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デッドプール:キルズ・ザ・マーベルユニバース〜後半戦〜

前回のあらすじ

 完全にキマってしまったデッドプールにより、ファンタスティック・フォーやアベンジャーズにスパイダーマンやハルク、解説役のウォッチャーすら殺され、混沌極まりない事態に。メイおばさんらヒーローの親族たちは、甥や恋人や夫の敵を取る為、タスクマスターを雇った。

さらばX-MEN。絶望の未来へレディ・ゴー!

 デッドプールによるヒーロー&ヴィラン皆殺し戦記、Deadpool Kills The Marvel Universe! だいたいのあらすじと、死亡者名簿を並べるこの記事。君の大好きなヒーローもきっと何処かに出ているはずさ!(注:死体として)
 あとわりと、話が進むごとに破れていくデッドプールのタイツがイラッと来る。なんて嫌な、クイーンズブレイド……!



 第三話になっても、殺戮のペースは衰えず。次々と増えていく犠牲者達。

善悪老若問わず

ベノム
 教会の鐘楼に引っかかっているところから見て、鐘が放つ高周波によりシンビオートをを保てなくなり死亡。

マルチプルマン
 一人が二人に、二人が四人に、四人が……無限に増えるミュータントである彼も、ついに殺し尽くされた様子。

グリーンゴブリン
 グライダーの羽をもぎ取られ墜落、そのまま羽で首を斬られた模様。誕生の地である教会鐘楼で殺されたベノムと、映画での最終決戦やグゥエン殺しの舞台となった橋の上で殺されたグリーン・ゴブリン。スパイダーマンのヴィラン二人は、縁の深い場所で殺されることとなった。

パワーパック
 Marvel世界最年少のヒーローチームとして登場した四人兄弟。直接死体は見つからなかったものの、彼らの乗り物とコスチュームの残骸を、デッドプール追跡中のタスクマスターが発見。

 少年少女すら殺す、デッドプールの見境の無さ。ただの殺戮ではないと察したタスクマスターは、デッドプールの目的を知るために動き始める。
 一方その頃デッドプールは、プロフェッサーXを拉致し、ある廃墟に籠城。教授を拷問し、X−MENをおびき出すことに成功する。

X−MEN

サイクロップス、エマ・フロストら
 教授を追跡していた所、サイクロップスの頭にエネルギーフィールドが直撃。オプティックブラストが暴発し、サイクロップスごとチームを焼き尽くしてしまった。

コロッサス、ローグ、ガンビット
 コロッサスの力でも対処できぬ圧殺部屋に監禁。打開策を探そうとしたところで、部屋全体に高圧電流が流され焼死。

プロフェッサーX
 デッドプールの暴挙により、ついに堪忍袋の緒が切れる。テレパシーでデッドプールの脳に触れた瞬間、とんでもない物が流れてきて脳死。デッドプールの脳内を覗くのは死亡フラグだが、狂気全開の今シリーズはいつもの数倍酷かった。

テレパスの天敵

マグニートー
 硫酸で満たされた部屋に、白骨化寸前の死体が。

キティ・プライド
 閉じ込められ、透過能力で脱出を図るが……彼女を取り囲むのは、複雑に組み立てられたガラスの迷宮だった。おそらく永遠に出られないと思われる。

 X−MEN全滅……。しかし、遅れてきたミュータントが一人、中枢部に辿り着く。その名はウルヴァリン。アベンジャーズマンションで爆殺され白骨化したが、なんとか復活。デッドプールの元に着く直前、ウルヴァリンはこの必殺の罠だらけの廃墟を作った男を発見する。

「アーケイド。お前がデッドプールと共に働いていたのか?」

罠づくりの天才

アーケード:自ら作り上げた殺人遊園地にターゲットを招き抹殺する、面倒くさい変わり者の殺し屋。しかしながら、その罠づくりの才能は高く、ヴィランから依頼を受けた場合、対ヒーロー用のトレーニング施設として遊園地を貸し出す。タスクマスターが最高の指導者なら、アーケードは最高の建築家。

