日々雑談~5706~

 VSハルクなだけあって、ソーにロキにウォリアーズ・スリー、ウルヴァリンにセイバートゥースにデッドプールと、ハルクメインのバラエティ豊かな対戦カードが楽しめる本作。好きな作品なので、プライム化で多くの人の目に留まる機会が出来たのは嬉しい。ハルクやっぱ強えじゃん!と再確認して欲しいところ。

 正確には、デッドプールは何度かX-MENのアニメにカメオ出演しているものの、ちゃんと声付き台詞有りになったのは、このハルクVSウルヴァリンが初めてのはず。ゲームにはちょびちょび出るようになったものの、アニメへの声付きでの出演は、この数年後のアルティメット・スパイダーマンやディスクウォーズやフューチャー・アベンジャーズといったところですかね。X-MENの映像方面の権利がややこしかったり、変にタイミングがずれてしまったというのもあるのか、デッドプールは意外とアニメに出てないし、今の所、全部ゲスト出演。複数話に出たのは、ディスクウォーズが初じゃないかな。なお、数年前にアメリカでデッドプール主役のアニメシリーズも計画されていたものの、企画ごとコケました。ぎゃふん。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーなコラム~雷神編~

 アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーにて登場した、ソーに関するあるアイテムについて書いた記事です。それは、絶望に身を投じるようなサノスとの戦いで生じた、新たなる希望。
 話の内容に突っ込んでいるので、ネタバレ注意。まだ観てない人は、ネタバレへの覚悟を決めるか、劇場に行ってから読んだほうがいいよ!

 

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マイティ・ソー バトルロイヤル雑感(ネタバレ無し)

 マイティ・ソー バトルロイヤル、それは色彩豊かな世界で繰り広げられる、忙しない神々の遊び……!

 テーマ自体は「ソーという神の自立」「行方不明のハルクが手にしていたモノ」「死の女神ヘラとアスガルド、ラグナロクの真相」と重厚なものの、その色合いは基本華やか。客席でああもドッカンドッカン笑いが巻き起こるヒーロー映画って、そうそう無いんじゃない? これむしろ、クリス・ヘムズワースの素ですよねとばかりに明るいソーに、これまでのシリアスで垣間見せてきた笑いを全力全開でぶち込んでくるロキ。

ソー&ロキ兄弟、連携技”助けて”炸裂シーン 映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』本編映像

 百万言で褒めるより、公式配信な上記映像を観て欲しい。本編みんな、これぐらいのノリです。助けてー!

 

 第一作のマイティ・ソー、第二作のマイティ・ソー/ダーク・ワールド、そして第三作のバトルロイヤル。ソーの続編モノとしてバトルロイヤルを見た場合、バットマン・フォーエヴァーとダブるところがあります。夜の闇と寓話めいた世界観を持っていた第一作のバットマンと第二作のバットマン・リターンズ、これらと路線を違え、夜の危うさとネオンの明るさを持ち合わせた第三作のバットマン・フォーエヴァー。前二作とは違う路線かつ、明るめの作風に。この点において、バトルロイヤルとフォーエヴァーはなんとなしに被って見えるのです。脱却による何らかの成果が期待できるというのも、同様ですね。

 そう言えば、バトルロイヤルは過去作の伏線回収が上手いとの評を幾つか目にしていますが、個人的には上手さとはちょっと違う印象を受けました。伏線回収の大半は、映画開始から30分ぐらいでガーッと回収されて、そこから改めてバトルロイヤルの物語が始まると言いますか。イメージ的には、夏休みの宿題を7月中に片付けて、ゆっくり自由研究に挑む感じ? 
 既に路線は変わっている上に、やろうと思えば伏線も振り切れる作風なのに、きちんと回収してから先に進む。なので上手いというより、律儀で丁寧という印象を受けました。ちゃんとバトルロイヤル自体にも、今後のマーベル・シネマティック・ユニバースの核となる部分はあったので。無法者に見えて、バトンの受け渡しはきっちりこなしてます。
 
 

 実のところ、マイティ・ソーは変わることが必須なシリーズの一つでした。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーのマーベルBIG3。映画の人気としては、アイアンマンが抜きん出ていて、そこをキャプテン・アメリカやソーが追う形。キャップやソーも続編となる2は良策ながらも、アイアンマンには追いつけなかった。そして、キャプテン・アメリカは3となるシビル・ウォーにてついに追いついた。ならば、ソーも追いつかなければ……つまり、シビル・ウォーやアイアンマン3に追いつけるだけの変化と成長を、ソーは求められていたわけです。アベンジャーズの一員としてではなく、一人のヒーローとして在るために成果が必要だったと言えばわかりやすいでしょうか。

