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ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その13〜

ディスクウォーズ:アベンジャーズ第13話!

キャプテン・アメリカ「トニー……」
ソー「……」
ハルク「ふん」
ワスプ「あちゃー……」

 アイアンマンとウォーマシンとマイアミのお陰で、アベンジャーズの心が一つに! そういやこの世界だと、以前ワスプに手を出した件はどうなっているのかしら(更なるガソリンをくべつつ
 VSジャガーノートにつづいての、ハルク&エドくん回。「いつだってやりたい放題のくせに、倒すべき敵を見誤る事だけは十中八九、なかった君だけど」(リック・ジョーンズ談)。確かに乱暴であれども、他人が思うよりは遥かに本質を見抜く目を持っているのがハルク。そっけない態度でしたが、きちんと相棒の良い所を見抜いて認めていました。まあハルク(の人格)が大嫌いなメガネ君こと、ブルース・バナーよりは良い子ですしね。あとやっぱ、こういうキャラクターが多い世界観だと、解説をぶち込んでくれる目玉の親父ポジションのキャラ、マジで大事。アレは牛鬼じゃ! 倒した相手に乗り移る危険な妖怪なんじゃ!
 あと、番組前みんな兄貴ポジションに入ると思われていたスパイダーマンが引いた結果、ホークアイが兄貴ポジションに。いやキャラ的に合ってはいるんだけどさ! せめてOPに出してやりましょうよ!?
 今日の紹介は、重力上等! おそらく日本での知名度と実力が最も釣り合っていない、レギュラーヴィランの一人で。重力こそ愛! 作画もなんか気合入っていて愛!


グラビトン

グラビトン

 粒子加速装置の事故に巻き込まれた科学者フランクリン・ホール。重力という強大な力を操れるようになった彼は、グラビトンと名乗る犯罪者となった。余談だが、ウルヴァリンやデッドプールと同じ、カナダ人。それなりに珍しいカナダ系ヴィランだったりする。
 能力は重力支配。0重力にしての物体浮遊、逆に重力倍増による圧縮。複数標的を同時に狙えるどころか、一定の空間ごと重力操作も可能。加圧も並の重さではなく、力自慢のヒーローすら狙われたが最後、容易に動けなくなる。

グラビトンVSウェスト・コースト・アベンジャーズ

 更に応用編として、自身の重力を0にすることでの浮遊、強力なバリアであるフォースフィールド(ジャガーノートの超防御力の要)の展開、単純物理攻撃である衝撃波の発射と、単に重力を使うことのみで能力が留まっていない。そして、最大奥義というか最もヤバイのが、異次元へのゲートを開く能力。初戦の対アベンジャーズ戦からして、負けて異次元に追放された後、自力でゲートを開き戻ってきている。というか、サンダーボルツやスパイダーマンに負けるたび異次元にすっ飛ばされているが、基本自力で毎回戻ってくる。時折、異次元のとんでもない生命体が追ってきたりして、グラビトン以上にヤバい。
 負けが混んでいるイメージがあるが、だいたいが一人対ヒーロー多数による結果、エナジー属性のレギュラーヴィランとして選ばれるだけの実力者である。地球発、後天的能力者としては、五本の指に入ってもおかしくはない。

反重力全開

 同じヴィラン、同じ圧縮反発を使う者として磁力の王マグニートーとなんとなしに比較されるが、カタログ上のスペックではグラビトンが勝っている。ただX−MENのミュータントはスペック上にない強さが多いせいで、カタログスペックを落とされる傾向にあり、確実に上とは言えない。おそらく指揮能力や集団の長としてはマグニートーの方が上、磁力で異次元の扉は開けずとも、地球の地軸をずらした結果地球やべえぐらいは出来る。

磁界の王マグニートー

 結論としては……重力磁力、どっちもヤバい。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その12〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第12話!
 パワー属性としてアブソービングマン、ジャガーノート参戦!
「そのキャップのシールドを俺が触ったら、最強になるぞぉ!」
 アブソービングマン、アベンジャーズに優しいというより視聴者に超優しい。アブソービングマンに関しては、ディスクウォーズ開始前にこちらでちょっと書きましたね。アブソービングマン(ゾンビ)大活躍のデッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス もヨロシク!
 というわけで、今日はハルク回。実の話、ディスクウォーズのメインメンバーで最も多くの少年と共にあったのはハルクと言っても過言ではなく。最初からして、良きアベンジャーズの友であるリック・ジョーンズが共に。リック以降も複数人良き少年の相棒が居ましたからね。彼ら、ディスク使う側として出てこないかしら。
 勇気、知能、それぞれ優れたるハルクのパートナー達と並ぶことになるエド君。小柄で気弱な彼は、一見劣って見えてしまいがちですが、迷いあれど一番ハルクの友として大事な物を持っているので、大丈夫でしょう。
 ハルクの相棒に最も必要な事は、ハルクを信じることです。信じてくれる人がいる時のハルクは、無敵。恐るべき怪物ではなく、正しきヒーローとして。
 今日の紹介はジャガーノート……と言っても、元よりジャガーノートは有名キャラ。ここはあえて、ちょっと突っ込んで。マーベルパワーキャラの両極こと、ハルクとジャガーノートのスペックを項目ごとに比較してみましょう。今回の話はホラ! ハルクレギュラーで、ジャガーさんゲストだししょうがないよ!