 デッドプールに拉致されて働かされていたアーケード。怯える彼を放置し、ウルヴァリンは遂にデッドプールを発見する。ビーストの毛皮を羽織ったデッドプールは、更に最悪のもてなしでウルヴァリンを迎える。

X−23、ダケン
 遺伝学上の娘と実の息子。ウルヴァリンから受け継いだヒーリングファクターを持っていたが、火炎放射器による継続的な攻撃により死亡。吊るされた二人の死体を前に、デッドプールはある仮説を打ち立てる。

ウルヴァリン(二回目)
「ヒーリングファクターには限界がある。なのに、バラバラになったオレちゃんや白骨化したウルヴィーは復活できた。きっとそれは、人気者だからだ! ウルヴァリンの真の能力、それは読者人気だ!」

いくら人気者でも、もう無理だ!

 だが、今回は人気があってもオシマイだと言わんばかりに、執拗な斬撃により殺害。どヒーリングファクターを無効化する、ムラマサブレードを何処からか持ってきて装備した上での斬殺。X−MEN、全滅。

 その頃、独自にデッドプールを追っていたタスクマスターは、ドクター・ストレンジの住処に辿り着いていた。

ドクター・ストレンジ
 タスクマスターが辿り着いた時点で、既に死亡。机の上に死体が放置。

世界最高の魔術師ー!

 荒らされた室内を探索するタスクマスター。やがて彼は、血でDPマークが書かれた、一冊の本を発見する。
「ば、馬鹿な……これはとんでもないことになるぞ!」




 3話終了、そして話は最終話となる四話へ。




 破壊され、燃え上がる街。原因は、至る所で殺し合いを始めたヒーローとヴィランだった。アイアンフィストVSヒットモンキー、ドラゴンマンVSドクター・オクトパス、ショッカーVSブラック・ウィドウ、バルキリーVSブレイド。もはや自身の陣営すら忘れ、殺しあう彼ら。

さらば、ヒーロー! さらばヴィラン!

 そんな戦場に落ちてくる、デアデビルの死体。戦場近くの高層ビルの屋上に並ぶ、ニック・フューリーやキングピンやブルズアイ。戦いに臨まぬ彼らは、次々と投身自殺していく。まるで、夢遊病者のように。
 ヒーローもヴィランも、死ぬしか無い地獄。地獄の理由は分からずとも、原因は分かる。唯一正気なままの男、パニッシャーは原因であるデッドプールを狙撃する。
 弾は見事頭部に命中、頭が吹き飛んだデッドプールの元に向かう、パニッシャー。デッドプールの死骸を焼くことで復活を阻止しようとしたパニッシャーは、自身のとんでもないミスと地獄絵図の原因を知ることになる。

「コイツは、パペットマスター!? デッドプールじゃない!」

余すことなく使いきろう

パペットマスター:対象の人形を作ることにより、相手の意思や行動を操ることができるヴィラン。残りのヒーローやヴィラン、全ての人形を作らされた上で、デッドプールのタイツとマスクを着せられ、デコイとして使われる。殺し合いや投身自殺の原因は、人形。

パニッシャー
 パニッシャーの人形も既に作られていた。背後にいたデッドプールに操られ、自らの頭を撃ち抜くことに。
「デップー知ってるよ? キル・ザ・マーベルユニバースの元ネタはパニッシャーだって。だけど、パニッシャーのキルズより、オレちゃんの方が凄いよ? 男は、でっかい玩具で遊ばないと」

パニッシャーを超える為に…!