 バトルロイヤルは、近年ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーやデッドプールが切り開いた「不真面目さもあるヒーロー」のエキスを注入。その結果、好評を得るタイプのモデルチェンジに成功しました。第一作のマイティ・ソーとダーク・ワールドの頃は、ヒーロー映画全体がどちらかと言うと真面目気味でしたからね……。先達が切り開いた道で後輩が新たなヒーロー像を創り、新たなヒーロー像が作った道を、今度は先達が歩む。お互いに支え合うのは、実に理想的な先輩と後輩の関係ですね。
 ただ、あんまりに不真面目で愉快な連中が増えると、今度はその路線が飽和状態になるのではという一抹の不安も。俺はそういうの大好物だけど、食いすぎて胃もたれしないかと言われると、難しいからなあ。

 
 
 評価としては「作品としては超楽しい直球だよ!」と「シリーズ続編としては変化球だよ!」といったところでしょうか。いやー、このサイトを見てくれている人なら、きっとジャストヒットというか、観に行ってください!(土下座 の一択なのですが。いやだって、プラネットハルクも元ネタの一つじゃん。そりゃプラネット・ハルクと綿密につながっているワールド・ウォー・ハルク大好きな自分が本能のままに得点つけたら、ハルクINサカールなだけで500万点プラスよ。

 しかし、今回の映画でだいぶソーのキャラが明るくなったんだけど、これにある程度合わせる必要がある、コミックスやアニメといった他メディアのスタッフは大変だなあと。今、アメリカンコミックスというジャンルにおいて、最も牽引力があるのは映画だからのう……。

 

フューチャー・アベンジャーズなコラム~その5~

 フューチャー・アベンジャーズ第5話!
 鉄拳の武道家VS神界の魔女in秘境都市! この異種格闘技感が、たまらんよな!

 

 グーグルマップに秘境都市クン・ルン(崑崙)っていれたら一発で場所出てきたらヤだよな。でも、完璧主義のトニー・スタークなら、ヴィスコに登録しているかと思ったけど。……待て、ひょっとしてヴィスコにも赤ちゃんモードという名のセーフモードがかかっているのか? セーフモードを解除したら、瞬殺モードとか推してくるの?

 いやしかし、崑崙が神秘的な都市である以上、川口浩や藤岡弘、に頑張ってもらって、やっぱ見つからなかったってオチがベストだと思うのですよ。いや、見つからなかったらダメだけど。それはそれとして藤岡弘、には探しに行ってほしいけど。

 

 崑崙に受け入れられるソー。歴代のアイアンフィストを知っている口ぶりから見て、ソーがこの街に来たのは昨日今日じゃあないな。なるほど。台詞一つで想像力を膨らませるっていうのは、こうやるのか……これならば、知っている人はピンと来て、知らない人にも「先代がいるの?」と、過分に尺をとることなく興味をもたせることができるってワケか。そして、後に不死竜シャオ・ラオの設定をアイアンフィストに語らせ、想像力と知識を更に補強と。ううむ、勉強になる。

 

 アイアンフィストの元で、修行するフューチャーアベンジャーズの面々。どんな凄い能力者であろうと、基礎訓練がなっていなければ、ただのカモネギだからな。パニッシャーやデッドプールやスパイダーマンのように、能力とは関係ない前歴や、実戦で鍛えたヒーローも多々いるものの、こうして鍛えるのが正当なやりかた。

 能力一辺倒と思われがちなX-MENも、能力抜きの地道な鍛錬や能力を活かすためのスキル取得に、相当な時間をさいているしねえ。例えば目からビームを出せるだけと思われているサイクロップスも、ビームを敵に当てるための空間認識能力やリーダーとしての指揮能力に柔道や合気道は黒帯級と、ビーム以外の能力もハンパないわけで。目を瞑ったり、能力を封じられていても、素手で複数人の兵士をぶちのめすぐらいは、容易にできる腕前。パイロットとしても一流で精神攻撃への耐性もアリと、サイクさん、ビーム以外も凄いのよ?