ハルクVSジャガーノート


パワー:ハルクは怒りによってパワーが上がり、その際限は無し。この天井知らずのパワーこそがハルクの売りであるが、ジャガーノートのパワーの源であるサイトラックの魔石も、かなりの底無しである。そもそも平常時のジャガーノートも、完全に魔石に適合しているとは言えず、シンクロ率100%、通称トリオン・ジャガーノートとなれば、光の国の超人のごとく巨大化。次元の壁を腕力でぶち壊すという無茶をやらかす。ハルクもテレパスを使って限界までブチ切れると、物理無効バリアを物理でぶっ壊すという無茶ができるので、こいつら力こそパワー過ぎて困る。

トリオン・ジャガーノート

 おそらくトリオンならば、全ヒーローを総なめしたワールド・ウォー・ハルク時のワールド・ブレイカーなハルクとも五角以上に渡り合えたと思われる。問題は、ハルクはあくまで怒りという自身の中にある物だが、ジャガーノートは魔石サイトラックを介して邪神サイトラックから力を得ている。

サイトラック

 つまり、サイトラックの気まぐれという不安材料が大きく、彼の意に沿うような邪さを見せたり、サイトラックを直接殴り倒すことで望み通りの力を得たりと、全力の条件がハルクに比べて若干厳しい。……全力条件がブチ切れるだけなハルクがむしろ簡単すぎるような気もするが。



防御:ハルクはヒーリングファクターを持っている。ウルヴァリンやデッドプールに比べると流石に落ちるが、並の傷であれば戦闘中でも、致命傷でもそのうち勝手に回復する。HP数万のボスキャラが、HP回復(小)もしくは(中)を持っていると考えると、非常に恐ろしい。
 ただ防御面の話を持ちだした場合、ジャガーノートはとんでもないことになっている。
 まずエドくんも説明した頭のヘルメット。このヘルメットを装備していればテレパスは効かない上に、ヘルメット自体の防御力も高い。ハルクはむしろ、テレパスによく引っかかりダマされる。
 更に恐るべきは、生存能力。サイトラックの加護があれば、ジャガーノートは食事も水も、空気でさえも必要としない。深海も歩けるし、宇宙も泳げる。ハルクも生身での宇宙遊泳はやったことがあるが、流石に息を一杯吸って我慢して泳ぐのが精一杯だった。所謂、江田島平八方式。
 HP回復を持っているが状態異常にかかるキャラ、かたや重装甲でENほぼ無限かつ状態異常がほぼ無効なキャラ。どっちが厄介かと聞かれれば、おそらく後者だろう。いやまあ、両方共そもそもHPが数万とか数百万なので、詰むボスキャラレベルの強さがあるけど。お前ら、ネオグランゾンか何かか。
 そしてこの二人、生身での大気圏突入を成功させているので、防御力の方程式としては以下のようになる。

 ハルク、ジャガーノート、江田島平八>>(大気圏突入の壁)>>ザク



素早さ:ぴょんぴょん跳んで高速移動、本気で跳べば大気圏突破一歩手前。そんなハルクに比べ鈍重なイメージがあるが、ジャガーノートも十分速い。高い防御力を全面に押し出した突進力は、山も谷もビルも軍事基地もぶち壊すド迫力走行。走行中でも、ヘリコプターぐらいになら簡単に飛びつける。あえて言うなら、高いジャンプも含めた立体移動のハルク、あくまで直進を主とする直進のジャガーノート、このような形で書き分けられているきらいがある。

ジャンピング・ハルク

猛進! ジャガーノート!

 ただジャガーノートの場合、遠くに行く場合の手段として、ハルクとは全く違う物が一つある。まず飛行機の座席を空港窓口で予約。ヘルメットやアーマーは脱いで手荷物扱いに。私服で飛行機に乗り込んだら、大人しく離陸待ち。暴れた場合自分はともかく周りに迷惑(ヒント:墜落)がかかるので、飲酒厳禁。あとはお気に入りの歌手の曲をヘッドホンで聞きつつ数時間眠るだけで、目的地に。非常に理性的かつ、見習うべき紳士な移動方である。
 ……やっぱりこの人、邪なる破壊を力とするサイトラックの眷属に、向いてないんじゃないかな。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その11〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第11話!
 日常回INジャパン! 先週は住宅街にニンジャがうろついてましたが、今週は普通の日本、ごく当たり前な日本でのお話です。今後の舞台になる以上、一回限りと過剰にジャパンな描写を盛りこまなくてもいいし、日本制作なので妙なアジアンテイストや中華風味もなく。海外発だと、例え日本人アーティスト参加でも、ニンジャ普通にいますからね? ともかく、歩道橋の上を飛ぶソーや、甘味屋でいつもの調子のキャプテン・アメリカと言った、よく知る日常の中でのアベンジャーズは実に面白く。
 あと単純に、日常を子供たちとともに楽しむアベンジャーズもいいですよね。許容がある上に派生誌が多いスパイダーマンやエニタイムなんでもアリなデッドプールとは違い、アイアンマンを始めとするこのメンバーがゆっくりしているというのも新鮮で。派生誌で多様に描けるのがアメコミの強みといえども、今の御時世、のんびりとした光景が似合わぬor挟み込んでいるヒマが無いメンツは多々。色々あったせいで、元来の明るさやファッションデザイナーという本職を披露する間も無いワスプなんか、その恩恵をモロに。そうか、ゴスロリか……。
 今日は人の尻馬に乗る形で、馬面なあの人の紹介。エドくん居れば、俺、いらない子なんじゃないかな……。


ベータ・レイ・ビル(ベータ・レイ・ソー)