ノヴァ、グラディエーター、シルバーサーファー、サノス、ギャラクタス
 コズミック系のキャラクターも全滅。パニッシャー版でスルーされた強大なヒーローやヴィランを殺したのが、おそらくデッドプールの自信の根拠。
 なお殺害方法は、デッドプールの“でっかい玩具”発言と手にしていた人形から推理するに、どうやらギャラクタスを操って、同士討ちかギャラクタス勝利後の自決に持っていった模様。むしろこの場合、デッドプールよりパペットマスターの方がすげえ。

 ヒーローもヴィランも全滅した。真相を知る、自分以外は。
 ある沼地で佇むデッドプールの前に、タスクマスターが現れる。
「最後の勝負だ。このまま、別の世界には行かせんぞ。我輩がお前を殺す!」
 デッドプールの目的は、全てを終えた上で他の次元に移動することだった。タスクマスターがストレンジの部屋で発見した本は、多重世界のあり方を書いた本だった。
 全次元間を繋ぐ中継点、ネクサス・オブ・オール・リアリティーズのある沼地で、デッドプールとタスクマスターは互角の戦いを繰り広げる。

最終決戦…?

 キル・ザ・マーベルユニバースにおける、最長の戦い。両者武器を入れ替えての鍔迫り合いの最中、デッドプールが突如問いかける。

「タスキーは、オレちゃんの動きを完全にコピーして、だいたい次何やるかも分かるわけだ。ちょっと次、オレちゃんが何やるか考えてみてよ」
「……し……し……しまった……」
「正解は、この沼の守護者のマン・シングに。タスキーの頭を掴んで燃やしてもらうでしたー!」

忘れていたー!

マン・シング:ネクサス・オブ・オール・リアリティズを守る泥の守護者。事実上の不死身であり、触れた者、全てを燃やす。超自然的な存在に見えるが、実は超人血清のコピー品をを摂取した科学者と沼の魔力が混ざり合った、科学と魔術のハイブリット的存在だったりする。対象を燃やす能力も、化学反応の結果。

タスクマスター
 マン・シングに頭を燃やされ死亡。敗因は、自らを最後の生き残りと思い込んでいたこと。マン・シングのことを忘れていた。

マン・シング
 デッドプールも殺そうとするが、デッドプールに己の役目を言い聞かせられ自壊。多次元に繋がる、ネクサス・オブ・オール・リアリティズを開放する。全てを殺たデッドプールは、事件の渦へと飛び込む。

見上げる星、それぞれの次元が輝いて

 キッド・プール、ドッグ・プール、ベノムプール、5RONINの狂僧デッドプール、Pulp版デッドプール、見覚えのあるデッドプールだけでなく、X−MENを率いるプロフェッサーDPや主神オーディーンとなったデッドプールのような未知のデッドプールまで。様々なデッドプールを垣間見ながら、やがてデッドプールが辿り着いた世界とは果たして……。
 驚愕のオチは、一先ず隠すとして、これにてキルズ・ザ・マーベルユニバース終了。おそらくこんな愉快な悪夢と言うべきコミックスは、しばらく出ないでしょう。作る方も読む方も、大変だった!




 だがしかし、デッドプールの冒険も殺戮も終わらなかった。

「ユニバース的には、スーパーヒーローってゴキブリだよね」(ライター談)

 マーベルユニバースを狩り尽くした彼は、新たなステージへの旅立ちを決意する。そう、それは、マーベルユニバースよりも人々に知れ渡り、更に広大な世界!

モビー・ディック! モビー・ディッッック!

「せめて風車に突っ込んでくれよ!」

怪人の罠、危うしホームズ!

 新シリーズ、DEADPOOL KILLUSTRATED! 今度の敵は、古典文学や童話や絵本だ! おいホント、大丈夫なのか、コレ!?




































 キルズ・マーベルユニバースのオチ?
 次元を超えて辿り着いたのは、Marvel本社。会議室では、キルズ・マーベルユニバースのオチをどうするのか、クリエーターチームが会議中。次元を超えるところまで思いついたクリエーターチームを無視して、デッドプールがシメの挨拶。
「心配しなくていいよ。今回の話は、ジョークみたいなもんで、終われば元通り、前のままさ。じゃあ、また会おう!」(超意訳)
 来週もまた見てくれよな! ……こんなノリで、終わらせていいのだろうか。感想も、本編も! まあ、いいか(達観

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