 ヒドラでしっかり基礎訓練をしていたせいか、マコトたちの身体能力はなかなか。ただ、さっき言ったように、ヒーローとして活動するならなかなか以上が求められるわけで。まだまだ、弱き光。そう言った意味では、人の身から神の拳を手に入れたアイアンフィストは、コーチ役として適任。フューチャー・アベンジャーズの正メンバーは、フィジカルが違いすぎるソーやハルク、コーチ役というよりコーチ雇用も含めたプロジェクト責任者向けのアイアンマンと、普通の師匠向きがあまり居ないイメージがあるからなあ。

 もっとも、トップクラスで師匠向きなキャプテン・アメリカがいるのですが、まだキャップはマコトたちと若干距離があるので。もう少し何か、屋上で一緒に弁当を食べるとか、運動会の二人三脚でコンビを組むみたいなイベントがないと、「一緒に帰って、ホークアイに噂とかされると恥ずかしいし……」って断られちまう距離感だぜ。まったく、しょうがねえな、ホークアイは!(流れ弾

 

 トンファーキック! トンファーキックじゃないか! 
 うむ。若干デザインに統一感がありすぎるものの、流石にトニーのスーツは性能が高いな。きっとクロエがトンファーキックを繰り出すことを見越して、彼女のスーツにトンファーを装備させておいたに違いない。ゴメン、たぶん違う。

 まだまだ、ソーやアイアンフィストに比べれば、フューチャー・アベンジャーズの面々は何もできないレベル。でも、考え方を変えることにより、できる可能性が生まれてくる。前回は子どもたちを救い、今回はクン・ルンの人々を救う。心身ともに鍛えていけば、その手の大きさはきっと広がっていくはず。

 ディスク・ウォーズは、アキラとアイアンマンのように少年少女がヒーローの力をどう引き出すかがポイントだったけど、フューチャー・アベンジャーズの場合は、マコトたち少年少女自身がどうなるかがポイントに。枷と思われていたものが、絆の力でやがて大きな力になっていったのがディスク・ウォーズなら、未熟が大きな力を目指しているのが現状のフューチャー・アベンジャーズ。ヒーローと少年少女という構図は一緒なものの、切り口はだいぶ変わってきたねえ……。

 

 今日の紹介は、アスガルドの魔女エンチャントレス。DCコミックスに同名のキャラがいる上に、あっちは映画スーサイドスクワッドで大暴れして目立ってると、中々に押されている状況。マーベルのエンチャントレスも、フューチャー・アベンジャーズでの活躍で、盛り返してほしいねえ。

 

 

エンチャントレス

 ソーの故郷である、神々の国アスガルドに名を馳せていた美女アモラ。その美しさで多くの異性を惑わせていたアモラは、大魔術師カーニラの元で魅惑の魔術を学ぶことで、男たちへの絶対命令権にも等しい“美”を手に入れた。自らの美しさでアスガルドをも手中に収めようとしたアモラだったが、主神オーディンの息子であるソーは、アモラの魅力を撥ね付ける。

生まれ持った魅力も魔術もコケにされたアモラは、屈辱を抱いたまま、オーディンに地上へと追放されてしまう。地上に降り立ったアモラは、バロン・ジモが結成したアベンジャーズに対抗するための悪役連合マスターズ・オブ・イーブルに加入。彼女は再び、アベンジャーズの一員である憎きソーと対峙することになる。
 魅惑の妖女アモラ……エンチャントレスは、こうして地上のヒーローと敵対する道を選んだ。

 

 エンチャントレスは一流の魔術師であり、特に魅惑や魅了の魔術に関して右に出る者はいない。彼女に惑わされ、何人ものヒーローやヴィランが道を踏み外してきた。人を惑わし、他者を戦わせることを好むエンチャントレスだが、当人の魔術師としての実力も超一線級である。炎や雷の魔術を操り、あえて美しい姿形を変えることも自由自在。幻覚とテレポートを使いこなす彼女を捕らえることは非常に難しい。更にその口づけには人を木や石に変える力があり、自身が魅惑したものの用済みとなった男たちはこの最後の甘美により処分されてきた。

 女性をも惑わす魅力を持つエンチャントレスだが、その本領はやはり対男性である。もっとも、ソーのような勇者や、地上の魔術師であるドクター・ストレンジやドクター・ドゥームのように、彼女に惑わされない骨のある男もいるのだが。