ベータ・レイ・ビル

 マイティ・ソーと同じ力を持つ、もう一人の雷神ベータ・レイ・ソー、本名ベータ・レイ・ビル。ムジョルニアと同じ能力を持つストームブレイカーを自在に操り、悪を雷撃にて誅する!
 ここまではエド君が説明してくれたので、補足的な物を。北欧神話に名を残す悪魔スルト、彼の害意は神界や地球のみにとどまらず、とある銀河を壊滅寸前にまで追い込んでしまった。スルトの魔の手から逃れた人々は、生物工学を結集、新天地を切り拓くだけの力を持つ守護戦士を作り上げる。腕力と敏捷性に長けた肉食獣ベータ・レイ・ビルはこうして誕生した。
 冬眠状態のまま宇宙戦艦スカトルバットで送り出されたビルは、偶然太陽系にたどり着く。そこで宇宙船へ調査にやってきたソーと接触、スカトルバットがソーを脅威と判断した結果、ソーとビルは戦闘になってしまう。戦闘中、力の源であるムジョルニアを手放してしまい、無力な人間ドナルド・ブレイクとなってしまった当時のソー。ビルがムジョルニアを手にすると、ムジョルニアは雷神の姿と力をビルに与えてしまう。この異星人は、神の資質を持つ者だったのだ。

ソーよさらば

 事態を知ったオーディンは、ソーとビルをアスガルドへ召喚。戦利品としてムジョルニアを求めるビルに対し、再度のソーとの対決を指示。再戦でビルはソーに再び勝ち、雷神の地位とムジョルニアを与えられるが、そもそもこの戦い、自身が有利になるよう仕向けられていたのを察したビルは拒否する。自らを唯一無二最強の雷神と思っていたソーの鼻っ柱を折りつつ、ビルの価値を確かめたのではないか? 真意は定かではないものの、その後オーディンはもう一つのムジョルニア、ストームブレイカーを創造し、ビルに与えた。
 その後ビルは、宇宙人そしてアスガルドの一員として、神界や銀河を駆け巡っている。ソーと遜色ない力を持つ彼であるが、宇宙や神界にゴロゴロ居る大敵、そして宿縁の敵スルトと、強敵には事欠かない。最初は上手く行かなかったソーとも、ダブルライダーならぬ二大ヒーローダブルソーとして友情を築いている。

ソー&ビル

 ビルと同じ、ソー経由でアスガルドに認められ神となったものは、一時期ソーと融合し、分離後独立したサンダーストライク。

サンダーストライク

 ソーの勇姿に感動した結果、アスガルド人となることを志望したソーガールなどが居る。

ソーガール

 なお、ビルを送り出した惑星は、ビルがストームブレイカーを持って里帰りした頃には、ギャラクタスに美味しくいただかれ消滅していた。なんというか、ふんだりけったりだ。
 そして更なる余談だが、ある事件により幼児化したソーとビル。日本人アーティストであるグリヒルさんにより描かれたこの二人はぬいぐるみで欲しいぐらいにかわいい。リトルポニー!

ソー&ビル(あざとかわいい)

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その10〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第10話!
 ダメだ。初の叫び声付きのハルクスマッシュIN日本の住宅街や和室のアイアンマン&ソーの絵面で面白すぎる。サムライの屋敷の門の前に、ニンジャが群れているとかお前コレ、ネオサイタマ!?
 日本を本拠地にするにあたっての、シルバー・サムライとの政治的交渉。互いを主張し合い尊重しあうヒーローとパートナー。スパイダーマンへのアリガトウ。CV西川貴教登場により注目されやすい回で、ディスクウォーズで描きたいことやディスクウォーズだからこその光景をこうして盛り込めたのは、非常に良い流れだと思います。カリフォルニア的なジャパン演出も、個人的には大好き大好物ですよ?
 今日紹介するのは、かつてマブカプで知名度を馳せ、ディスクウォーズでも善悪兼ね備えた大物らしさを見せつけてくれた、銀色のサムライです。しかし妹絡みのエピソードに、社長との宿命。本来そのエピソードを担うべき男の出番は、今後果たして……。


シルバー・サムライ

シルバー・サムライ

 ケヌイチロウ・ハラダ、ケヌイチロウ・ハラダ、発音が難しいのか資料によってまちまちとなる本名。漢字表記だと原田剣一郎なので、おそらくケンイチロウ・ハラダ、日本の並びにするならハラダ・ケンイチロウが正しい発音と思われる。別の日本人キャラ、忍者軍団ザ・ハンド総帥マツオ・ツラヤバのツラヤバも、円谷(ツブラヤ)がなまった結果という説もある。パニシャー、パニッシャー。ムジョルニア、ミョルニル。読み方の輸出入は難しい。
 日本の犯罪組織ヤシダ(矢志田)一家の総帥、ヤシダ・シンゲンの非嫡子として生まれた彼は、サムライやニンジャの修行を積んで渡米。銀色の鎧兜を身に纏った用心棒にして傭兵シルバー・サムライとして名を馳せる。日本人ミュータントであることから、カテゴリー的にはX―MENのキャラとして数えられる彼だが、雇われの結果、初めて戦った相手は向こう見ずのクライムファイター、デアデビルだったりする。

シルバー・サムライ初登場

 本来、ヤシダ一家を継ぐ立場ではなかったものの、異母妹であったヤシダ・マリコが死亡。シルバー・サムライはヤシダ一家の総帥となる。その後は、マリコの婚約者でもあり、元来因縁浅からぬ間柄でもあるウルヴァリンの宿敵となり、何度もウルヴァリンと死闘を繰り広げる。だが、戦いを重ねていくうちに、二人の男は理解を深めていき、やがて間柄は宿敵怨敵から敬意が入り混じり共闘もふくむ好敵手へ。もう殺すしかねえセイバートゥースやオメガレッドといった怨敵はゴロゴロ居るウルヴァリンだが、敵から始まりこういう関係に落ち着いたのは珍しい。

