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HITMAN(勝手に)応援企画〜犬溶接マンに学ぶフック〜

サイレン(以下S)「congratulation!……congratulation!……」

ふじい(以下F)「止めて。その人間競馬の黒服みたいな優しさ。拍手も止めて」

S「邦訳版犬溶接……じゃない、じゃない。邦訳版HITMANへの参加、おめでとうございます」

F「ありがとう、ありがとう。犬溶接マンの企画に参加出来るとは、正直思っても居なかったよ」

S「お前が犬溶接マン言ってどうする!? せっかく言い直した気遣いが台無しだよ!」

F「そうね。正式タイトルHITMANだものね。犬溶接マンやセクションエイトは準レギュラー。ただ、犬溶接マンのインパクトから日本進出が始まったのは事実。尖りに尖った単語とし人の興味にガシガシ刺さり続けているので、犬溶接マンは犬溶接マンとして慈しみたいところ。犬溶接マンにズルいところがあるとしたら……」

S「あるとしたら?」

F「アイツの元の名前、DogWelder(ドッグウェルダー)。訳とか考えないで響きだけ聞くと、結構カッコいいんだよ……」

S「響きだけならな。エキサイト翻訳にぶち込むと、犬溶接工と狂気やファンタジックさを隠しきれない日本語が出てくるけど」

F「ドッグウェルダーの、訳してみるとこれおかしいヨ!?感も捨てがたいが、理解するまでに訳すという工程が必要だからね。“ドッグウェルダーってヒーローが居るんだ。ふーん”で済まされてしまう可能性も。片や犬溶接マンの呼び名には、ボンクラ魂があろうがなかろうが“え、何!?”と聞き返してしまう魔力が。日本語としてもおかしいし、犬を溶接するという行為もおかしい。伝える上において、こういう引っ掛ける部分、フックは大事。語感、素晴らしい訳」

S「人間、何らかのフックがないと、興味ないジャンルのことはスルーしがちだもんな」

F「ある意味、映画もフックだ。映画でやっているヒーローというフックは、世間一般に通じやすい、極太で真っ直ぐなフックだ」

S「犬溶接マンという単語のフックは?」

F「流石に映画と比べると細めで小さなフックだけど、一度食らいついた相手は逃さず、口に引っかかったと思えば、やがて体内へ侵入し、相手の心臓にグサリと……」

S「怖いよ! 単なる釣り針通り越して、スタンドのビーチボーイ並の殺傷性になってるじゃん!」

F「一度喰らいついたら、決して逃がさない! HITMANには、作者のガース・エニスには、それだけの強烈さがあるからな! きっちりとしたポテンシャルが有るなら、ポテンシャルに比例した大きなフックを作ることは、全く問題ない。例えばプロレスでも、男色ディーノというフックで人を惹き付け、来た人を団体の魅力で虜にしたDDTなんて団体もあるしね!」

S「ゲイレスラーやヘビレスラーのことは置いておくとして。興味をひくだけならフックだけでいいけど、そこから先は別のものが必要と」

F「そうでないと、結局“ふーん”となるだけだからね。犬溶接マンはフックであり、引っかかった先には蠱惑のHITMANユニバースが。もちろんフックだけにはとどまらず、HITMAN作中でも、犬溶接マンは期待に応える大活躍。目立つだけでなく、作中でもしっかりとした活躍を見せないといけないのが、フックの難しさ。人を惹き付け、忘れようのない活躍も残す。犬溶接マン(セクションエイト)は、作品とジャンルに人を引っ掛ける理想的なフックよ、ホント」

S「単語のインパクト、作中での面白さに存在感、まさにお手本とすべきフック、犬溶接マンだな」

F「男色ディーノも、ゲイムーブの裏にレスラーとしての実力があるからな!」

S「まさかの犬溶接からのゲイ落ち!?」

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