 エンチャントレスの裏の一手としては、アスガルド神族としての身体能力がある。神の一族であるエンチャントレスは、スピードもスタミナも寿命も超級であり、細腕でありながらも25トンを持ち上げられる。簡単に言うと、72年TV版のマジンガーZ(20トン)なら持ち上げられる。これには初代ガンダム(43トン)と較べても、マジンガーZがやけに軽いというのもあるのだが、それにしても中々のインパクトである。

 

 もっとも、エンチャントレスの身体能力はアスガルド神族の中では平均的であり、ソーやウォリアーズ・スリーのような戦士たる神族には及ばない。むしろ、神々同士の戦いでは、一般基準では優れた身体能力も弱点となる。だが、そんな弱点を補うため、エンチャントレスは対抗策を用意していた。エンチャントレスを慕い付き従う、エクスキューショナー(処刑人)の異名を持つ男、巨人殺しのスカージだ。

 ソーやアレスやヘラクレスと並ぶ強靭な身体にエネルギーブラストに魔力の斧、戦闘的な能力を持つスカージを付き従えることで、補助タイプであるエンチャントレスの弱点は完全に補われた。この二人は初登場も一緒であり、前衛スカージ後衛エンチャントレスのパーティーは、長年ソーや数多のヒーローを苦しめてきた。スカージと手切れとなった後も、エンチャントレスはこの構図を再現するような、自身の弱点をカバーできる下僕を好んで調達してきている。

 その一方、エンチャントレスは同じアスガルド神族でありソーとの因縁も深い知力派ロキとの付き合いも長い。双方、ソーの昔からの敵なので、ある意味当然だが。

北欧神話が元ネタであるソーやロキとは違い、エンチャントレス(アモラ)の名と存在は北欧神話とは関係ないオリジナルである。ただこれに関しては、エンチャントレスはフレイアやイドゥンのような北欧神話の女神たちをベースに創作した、との話もある。
 それにしても、美女エンチャントレスに知恵の神ロキに武神スカージ……お色気にずる賢さに馬鹿力……なんだかこのソーの敵である三人を並べると、何かを思い出してしまうような……それは日本古来の、もはや伝統の三人組の姿が……。

 

 男性を惑わし、心を奪うエンチャントレスであるが、かつて彼女の心を奪い取った神がいる。その神の名は、何を隠そうソーである。

 ソーをオーディンの代わりにアスガルドの王として、自身は王妃に収まるという計画の存在。ソーの恋人であるジェーン・フォスターへの敵意。アスガルドから追放されたソーの元に、いち早く駆けつけ面倒を見ようとする。エンチャントレスの心の中には、ソーを思う真心が確かにあった。

 だが前述したように、ソーはエンチャントレスの誘惑を跳ね除けている。ソーがエンチャントレスの誘惑を跳ね除けられた理由は、神としての力ではなく、彼が持つ人間らしさだった。この結果、エンチャントレスの憎しみはソーだけでなく、地上の人間にも向けられることとなった。ソーとエンチャントレスの間には、愛憎という言葉でも足りぬ複雑さがある。
 愛されることが当たり前だった女神が、愛されなかったことにより、そのあり方を狂わせる。なんとも、皮肉な話である。

フューチャー・アベンジャーズなコラム~その4~

 フューチャー・アベンジャーズ第4話!
 新たなる道を踏み出した少年少女の前に現れる、先ゆく大人たち!

 

 ディスク・ウォーズ未参戦キャラの多い、今話。先陣を切ったのはA.I.M.(Advanced Idea Mechanics)の戦闘員。元はヒドラの科学班が分派した一団であり、科学力に関しては地球トップクラス。ディスク・ウォーズで大暴れした殺人マシンのモードックを制作した集団、そのモードックの配下とされた集団としても有名。その縁があってか、アニメには出なかったものの、3DSのディスク・ウォーズでは雑魚として登場しております。

 ちなみに口さがない連中(例:デッド◯ール)には科学的な賢さとかまるっきり無視して、養蜂家呼ばわりされている集団でもあります。全くもって、ワケのわからない悪口ですね!

 うん……このコスチュームは……養蜂家だね……。間違いなく、今年のハチミツの出荷量を気にしているね……。

 

 い、いかん。作中でコスチューム(パンツ一丁)なハルクの話題が出た直後なせいで、コスチューム欲しいと言っているマコトが凄くワガママに見えてくる! 就職したと思ったら養蜂家のスーツ渡されるような組織もあるんですよ!?