シルバー・サムライVSウルヴァリン

 ヴィランからヒーロー寄りにシフトチェンジし始め、最近話題の和製ヒーローチーム、ビッグヒーロー6のリーダーにもなったシルバー・サムライだったが、とあるヴィランに洗脳された結果、正義の心を揺らがされた上「お前のヒーロー活動は、プロフェッサーXがテレパシーで洗脳した結果なんだよ!」という物凄くリアリティのある嘘を信じてしまい。ヒールターン。そのまま犯罪者から中庸を経て、最終的には正義の心が蘇った結果、再び国家の守護者へ。だがしかし、ウルヴァリンとずっと繋がり続けて来た縁が苦難を呼び、片腕を喪失、その後マリコの墓の前で迫り来る敵を相手に孤軍奮闘の後、死亡した。

マブカプ版シルバー・サムライ

 ミュータントとしての能力は、エネルギーの注入による物質の強化。性質的には、物質に爆発エネルギーを送り込んで爆弾へと変えるガンビットに近い。シルバー・サムライは、主にエネルギーを自身の愛刀に注入、タキオン粒子を纏った刀はアダマンチウム以外の全てを切り裂く妖刀となる。一時期は、アイテムによるテレポーテーション能力も持っており、サムライの剣術とニンジャの神出鬼没を併せ持つ、マッポーめいた力を存分に振るっていた。能力を数値化した場合、戦闘技能に全振りしたようなスペックになっているのは、自身の能力を活かすための研鑽を重ねる、X―MEN及びミュータントらしいスペックと言える。
 現在は、ニュー・シルバー・サムライにして二代目ヤシダ・シンゲンを名乗る、ハラダ・ケンイチロウの非嫡子シンが、名とヤシダ一族の実権を継いでいる。ヒドラやヘルファイヤークラブにハンドと言った、マーベル悪の組織と積極的に手を結んでいることから明らかなように、陣営としては紛れもない悪。科学的に強化された飛行可能なニューアーマーや奸智で、若さと経験の無さを補えるかが今後のポイント。あまりふるわなかった場合、シン死亡後のケンイチロウの復活復帰も十分あり得る。アメコミ業界の就職事情も、また厳しい。

ニュー・シルバー・サムライ

 日本が舞台である映画ウルヴァリン:SAMURAIにも、ヤシダ一家の守護神として登場。ニューシルバー・サムライを彷彿とさせるアーマーに、装着者であるシンゲン、更には原作を知っている人間ほど騙されたであろうハラダ・ケンイチロウの登場と、今まで築き上げたシルバー・サムライとヤシダのイメージを、混合後、再構築した物となっている。

映画版シルバー・サムライ

 余談ではあるが、映画ウルヴァリン:SAMURAIにて暗躍した毒蛇女ヴァイパー。ミュータントだった映画と違い常人ではあるものの、原作における彼女は、シルバー・サムライの初期における雇い主にしてその後愛人と、シルバー・サムライとの縁を築きつつ、他の組織にも積極的に接触。キャプテン・アメリカやアイアンマンにウルヴァリンと対峙した巨悪である。そして毒蛇の名の通り、あの組織とも深い繋がりがある。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その9〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第9話!
 船上での決戦、そして舞台は日本へ。キングコブラ、ディアブロ、ワールウィンドのようなOPにいない非レギュラー枠のヴィランはお縄に。てーか、キングコブラへの攻めがキツすぎて、死んだんじゃねえかアイツと思ってしまったよ! キングコブラ、ムジョルニアの一撃も全開くらってたし、本当にお疲れ様でした。サーペントソサエティは永遠です。
 超人を管理するための法案、ロキの奸計から逃れた先は日本。カリフォルニア巻きは日本食じゃないよとトークした直後に、ニンジャが門番しているシルバー・サムライ宅が出たのは多分狙ってますよね? そのシルバー・サムライ(CV:西川貴教)とニンジャの日本感、全力でカリフォルニア巻き的ジャパンじゃねえか! そして多分、最初に顔見せしたサイクロップスやビーストに続く、ミュータントの登場。ミュータントのヴィラン、X―MENのヴィランとするなら、シルバー・サムライが初ですね。
 おそらくシルバー・サムライは来週以降大活躍なので、今回は少しだけ原作に没入。今回ロキが成立した法案に似てるよ!?と色々な人がツッコんだ、超人登録法についての解説です。アメリカ版スーパーヒーロー大戦、シビル・ウォーのきっかけともなった法案自体にスポットを当ててみました。トニーさんの、雇ったヴィランに自分を襲わせての自作自演やヴィラン大量雇用やヒーロー投獄とかの行為はスルーしてですね、ハイ。


