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エンドレス・ディケイド

「ヤマアラシのジレンマ」
「対象を愛し、近づこうとしても抱きしめようとしても、己の針が相手を傷付けてしまう」
「かつて、俺の友も悩んでいた。そして俺も今は同じ」
「僕は生まれた時からそうだった。別の僕も、同じ悩みを抱えていた」
「しかし、あいつの針は鋭すぎる。世界の全てを貫く程に」
「彼の針は僕らが折る。同じヤマアラシの僕らが」
「変身」
――ターンアップ
「変身」
――ウェイクアップ!

真なる戦士、仮面ライダーブレイド、仮面ライダーキバ、降臨。


 最後くらい、真面目なネタをやりたくなるんスよ。あんま最後って気がしないけど。
 仮面ライダーディケイド31話にして最終回〜ライダー大戦 開幕〜の感想。男坂に例えるにしても、正直あっちの方がマシですよ? ほらだって、男坂は最後に見開きで一応の終わりをアピールしてるんで。今日のディケイドは、全くそういうのが無かった。
 最終回の風呂敷広げっぱなしは予想していたけど、まさか終わりを示すような演出も無いとは。唐突な打ち切りで、明日が救えなかったバルディオスかよ。むしろバルディオスとは逆に、ディケイドは全三十話予定に一話追加されてるのに。
 TVでやってんだから、せめてTVでも終わりの形を見せるのは礼儀。この考えって、もう古いのかな……。

 キャー! ケンザキサーン!
 剣崎一真、仮面ライダー剣の物語を乗り越えた男が参上。剣を通しても初の、最強形態キングフォームへの直接変身を披露。想定上は最終回以後、ジョーカー変化後の剣崎? キバの渡も物語終了後から数年を想定してしているというし、オリジナル主人公達は物語を突破してきたライダーか。
 昭和の先輩ライダーが異常に頼もしかった理由は、戦い抜いた上で別の組織を壊滅さしめているから。強烈な実績が経歴を強くする。今まで別箇の世界扱いだった平成ライダーには、このような先輩ライダーは存在しなかったが、出現したらしたらで、やはり頼もしい。そして、現状敵である事が凄く恐ろしい。
 どうでもいいけど、管理者が五年前の剣崎と今の剣崎があまりに変わらない事(軽くオンドゥル調)に対して悩んでいた。わざと昔を演じているのか、それとも五年じゃ人は変わらないのか。椿さんは自分でオンドゥルを認めているので、前者もありえるよなーって。本年度最高レベルで、心底どうでもいいと思った。


「行くぞ、大ショッカーの基地へ!」
「そっちじゃないよ」
 あんなデカい建物を目の前にして、なんという肩透かしか。ドラクエで例えるなら、バラモス城を目の前にして震えていたら、シルバーオーブの祠にバラモスが居たって感じ。
 そして予想通りに、海東さんまたキャラ変わったよ……。今日は熱血系ッスか。なんつーか、ホントにキャラが一定化しない人だ。まるでかすがいのように、話の上で欠けてるであろうポイントに、形を変えて使われている。ある時は悪役に、ある時はサブに、ある時は熱血キャラに。ディケイドも舞台裏でゴタゴタがあったけれども、その象徴がまさしく海東だよな。響鬼の威吹鬼さんみたいなゴタゴタ路線変更の犠牲者その1。最も、カブトはぼっちゃまに矢車さんと、その辺りの処理がやけに上手かったので、彼らは勝ち組だけども。やっぱ最終的には、スタッフの手腕なのかね。


 スーパーアポロガイストは最強なのだ。いいなあ、怪人再生能力。しかもディケイドでの各ライダーの世界でのボス復活っていうのが。数は六人で、居ないのは牛鬼とガミオとパラドキサと被るアビスか。ビ、ビートルファンガイアはマズくないか? 息子さんが居るぜ?
 いやー、でも、こういう再生怪人祭りはいいよね。そしてゴミクズみたいにあっさりやられるのも。本来適当だって怒るポイントなんだろうけど、再生怪人は弱いと言うキーワードはDNAに刻み込まれているレベルで俺に染み込んでいるので、これはこれでと納得してしまう。
 ディエンドキックや響鬼キックで一蹴されるのもいいよね、この辺りは昭和10号ライダーのZXのTVSPを思い出すと言うか。なんだろう、一種の様式美?
 でもやっぱ、火炎特攻かアーム爆弾が見たかった。前者は今の特撮技術なら満足できるレベルの物が出来ただろうし、後者はアポロガイストならではの技だし。いやでも、正直ディケイドのアポロガイストが手を差し出してきても胡散臭いし、士も海東もキャラ的に絶対手を取らない。よし、こういう時こそユウスケだ。


渡「巡った世界のライダーを倒すべきだったんだ」
 モモタロスがえ!?という顔でこちらを見ています。 

 えーと、つまりだ。各世界のライダー達を倒す事がグッドエンドへのフラグで、各世界のライダーと絆を作る事はバッドエンドへのフラグだったのか。そういう攻略情報は先に教えろよ。
 ただ、まあ、今のところバッドだからこそ、渡や剣崎が望んだグッドエンド以上のベストエンドへの道なのかもしれない。てーかそうでなきゃ、ディケイドという作品の意味が無くなるだろ。9つの世界を凌駕する気概でなきゃ。
 なんか公式サイトとか見ていると、スタッフは超えた!壊した!って実感を抱いちゃっているみたいだけれども、まだだからね。一つの旅も終えていない男が、先輩ライダーの威厳を後発作品で出せるワケねーじゃん。冬の映画で完結するって言ったんだから、やり遂げたムード出すにゃあまだ早いぜ? 今はまだ夏だ。


 最終回という事で、本来ならば作品を総括すべきなんだろうけど、これ無理だろ。何も終わってないのに、総括は無理。冬の映画も見に行くだろうけど、正直納得できない部分も有る。すんなりと続きは映画でね♪という流れを全肯定しちゃ駄目だ。
 現時点で出来るレベルでの全体を通しての感想は、素人目にも惜しい部分が多く見えた事かな。あれをこうすればいいのに、順番を入れ替えて映せば納得できるのに、なんでこんな事するんだろうか。こういう部分が例年の平成ライダーに比べ、やけに多かった。今までの歴史を消化するのだからという、こちらの期待が大きすぎたのか。それとも、歴史を使いこなせるレベルに達していなかったのか。ぶっちゃけ、初期脚本(ブレイド除くアギト編まで)の頃の方が面白かったんだけれども。初期案だと、どんな結末になっていたのか。それが凄い気になる。
 初期案が気になるという事は、心のどこかで今に満足していないって事か。やはり現状、どうも伸びしろや弱点が透けて見えてしまう作品か……。


 来週、いきなりシンケンジャーの世界が巻き込まれて崩壊していたら笑う。そしてWが放送開始。お前の罪を数えろ! 感想書こうか書くまいか。まあ、面白けりゃやる気が勝手に俺を動かすだろ。

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