 

 エメラルド・レイン計画を知る者にしてウィンター・ソルジャーが属していた組織は、マスターズ・オブ・イーブルだったか! コミックスでは、バロン・ジモが結成した、アベンジャーズに対抗するためのヴィラン連合。なお、エンチャントレスだけはバロン・ジモ結成の第一期マスターズ・オブ・イーブルにも参加したヴィランだったり。

 第一期マスターズ・オブ・イーブルのメンバーも対アイアンマンに溶解スーツのメルターや対ソーに放射能人間ラジオアクティブマンと、アベンジャースの主要メンバーと対峙もしくは対抗できるメンバーが選出されておりました。そしてこの伝統はフューチャー・アベンジャーズのマスターズ・オブ・イーブルにも引き継がれている様子。

 ウィンター・ソルジャーは当然キャプテン・アメリカ。
 知能派でハルクのヴィランであるリーダーはチームの頭脳であるアイアンマンと宿敵のハルク。
 ギリシャの戦闘神であるアレスは長年のライバルであるソーとパワー派のハルク。
 アスガルドの女性神であるエンチャントレスは同輩の神であるソーと女性枠のワスプ。

 人数の関係や因縁の交差で一対一とはならないものの、全員最低でも一人以上のヒーローと対峙できるだけの能力持ち。これは面白いチームが敵にまわったもんだぜ。

 

 クロエの変身能力、ちゃんとツインテール隠れるんだな……いや、よかった。もしツインテールレッド・スカルなんて物体が誕生していたら、青森まで「これはアリなんでしょうか!?」と聞きに行くハメになった。そんな青森の作家でツインテールスキーな水沢夢先生の“俺、ツインテールになります。”の現在における最新13巻は本日発売です。
 よし、友情と尊敬のマーケティングは終わったので、話を戻そう。俺ツイ、面白いよ!

 

 そりゃあ、そうだよな。ヒーローになりたい!って言っても、第一歩がわからんよな。ただ、ヒーローに必要なことが一つあるとしたら、それは敵の存在ではないのでしょう。ヒーローショーと子どもたちとの触れ合いという、行動でマコトに学ばせた金髪美女……何者なんだ……(棒

 

 アレスVSハルク! そして、黄金の女傑キャプテン・マーベル(キャロル・ダンバース)参戦!
 キャプテン・マーベルは、元々宇宙で活躍していた英雄の一人であり、ミズ・マーベルとして長年活躍していたキャロルが近年引き継いだ形に。なので、キャプテン・マーベルの話を口でした時「ああ! キャロルのことね!」となるのは、アメコミファンのキャリアの物差しになったり。

 超人的な身体能力や飛行能力、そしてパワー吸収能力は今回発揮されたので、能力は今話で大体つかめたのではないでしょうか。そしてキャロルがキャプテン・マーベルの名を継いだのと同様、キャロルが名乗っていたミズ・マーベルの名もまた……ひょっとしたら、新たなミズ・マーベルの方も今後出るんじゃないかな。マーベルにおける新進気鋭の人気キャラだし。てえか、出るといいなあ!

 

 支援ガジェットのヴィスコに新コスチューム。スタークさん、もうちょっと優しさや気遣いを上手く表現できれば、キャラ評価もきっと変わるのに……。マコトとアディとクロエでチーム“フューチャー・アベンジャーズ”。未来を担う若者のチームとして、ストレートかつ意味のある名称に。チームにコスチュームにヒーローとしての心、大事なものが揃ったのなら、次は修行だな!

 今日の紹介はオリュンポスの神アレス。可愛いキャプテン・マーベルかと思った? 残念! アレスでした!

 

 

アレス

 自称神や偽神ではなく、ギリシャ神話の神であるアレスその人。ゼウスとヘラの息子である、オリュンポスの軍神。立場や神話との関係性は、北欧神話の神であり、オーディーンの息子である雷神ソーと酷似している。

 もう一人のアベンジャーズと関わりの深い神であり、同じギリシャ神話に属する異母兄弟のヘラクレス(ハーキュリーズ)は、神話時代からの宿敵。アレスはオリュンポスの支配を目指し、ヘラクレスは何度もそれを阻止しているというのもあるが、ヘラクレスは神話の時代、アレスが手塩にかけて育てていた戦闘用の怪鳥軍団を皆殺しにしており、二人の因縁はそこからである。なおこの一件こそが、ギリシャ神話における12の試練の一つ「ステュムパリデスの怪鳥退治」だ。

 