超人登録法

正義VS正義

 正式な法案名はスーパーヒューマン・レジストレーション・アクト(超人類登録法)。この法案が連邦議会を通過したため、合衆国に在する全ての特殊能力を持った人々は政府に正体も含めた個人情報を登録し、SHIELDや政府の為に働く義務が生ずる。登録すれば国から給与も支給されるため、有り体に言えばヒーローの公務員化である。
 この法案を推し進めるアイアンマン(トニー・スターク)と、法案に反対するキャプテン・アメリカ。二人の巨頭がそれぞれ別の道を選んだ結果、ヒーロー達は登録派と反対派に分裂。争いは激化していき、ヒーロー史上に残る内乱、シビル・ウォーが勃発することになった。双方の陣営に正しさがあった結果戦いは泥沼化してしまい、キャプテン・アメリカの死亡という最大の悲劇を招いてしまった。
 そもそも法案が議会を通過した理由は、若手ヒーローチーム、ニューウォーリアーズとヴィランの戦いの影響で、コネチカット州スタンフォードにおいて600人あまりの人々が犠牲になった事件にある。登録法には若手ヒーローの育成プログラムも組み込まれており、悲劇を回避するための手段が多々盛り込まれている。また、ヒーローが公務員化することで、例えば戦闘中に壊れた物の保障などもやりやすくなる。
 何より、この法案が通っていなかった場合、別に提出されていたもっと強烈に超人を縛る法案(脳改造手術なども含む)が代案として議会を通過していた可能性もあった。
 一方、法案の不備としては、まず正体の登録や公表のようなアンタッチャブルな部分に触れているところがある。反対派の大半は正体非公表のヒーローであり、反対に賛成派の大半が正体を公表していると考えると、この問題の根の深さが分かる。最初登録側に属していたスパイダーマン(ピーター・パーカー)は、自身の正体を記者会見で公表するが、公表後に自分だけでなく家族も民衆やパパラッチやヴィランの悪意に晒された事により、愛する人を護るための秘匿の価値を知った。
 そして登録法最大の不備は、正しい人間、清廉潔白な者により運用されるのが大前提となっている所にある。しばらく後、運用する側だったトニー・スタークは罷免され、代わりにノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン)ら悪党が運用側のトップに立ってしまう。トニーはヒーローの正体に関する全てのデーターを破棄し、なんとかオズボーンからヒーローの正体を守り切るものの、最後のデーターの眠る場所、自身の記憶(シビルウォー周り全て)を喪失するハメになってしまった。また新人ヒーローを訓練するためのキャンプ・モハメドにも大量のヴィランが流入。カリキュラムには暗殺のような非人道的な物も組み込まれることとなり、理想は容易く瓦解した。
 つまりこの超人登録法は、結果的に残念な物となったが、必要性も間違いなくあった。正しさが双方に存在した結果がシビルウォーという悲劇である。
 激化していく前に止められなかったのかよ!?というのは正論である。実際に、それをもっと早く行っておけば! ここで分かりあえていれば!というタイミングが何度かあり、折衷案を生み出せる可能性もあった。だが、この戦いは政治的な思想による戦い、革新と保守の戦いでもある。新聞記事でもテレビでも2chでもTwitterでも、政治的話題の危うさはちらほらと見え隠れしている。分かりあえず熱くなりやすい話題、こういうものを正義同士の内乱の主軸においたシビルウォーのメインライター、マーク・ミラーは本当にイイ性格をしている。
 なおこの法案はアメリカ国内の法なので、ディスクウォーズにおける他国への逃亡は超人登録法においても一番正しい回避手段である。よりによってアイアンマンが先導して逃亡したというのが、なんともこう皮肉めいたオチだ。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その8〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第8話!
 遂に、遂にのアベンジャーズ・アッセンブル! 例え制限時間があろうとも、結集したアベンジャーズからみれば「5分で十分!」。来週は、今までの苦戦を精算するような大反撃が展開されると思います。次回予告見てると、約一名大変なことになりそうですが、それはそれとして。
 しかし、属性分けのアイディアが浮かばなかったら、ディスクにピム粒子が使われていたかも知れなかったのか。確かに物を縮小させる粒子は、ディスクに応用できそうだけど。ひょっとして、未だに姿を見せないピム博士がピム粒子を使った新型ディスクを持ってきて、余計な大騒動になるフラグが立ったんじゃ……。公式的なハンク・ピムの扱い的に、マジこうなりそうで怖いんですが!?
 そして、トニー・スタークを蝕んでいた現状への責任感。飄々と見えがちなトニーですが、内実は豪胆どころかむしろ繊細。責任を誰よりも感じ、重責を背負おうとする。社会的地位がなまじある分、多数を背負い込むこととなり、その重さは天井知らずに。これら重責により浮き出る弱さや過ちが、一見完璧超人に見えるトニー・スタークの人としての魅力でもあり。そしてその責任感を、真正面から受け止め分かり合えるアキラ。うん、この二人もいいコンビだ。
 今日の紹介は、Marvel最高にして最低の殺人機械です。来週はおそらく、多数ヴィランが捕まっての一区切りになりそうだから、紹介じゃなくて考察的なまとめになるかもしれません。


モードック

モードック

 ナチスの流れを汲む、秘密結社ヒドラ。このヒドラの科学部門が独立分離した結果出来たのが、革新的テクノロジーの開発悪用に務めるもう一つの秘密結社AIMである。

AIM

 ヒドラと分かち黄色いコスチュームに身を包んだ彼らは、既にヒドラとは完全別組織。それどころか、敵対している。邦訳された作品では、デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスに両組織共に登場。ヘッドプール(ゾンビ化したデッドプールの頭部)を巡り、激しい闘いを繰り広げている。組織の特色としては、元が科学部門だけあって、科学者や技術者を尊重し、他の組織よりも一回り優れた科学を使いこなす風土を持っている。
 そんなAIMがある時“世界を創る立方体”コズミックキューブに注目。強大な力を持つキューブ分析には、現存のCPUを越えた有機的CPUが必要だと結論づけたAIMは、技術力を結集し組織のエージェント、ジョージ・タールトンを大改造。殺人専用にデザインされた知的生命体、モードック(MODOK)の誕生である。
 超能力サイオニックパワーに既存のCPUを超える頭脳、モードックはAIM首脳陣が望んだ通りの完成度だったが、そこには大きな誤算があった。モードックは、単なるCPUや兵器として扱われる器ではなかったのだ。モードックは瞬く間にAIMを掌握。以後、AIM首領としてキャプテン・アメリカやアベンジャーズの前に、何度も立ちはだかった。
 MARVELVSCAPCOM3、マブカプ3でまさかの参戦キャラになったため、日本での知名度もそれなりにある。おそらく、歴代マブカプ参戦キャラの中でも、上位に入るサプライズキャラ。知名度や人気以前に、この頭でっかちの極地のような体型のキャラが格闘にゲーム参戦する光景は中々に思いつけないものだっただろう。

モードック(マブカプ3)

