日々雑談~1718~

「大将! 今日のおすすめは!?」
「カレーです」
「カレー?」
「カレーです」
「ここ寿司屋だよね?」
「ええ」
「鰈?」
「いえ。カレーライスです」
 馴染みの寿司屋に行ったら、なんかカレー出てきたけど、食べてみたら真っ当に美味かった。そんなガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。Marvel系列、映画アベンジャーズと世界観(シネマティックユニバース)を同じくする映画でありながら、その風味は一味も二味も違う英雄譚。何かを成したヒーローが集まるのではなく、何も成せずに生きてきたはぐれ者が集まり、銀河を救う事を成す。全員が活き活きと、ひねくれながらもまっすぐに生きていく姿。いやー、結構無茶なスケジュールで観て来たのですが、これは観ておいてよかった! スターロードもガモーラもドラックスもグルートもロケットラクーンも、ホント観ていて愛おしくなります。
 高校生以下割引キャンペーンのおかげか若い人が結構観に来ていたけど、この映画のネタのオールドなディープさについていけるのかしら……と余計な心配を抱きつつ、70年代ミュージックや思わぬネタにヒャッハー。そういう所を差っ引いても、爆走熱闘大笑いな客席が暖かい映画でした。こういう暖かさに触れると、今俺映画見てるんだ!って実感できますね。
 三連休?なんですかそれ状態で明日もあるので、今日はこうして軽く触れるだけにしておきます。とりあえず、毎度毎度のことですが、スタッフロールが始まったからと言って、席は立たないほうがいいです。OPでその旨を伝えるだけあって、扱いに困るクラスのダイナマイト級なシロモノだったぜ……。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その24~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第24話。
 地球のヒーローVS宇宙の無法者!

 今週末から公開の、映画ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。映画公開に合わせての、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー回、開始! 映画のタイミングとアニメのタイミングが、こうも上手く合致するのも珍しく。スケジュール調整、大変だったと思います。
 アウトロー人生を満喫中、無頼のスターロード。映画やアニメではスリングショットなコスチュームをちょっと大人しくしたガモーラ。同じ緑のパワーキャラでありながら、ハルクに劣らぬ豪快さを見せたドラックス。無茶苦茶な再生能力のアピールに成功した、私はグルート。ラスカルの創りあげたアライグマカワイイ!な幻想を壊すために現れた、幻想殺しのロケットラクーン。正直、日本では現状マイナーな面々ですが、今週のディスクウォーズで彼らのざっとしたキャラクターはアピールされていたかと。映画が楽しみです、ホント。
 それだけでなく、SHIELDが復活したことによるトニーとフューリーの鞘当て復活。以前、ヘリキャリアーより飛び出した日のことを思い出すヒカル&ホークアイ。ロキ戦が終了したことによる、構図の再生や復活も描かれてましたね。レッドスカルとは違うベクトルの大強敵が現れた結果、箸休め感はホント0なんですが、感覚的には少しホッとするような在り方。アキラのアイアンマンデザイン、僕の考えた最強アイアンマン道を邁進してきたトニーには、結構合ってるんじゃないかな。そういうところは、大人にならなくてもいいのよ?
 今日の紹介は、若干フライング気味ではありますが、次回全貌を現すであろう大巨竜を。ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーの紹介は、映画の影響もあって、ハイクオリティな物が沢山出てますしね……。ウチの本質、それはヴィラン好きにして、変な所をガッツリ狙うスキマ産業。

フィン・ファン・フーム

フィン・ファン・フーム

 中国の秘境、眠れる龍の谷と呼ばれる場所に棲む巨竜。四つの鋭い牙を持つ龍は、何時からかフィン・ファン・フームと呼ばれることとなり、四肢は山を砕き、尾は太陽も薙ぐと、近隣の人々に畏れ敬れ続けた。龍の姿が目撃され、伝説として語られるようになったのは8世紀頃だと、史書や証言では語られている。
 巨体に比類した怪力、スタミナ、耐久力。翼は空どころか宇宙をも駆け、寿命は数千年以上。人と同じサイズへの変身やテレパシーといった神力のような能力も持ち、傷や病は冬眠に入ることで回復。例え死しても精神体として残り、他の生物に憑依することで復活が可能。口からは猛烈な火炎を吹くことが出来、優れた頭脳は古代中国よりの学問や技術に武術を記録習得している。まさしく、伝説や神話に残る、龍の有り様である。
 やがてフームは、眠れる龍の谷から出現、伝説の真実を証明した後、度々世に出る事となり、アイアンマンやハルクと激戦を繰り広げる。やがて、明らかになった真実。フームの正体は、伝説の怪物ではなく、異星Makluansから地球侵略のために来た、宇宙人だったのだ。フームはあくまで異名であり、宇宙人としての本名は不明。人には発音できないとの説も。
 太古の地球を訪れたフームは、同胞のバックアップとして眠りに入るが、同胞はフームが寝ているうちに撤退。フームを残し撤退した理由は不明だが、地球のドラゴンや龍に関する神話の大半は、フームと彼の同胞の姿を描いたものではないかと言われている。彼らとは別に地球在来種の龍も居るようだが……かつてイギリス、アーサー王の国キャメロットにいた在来種のドラゴンは、外来種たるフームの同胞が駆逐、彼らは邪龍としてキャメロットを襲撃した。

フーム&ドラゴン

 余談ではあるが、アイアンマンのライバルである、不可思議な10の指輪を操るヴィラン、マンダリン。彼の使う伝説の指輪は、フームの宇宙船から手に入れた物である。
 ヒーローと戦い敗北し、自身のねぐらへ撤退。映画マイティ・ソー:ダークワールドや映画ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーにも出ている宇宙収集狂コレクターに捕まりコレクションに。他の怪獣キャラと一緒に怪獣島に送られたものの、周りとの知的レベルのあまりの差に辟易して脱走。巨体と強大さを持て余し、仏教への傾倒にも走ってみたフームだが、ある日一大決心。ファンタスティック・フォーの考案したリハビリプログラムにロボットのエレクトロ(電気人間とは別)や巨大ゴリラのゴジーラや異星人のゴーガムと共に参加、サイズダウンと催眠療法による能力の抑制等を経て、人間社会で生きる道を選択。ファンタスティック・フォーの本拠地であるバグスタービルディング内の中華料理店に、コックとして就職した。長年の中国住まいの、面目躍如と言えよう。今でも、時折NYを人間サイズのまま歩く姿が目撃されている。

フィン ファン 4

 だが、フームの就職後も、以前と同じ巨体を持つフームが目撃され、動物アベンジャーズことペット・アベンジャーズと戦ったり、カメラの回ってない所でスクイールガールに瞬殺されていたりする。どうも、どこかの組織がフームのクローンを作り出す方法を見つけてしまったらしい。それに加え、ディスクウォーズのような正史とは違うユニバースや過去の時間軸での話では、巨竜として登場。竜王フィン・ファン・フームの姿を拝める機会は、未だ多い。

フィン・ファン・フーム(シネマティックユニバース)

 そして実は、フームはヴィランとして出るよりも先に単独デビューを果たしており、初登場は1961年10月。ファンタスティック・フォーの誕生は同じ1961年11月、スパイダーマンの登場は1962年、アイアンマンの登場は1963年3月……ライバルである主なヒーローよりも、先んじている。アメリカンコミックスにその名を刻む伝説的ライターと伝説的アーティスト、スタン・リーとジャック・カービーの生み出したキャラの一人でも有り。来歴も、豪快さと意外性に満ちたキャラである。

ストレンジ・テイルズ#89