 ソーとヘラクレスとアレス。この三人の神は、ヒーローそしてヴィランとして地上で活動しており、ライバル関係とも言える。この三人の能力値を比べてみたい。なお評価は7段階で7がMAX。数値の元となる資料は、マーベル・アベンジャーズ事典だ。

ソー    ビーム系攻撃力6腕力7耐久力6戦闘能力(技術)4知力2スピード4
ヘラクレス ビーム系攻撃力1腕力7耐久力6戦闘能力(技術)4知力2スピード2
アレス   ビーム系攻撃力1腕力5耐久力6戦闘能力(技術)7知力2スピード2

 並べてみるとわかるように、三人共ハイレベルかつほぼ互角な数字である。
 ソーのビーム系攻撃の高さとスピードに目が行くが、これは雷神としての力、ムジョルニアの補正も大きい。
 腕力はアレスが1枚落ちるが、5というのも十分怪力キャラとしてやっていける域である。
 耐久力は全員6で横並びだが、アレスは強力なヒーリングファクター(再生能力)を持っており、スキル面で上を行く。
 技術はアレスの一人勝ちかつ、MAXの7。技巧派ヒーローでも7はなかなかおらず、技の達人タスクマスターと同レベルである。
 知力に関しては……三人共、父であるオーディーンやゼウスに、体育以外赤点ギリギリな成績表を見せている気分だろう。

 ここに補足しておくと、ヘラクレスはオリュンポスの神々との関係も良い結果、姿を隠すハデスの兜やペルセウスの盾などの宝具を所持or賃借することができ、更にこれらの宝具を使いこなすだけの技術はある。ソーのムジョルニアと同レベルの硬度を持つトレードマークの黄金の棍棒も含め、フル装備のヘラクレスの強さはおそらく桁が外れている。

 ムジョルニアのような強力な武器はなく、オリュンポスの神々との関係もよくないアレス。だが彼には、他の二人が使わない武器と発想を持っている。拳銃や手榴弾のような現代兵器こそ、彼の宝具である。戦の神として、兵器の歴史も知るアレスは、神としての常識やプライドにこだわること無く、銃火器を使いこなす。現にフューチャー・アベンジャーズでも、ロケットランチャーを使用してみせた。同時に、戦斧や剣も武器とし、それもまた一流である。
 神話の時代から現代まで、軍神アレスの戦い方こそ闘いの歴史そのものなのかもしれない。

 

 最初はオリュンポスの一員として頂点に立ち、惰弱となったオリュンポスの改革を目指していたが、オリュンポス自体を見限り、最愛の息子アレクサンダーと共に地球で生活することを選んだ。地上では工事現場の作業員のような一般職にも就き平穏を目指したものの、日本のまつろわぬ神アマツミカボシの陰謀や戦いを臨む戦神の本能と運命がそれを許さなかった。アマツミカボシ(天津甕星)もまた、ソーやヘラクレスやアレスと同じ、日本神話に実在している神である。

 アレスはやがてアイアンマンが率いるマイティ・アベンジャーズに参加し、アイアンマンが追い出され、ノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン)が率いることとなった後継組織ダーク・アベンジャーズにも参加することとなる。

 大抵のヒーローはアイアンマンとともにアベンジャーズを一時辞めており、上記画像のヒーローもたいていニセモノなのだが、アレスは独自の価値観でチームに望んで残っている。最も、その選択は後悔へと変わり、最終的にはダーク・アベンジャーズを離反するものの、ダーク・アベンジャーズ最強の男であるセントリーに、身体を真っ二つに引き裂かれて殺されてしまった。なかなかに衝撃的な画像なので、引用は避けておく。

 

 息子のアレクサンダーの正体は恐怖の神フォボスであり、アレクサンダーもアレスとは別にヒーローとして活動していたが、最終的には殺されてしまう。

 親子は死後の楽園エリシオンで暮らしていたが、再び運命が彼を現世に引き戻してしまう。楽園で待つ息子に誇れる物語を作るために、アレスは再び戦いの日々へと舞い戻っていった。

 

 これは余談だが、マーベルにおけるソーやヘラクレスやアレスのような神々は異世界のアスガルドやオリュンポスに住む超人種族であり、信仰上の神からは切り離されている。このような割り切りがなければ、ヒーローもヴィランも無神論者でなければ、やっていけなくなってしまうし、世界の宗教施設の大半は意味がなくなる。最も、これはあくまで普段の認識であり、ソーが神ならば、自分が信じている神とは……!と宗教家が悩むシーンやエピソードもちゃんとあったりする。