 能力は前述の超能力と高度な知性。AIMの全てを結集して作りだしただけはあって、モードックの知性はドクター・ドゥームやリーダー(ハルクの宿敵)といった超天才と肩を並べられる域にまで達している。更に、様々な兵器を装備したホバーチェアーに搭乗することで危険性はさらに上がっている。頭が肥大化しているモードックは自力歩行が不可能なので、もはやホバーチェアーとモードックは不可分な存在だったり。チェアの中には、下記のような身体が収めされている。

モードック(クロスアウト)

 余談ではあるが、この時、フライングチェアを強奪したのはデッドプール。強奪の際両足を骨折した親友のボブと共に、動物病院に放置。後にボブはNYでのデッドプールVS西洋妖怪の大戦にチェア搭乗で参加。モードックのフライングチェアの破壊力は、西洋妖怪にも通ずる物だった。椅子の危険性が分かる一幕である。

ボブINモードックチェア

 ディスクウォーズでは、元SHIELD科学開発チームであるティム・ギリアムのメイン所有ヴィランとして登場。テック属性の代表格となっている。作中登場したヴィランの中で、最も大きな組織の首領なわけだが……彼の居ないAIMはどうなっているのだろうか。AIMは登場しないのか、それとも後に。組織と合わせ、今後の動きに要注意なヴィランだ。

アベンジャーズ(まちがい)

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その7〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第7話!
 ハルクの脅威もそうですが、キャプテン・アメリカの技巧と戦略と覚悟に塗れた姿、スパイダーマンの飄々としつつも確かな一本線として貫かれている強さと、能力的には中位下位なキャップやスパイディの良さを話に組み込もうとしている姿勢は、かなり高評価で。話のペースも若干スピードアップ、新EDにはジャック・カービー(ハルク、キャップ、X―MEN等の創造者)の名前も!?と、いい感じに上向きですね。苦情があるとしたら、どう見ても能力が錬金術士ならぬ魔術師扱いなディアブロだけですよ。幻覚や洗脳に薬を使うから、魔術師お決まりの本人がやられたら術もおじゃんみたいな事はあんま無いのよね、錬金術士。
 先週ディアブロやったし、ワールウィンドもやったよ!というわけで、今日はレギュラーから抜粋。ガンマ線の悪しき猛者の紹介です。


アボミネーション

アボミネーション

 Abomination:憎悪、大嫌い、忌まわしいモノ
 単語の意味からして、恐ろしいまでの恨みに満ちたヴィラン。それがハルクの宿敵、アボミネーションである。ユーゴスラビア人のエミル・ブロンスキーは、潜入した空軍基地にてブルース・バナー(ハルク)と遭遇、ガンマ線放射装置でのガンマ線過剰摂取による自殺を図っていたバナーを阻止する際、自身がガンマ線を浴びてしまった結果、爬虫類の如き身体と巨体を手に入れた。
 元よりブロンスキーは貧弱坊やのバナーより肉体的には上。筋力、防御力共にハルクと互角の水準を誇り、人間に戻れない代わりに平時から人間の時のままの精神と知能を保持と、強敵に相応しいスペックを持っている。持っているのだが……実はハルク最大の特性“怒りに比例してのパワー上昇”を持っていない。なので、殴り合いを続けた場合、最初は押していたとしても、感情が昂ぶりパワーアップしたハルクの前に負ける定めである。肉体的には勝っていても、ハルクの強さの根幹にして原因、ブルース・バナーの精神構造にブロンスキーは追いつけなかった。

アボミネーションVSハルク

 そんなハルクに負け続けた結果、アボミネーションの心はポッキリと折れ、ニューヨークの下水道に引きこもることとなる。その後、珍しく人生バラ色気味だったバナーを妬み、彼の妻ベティ・バナーに毒を盛ったりしたものの……もはや好敵手と呼ぶには、アレな感じになってしまった。しかも最後は、ハルクの新たなライバルであるレッドハルクに銃殺と、なんとも悲しい終わり方になってしまった。恨みは深かったらしく、死後も怨霊として頑張ったりもしている。
 アボミネーションが死亡した直後、入れ替わるように、アボミネーションに酷似した超人が現れる。アボミネーションとの大きな違いは、色と正しき心。二代目アボミネーションならぬエー・ボム(A-Bomb)と自称した彼は、強敵レッドハルクに追い詰められるバナーの援護に回った。

レッドハルクVSエー・ボム

エー・ボムの正体はとあるマーベルにおける重要キャラの一人だが、彼についてはまた、別の機会に。
 アボミネーションは映画インクレディブル・ハルクのヴィラン、アルティメッツ2では中国人な共産圏版ハルクとして、両作品共にハルクと死闘を繰り広げている。

映画版アボミネーション

 心が挫けても、次々と与えられる新たな機会。つまりは心が折れるまでに、それだけアボミネーションは好敵手としての財産を築いてきたということ。ディスク・ウォーズでも、強敵の一人として頑張って欲しい所である。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その6〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ、第6話!
 これから一話ずつ、ヒーローと子供たちを組ませていくのかしら……と思っていたら、急展開。来週辺りには、アイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカ、ハルク、ワスプと言ったメインメンバーが復活しそうな雰囲気に。元より今週のハルク暴れる→キャプテン・アメリカ復活!の流れだけでも、実に好ましく。人間サイズの怪獣を人間が止めにかかるぐらいの無茶な戦力比でも、キャップなら、キャプテン・アメリカならなんとかしてくれる。この期待値が、おそらくキャップ人気の秘密。
 ディスクウォーズのコンセプトとして、ヒーローと子供たちを組ませることで双方を掘り下げていこう!というのがおそらくあると思うんですが、今回のキャプテン・アメリカ&クリスのコンビはかなりいいですね。自らの情熱や本音を隠しつつ生きてきた不器用な少年と、自らの情熱や本音を貫いて生きてきた不器用な男。組ませて、面白くないわけがないハマリ具合。せっかく、日本向けにアレンジした設定を用意したのだから、この設定でしか出来ないことを目指していけばいいんです。
 というわけで、今日はハルク暴走の立役者の紹介です。スパイダーマンに完勝したアボミネーションは、OPにも居る以上今後の出番も期待できるので、また今度に。あまり飛ばし過ぎると、もしもの時のネタが無くなる。先週学んだ真理です。


