をしてるんだ」
「――コスプレ?」
「あのな、北高の制服を着て、文芸部の窓際指定席に腰掛け、なおかつカーディガンまで羽織る。それはコスプレとは言わん。物真似と言うんだ」


「違うよ、彼はエースキラーじゃないよ。超能力のジャミング機能に、この世界の宇宙人のデーター処理能力。対SOS団用にチューンナップが施された、エスキラーさ。ヤプール様は普通にエースキラーって呼んでるけど」
「そりゃそうだろ。エスキラーじゃパチみたいじゃねーか。なあ、キョン?」


「古泉一樹、長門有希、優秀な彼女たちがここにいないで、あなたがここまで残った。その意味を吟味したほうがいい」
「やめろ! その顔で、それ以上言うな!」
「朝比奈みくる。あなたは役立たずだからここにいる。役立たずだからこそ、ここまで生き残れた。その無能さがうらやましい」
「……」
「朝比奈さんッ!?」


「パ、パン屋の兄ちゃんがトレーラーで特攻した……」


「何が出来なかったじゃなくて、自分が何を出来るかで考えるんだ。朝比奈みくるを最後の世界まで守り抜く。これは消えた人々の総意だ」
「わたしにできること、ですか? もう時間移動も出来ないのに」
「ひょっとして未来人じゃなくて、SOS団団員の朝比奈さんにしか出来ないことか……?」


「神人は生易しい。これだけの超獣が集まれば、三日で宇宙全土が焼き尽くせる。閉鎖された世界ならば、一時間で可能」
「それはどうかな? この世界の人間の意地が、ついにお前を追い詰めたぞ、ヤプール! 見ろ、お前の絶望を!」
「……!?」
「お前は俺たちのことを無能で並みの人間と言ったよな。なら、言ってやる。お前は無能で並み以下なんだよ、クソヤロウ」


 予想を超え、複線を超え、物語は大決戦へ。ヤプール編、ここに完結。


「私は、ここに来た。俺とお前のメッセージを見た宇宙人の返事さ」


涼宮ハルヒの大決戦
 コミックマーケット77新刊 涼宮ハルヒの大決戦
 30日(二日目)西1ホール め−15bにて販売開始









「レオーッ!」
「エイティー!」


Coming Soon……

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