ディアブロ

ディアブロ

 ドクター・ストレンジ、ドクター・ドゥーム、モルガン・ル・フェイ……善悪問わず魔術師が多いマーベル界隈にて、魔術師ではなく錬金術士を名乗る男、それがスペイン貴族のエステバン・コラゾン・デ・アボロ。通称ディアブロである。
 彼の錬金術は後世に伝わる資料から紐解いたものではなく、イスラム錬金術全盛期であった9世紀の錬金術そのもの。それもその筈、彼は元々、9世紀生まれのイタリア貴族。錬金術に力を見出した彼は、錬金術に没頭。自身の寿命の限界を意識し始めたディアブロは、自身の魂と引き換えにして悪魔メフィストの持つ錬金術の知識を入手。その知識を元に開発した秘薬を飲み、不老不死となった。
 不老不死となったディアブロはトランシルヴァニアに移住、暴君として近隣住民を1000年近く支配するが、村民の氾濫にあい、穴蔵に封印されてしまった。封印されて百年後、ファンタスティック・フォーのシングを騙すことで脱出に成功。以後ファンタスティック・フォーやアベンジャーズの宿敵となった。
 呪文を唱えることで術を施行できる魔術師とは違い、錬金術士であるディアブロは術の施行に薬品のようなアイテムが必要となる。ディアブロのコスチュームの下には、大量の薬品入り試験管や粉末、敵を拘束する植物の種やクリーチャーを作り出せる材料が仕込まれており、自慢のヒゲにも薬品が染み込ませてある。物によっては、呪文の詠唱より早く効果を発揮、もしくは気付かれぬまま術が使えるので、魔術師以上に厄介だったりもする。

本気の錬金術士

 そしてディアブロをやっと捕まえたかと思えば、実はホムンクルスの偽物でした!なんて流れもある。個人的な評価としては、強さよりもまず厄介さ、難敵の称号が相応しいヴィランである。
 実はディアブロの活躍は、ディスク・ウォーズ以外の日本のメディアでも目にすることが出来る。それは、邦訳誌であるアベンジャーズ:ハルク・ウェーブ!

ディアブロ(アベンジャーズ:ハルクウェーブ!)

 ディアブロは、ある街の住人が大量にハルク化するという大事件の裏側で、手薄になったアベンジャーズマンション(本拠地)を襲撃。留守番役の新人ヒーローであるシルバークロウを、ベテランヴィランとしての実力と経験で翻弄した。このエピソードだけでも、錬金術士の、ディアブロのめんどくささは分かる筈である。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その5〜

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第五話! ソー復活!
 キングコブラ&ダイヤモンドバックによるサーペント・ソサエティ祭りからの、雷神復活。そりゃあまあ、キャプテン・アメリカのライバル枠なヴィランが、ソーと真正面からやりあったらああなるわなあ……。泣く子も黙るならぬ、泣く子も笑う大活躍。キャプテン・アメリカみたいに、超人の集団の中で自身がどう振る舞えば効果的なのか考えなきゃアカンよ。戦いに加わるのではなく、真実を追うことを決意したホークアイは好例。
 そして、事故でディスクを扱う資格を得た子どもたちに、いきなり責任を背負わせる事の重さを理解していたスパイダーマン。大いなる力には大いなる責任が伴う。スパイダーマンの日本における象徴となっている、いい言葉です。
 次回はハルクの暴走、アボミネーション参戦、キャップ復活の気配と盛りだくさん。さて、どうなる!?
 サーペント・ソサエティ周りの話は第三回でやってしまったので、今回は変化球としてのロキの紹介です。


ロキ

神話のトリックスター

 微妙に隙のある緻密な計略、水を漏らす完璧な陰謀を毎回企てる、ソーの義弟ロキ。様々な魔術を使い人を騙すさまは、神話のトリックスターの異名に相応しい姿。痩せ気味の身体と相まって、いかにもな魔術師タイプのキャラである。
 実はロキの能力として“優れた腕力とスタミナ”という物がある。あまり魔術師タイプのキャラが持つ類の能力ではないし、一応記述としてあるだけで大したこと無いのではないのでは……と思いがちだが、マーベル・アベンジャーズ事典記載のパワーレベル(7段階評価)によると、ロキの腕力は5、耐久力は6となっている。個人的な印象としては、4あれば際立った能力(例:スパイダーマンの知力4)として扱われているので、ロキの腕力5は立派な数字である。
 分かりやすく他のヒーローと比較した場合、超人的な腕力と鋼鉄の皮膚を持つ、ルーク・ケイジは腕力4で耐久力は5、Marvel随一のパワーキャラにロキが勝ってしまっている。つまりロキは策略なしでも威張れるくらい、十分なパワーを持っているということになる。

ルーク・ケイジ

 ここまで優れているのに、何故策略に頼るのか。本人の性格上の物が一番大きいのかもしれないが、現実的な理由としては、神としては割合普通のスペックというのが有る。いかんせん神界には、ソーを始めとして腕力7がゴロゴロいるので、腕力5を頼みに戦うのは無理筋である。それに地上にだって、ハルクのような腕力も耐久力もカンストしているような化物級のキャラが居る。そりゃハルクと対峙したら、映画アベンジャーズのように、ビターンビターンが定めとなって当たり前。むしろ耐久力が6無かったらビターンビターンで死んでいる。策略に頼るのは、道理である。自身のスペック以上に、相手が強すぎるのだ。

中年から少年、青年へ

 なおルーク・ケイジの低めのスペックであるが、ルーク・ケイジにデアデビルにスパイダーマンと、街の悪と戦うストリート系ヒーローは、活躍度に比べ、若干能力を低めに見積もられている傾向がある。この処置は、本来の戦いの規模に合わせての仕様なのかもしれない。

「美味いな」「うん」

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム〜その4〜

 ディスク・ウォーズ第四話「助っ人ホークアイ」! 一応最後に出てきて助っ人的活動をしたホークアイ! せっかくタイトルに出てきたんだし、弓とか矢とか使ってもいいと思うの。
 ヒーロー側のディスクには召喚時間に制限有り+ディスク側のコマンド入力で超必殺技を使用可能。明らかになったルールとしては、この辺りですかね。あと、こっそりメインメンバーのディスクを確保していたスパイダーマン。あれ? 博士が行方不明でディスクの研究もそれどころじゃないとなると、ピーター・パーカーさん自動的に無職になるんじゃ……。
 世界の平和より、スパイダーマンの財布が気になってきた昨今! 今日はトカゲ語バリバリで世紀末ファッションだった彼と、助っ人な彼の紹介です。


リザード

リザード

 隻腕のカート・コナーズ博士が、己の腕を取り戻すため、爬虫類の再生機能を自身に摂取した結果、怪物リザードは誕生した。昔はコナーズの善性と知性、リザードの悪性と凶暴性がせめぎ合うジキル博士とハイド氏状態であったが、最近原作ではコナーズの意思が敗北(リザード曰く消滅)し、悪性と知性と凶暴性を持った、怪物と化している。
 この辺りの事情は、映画アメイジング・スパイダーマンでも語られた。前シリーズのサム・ライミ版ではピーター・パーカー(スパイダーマン)の恩師として登場しており、サム・ライミ版に出る可能性も高かった。
 そして地味に、ゲーム版に出る回数の多いヴィランでもある。
 サム・ライミ版準拠のゲームでは、2で旧友であるドクター・オクトパスに遭遇し腕に大怪我を負い、3ではその怪我を治療しようとした結果、リザードに変貌。ベノム&サンドマンに悩まさせるスパイダーマンを更に苦しめる結果となった。

リザード(映画)

 本編後日談となるアメイジング・スパイダーマン準拠のゲームでは、鼠男バーミンの毒に侵されたグゥエンの治療薬を作れる男として、精神病院に収容されていた所をスパイダーマンに連れ出される。やがてオズコープ社に属するスマイス博士の陰謀が明らかとなり、力を喪失し重傷のスパイダーマンを助けるため、グゥエンの制止を退けリザードへ変貌。ニューヨークを蹂躙する巨大兵器スパイダースレイヤーにスパイダーマンと共に立ち向かった。……グゥエンの予想通り、スパイダースレイヤー撃破後に、再び暴走。下水道に逃げ込み、ゲーム版アメイジング・スパイダーマンのラスボスを務めることになってしまった。ついでにスパイダーマンも精神病院からコナーズを連れ出す際、事故とはいえニューヨーク中に患者を放ってしまう。ちと世界が離れているものの、バットマンが見たら激おこ確定である。
 初期PS版スパイダーマンにもリザードは出ているが、下水道で暗躍していた所をヴェノムに捕獲され、爬虫人類な手下は持って行かれ自身は牢に入れられるという、見つけたスパイダーマンも困るぐらいの身の上となっている。
 出番が多いからといって、幸福になるわけではないのだ。


ホークアイ

旧コスホークアイ

現行ホークアイ

 弓の達人!

ホークアイ(落下)


 微妙に不遇!

ホークアイ(デコ)
 ……この辺は結構語られる話なので、少し切り口を変えて、ホークアイのあまり目立っていないが結構スゲエ!な部分について紹介を。

アベンジャーズ
ウェスト・コースト・アベンジャーズ
アベンジャーズ・アカデミー
ディフェンダーズ
SHIELD
ワイルドパック
ニュー・アベンジャーズ
シークレット・アベンジャーズ
サンダーボルツ
グレイト・レイクス・アベンジャーズ

 ここにずらずらと並べたチーム名は全て、ホークアイが賛歌や加入したチームor組織となっている。なおこれらは一例で、全て並べた場合、数十以上のチーム名や組織名が並ぶ。
 長年使われている常、ヒーローが沢山のチームに加入しているのは当たり前といえども、ホークアイの関わったチームは、どれも特色豊かな物となっている。若手育成組織であるアカデミー、元々ヒーローのふりをした悪役のみで組織されたサンダーボルツ、権威のなさでは世界一なGLAと、バリエーションの多彩さでは、キャプテン・アメリカやアイアンマンでも叶うまい。
 この多彩さの裏には、ホークアイの性格や経歴が現れている。アイアンマンやキャップに負けたくない!という反骨心は多数の組織に参加するきっかけとなり、元はヴィランな為、ある程度の清濁併せ呑める器量を持ち、意外な面倒見の良さはアカデミーやGLAの指導役を努められるだけの能力に。ローニン(下記画像)の名を名乗っていた時期は弓だけでなく、多彩な武器の扱いにも長けた姿を見せたりと、表面上のイメージ以上に、様々な物が眠っているヒーローである。

ローニン

 ……元々、ヴィランとして育てられた上に、最初ヒーローらしきことをしようとした時にはアイアンマンの邪魔になったり、ブラック・ウィドウに惚れた結果彼女の気を惹くため犯罪に走ったりというのは、昔の話。あとホークアイ自身は、GLAに自分の写真が名誉メンバー(故人扱い)として飾られていることにおそらく気づいてない。良くも悪くも真面目も不真面目も、ホークアイは多種多様色々な物が眠っている、みんなの兄貴なのだ。

GLA戦死メンバー

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