日々雑談~2216~

 自分の中でX-MEN:アポカリプスの評価はかなり高いんだけど、やはりこれは久々の「超強い一人のボスにヒーローが力を合わせて立ち向かう」構図がストライクだったんだろうなあと。近い存在ならば、BvSのドゥームズデイもそうなのでしょうが、アレは強いもののあくまで怪物。首魁とするには、ちと力任せすぎる。まああと、タイトルから序盤に最後までボスを張り続けるアポカリプスと比べ、唐突ですしね。ボスというより最後の切り札、“手段”の一つといいますか。

 「超強い一人のボス」相手のチームバトルは、何気に映画のアベンジャーズも手を付けてない領域です。ロキは本人というよりチタウリの軍隊が敵だったし、ウルトロンも最終的には個であり群の数で押してくるタイプになりましたしね。おそらく、サノスは「超強い一人のボス」として立ちふさがるのでしょうが……まだちと先の話だろうなあ。X-MENがいち早く、「超強い一人のボス」に立ち向かえたのは、やっぱ大きいですよ。
 しかしデーターで見ると、X-MEN:アポカリプスは世界での支持は高いものの、アメリカ国内では伸び悩んでおりまして。率直に言ってしまうと、今年のヒーロー映画やX-MENシリーズの中でも下位。アメリカ人、もったいない事すんなあ……。

 クオリティは高く徐々に成長を続けていて、海外での認知度も高い反面、妙な閉塞感がシリーズ全体を覆っている現状。アメリカにおける映画X-MENシリーズは、日本におけるウルトラマンシリーズとなんか被るねえ。ホント、勿体無い。

日々雑談~2215~

 最近は朝起きてオリンピックの結果を見るという流れに慣れてきていたけど、流石に吉田沙保里敗退の報せは朝からびっくらこいきました。絶対王者の称号は、絶対的な強さへの信頼があってこその称号です。

 そしてその決勝戦を一日遅れで拝見。これは不運な判定負けでもなく、かといって完全な実力負けでもない。強いていうならば、研究されつくされた上での完封負け。吉田の一挙一動に上手く対応していく、勝者であり金メダリストとなったヘレン・マルーリス。吉田沙保里を研究し、編み出した策を実行出来るだけのフィジカルやテクニックを身に付ける。ヘレン選手の実力も努力も、並大抵のものではなかったでしょう。

 勝てば勝つほど、その選手は多くの人間の目標と標的になり、やがて数多の眼と思考により、武器を取られ丸裸にされてしまう。独自のテクニックや絶対的なフィニッシュホールドも、やがて明らかにされ奪われる定めです。最も、これらを露わにすることで、そのスポーツ自体が全体的に底上げされるということでもあるのですが。対処対策が練られるまで、初期総合格闘技でわからん殺しを続けてきたグレイシー柔術はその典型例です。

 そんな中、16年以上勝利を重ね、数多の人の目に晒されながら不敗を守り続けてきた吉田沙保里の強さは、一度の負けで消えぬ輝きがあります。そして彼女と切磋琢磨してきた結果、日本女子レスリングの強さは群を抜いた存在となりました。次の世界大会、そして東京オリンピックで女子レスリングはどうなるのか。楽しみで仕方ありません。吉田沙保里選手の今後も、静かに声援を送りつつ見守りたいと思います。

日々雑談~2214~

 一先ず、冬コミのオンライン申し込みを終えました。今年は決済が早いので、いやもう焦った。申し込みの修正は22日まで出来るので、一度決済だけ終えてしまえばそれなりの猶予がありますが。
 さてジャンルをどこにするのかも含めて、新刊はどうしようか……なにせ、四ヶ月しか時間がない。早めに方針だけでも決めておかんと。うーむ、やはり馴染みもあるし、TYPE-MOONかな。

 

 少年ジャンプ+にておそらく期間限定、むしろオリンピック開催中の今限定! なノリで、「こち亀」日暮熟睡男の登場エピソード無料配信をやってますが、やはり基本四年に一度の登場キャラだけあって、エピソードごとにこち亀の画風やノリが変わっていっているねえ。いや、そもそも四年に一度のキャラが、9回出てる(途中で起こされた回は除く)って時点でやっぱこち亀とんでもねえよ。そしてもう現時点で、東京オリンピックの時も出るんだろうなあと思ってしまう、恐るべき安定度だよ!

 そして今年も、オリンピックイヤー。ただ、日暮登場エピソードは通常のジャンプではなく、特別号であるこち亀ジャンプに収録されております。更に言うと、今年秋に、こち亀アニメスペシャルがあるということは、ひょっとして……?

X-MEN:アポカリプス感想

 遅ればせながら、X-MEN:アポカリプスを観て来ました。ファースト・ジェネレーション、フューチャー&パスト、新生X-MEN三部作の完結編となる本作。観た感想としましては、独歩ちゃんが「完成したんだよ、映画X-MENシリーズが……」と呟いてしまうぐらいの集大成。新三部作だけでなく、それ以前の映画X-MENシリーズで築き上げたものや、フューチャー&パストで歴史をひっくり返してしまった都合上やっておかなければいけない描写、そして過去作の小ネタと、物語的な要素もてんこ盛り。そして向上した撮影技術やジャンルの成熟により第一作のX-MENより目指していた理想が、アポカリプスとして形になった。シリーズの良い所を伸ばしつつ、一方悪い所も残っているものの、なんとか緩和するための努力もしつつ。シリーズと付き合ってきた人間にはたまらない最終作です。

 

 原初のミュータント、古代の神、数多の能力を内包する魔人。今作のヴィランである、アポカリプスの強ボス感よ。存在するだけで世界の脅威となり、複数のヒーローと単独で渡り合える強さ。このストレートなラスボスっぽさ、逆に新鮮。ここ最近はヒーロー同士のVSモノだったり、奸智計略を武器にするヴィランが多かったから……ストレートに悪いボスという意味ではデッドプールのエイジャックスも該当するんだろうけど、デッドプールは世界の脅威と戦うというより、野郎ぶっ殺してやる!な空き地の決闘っぽさというか、個人対個人で収まっている所もあるというか。あと単純に、エイジャックスの能力がデッドプールより多分下だよね? というのもあり。

 まー、とにかく、松平健が声を当てるだけの問答無用さはありますよ。スケジュールの関係で、今回観たの字幕だったんだよなあ。吹き替えの暴れん坊ミュータントっぷりも気になる……。

 

 今回の登場キャラは、日本でも馴染み深いキャラばかりです。具体的に言うと、テレ東X-MENやマブカプに出張っていたメンバー。誰もが人気キャラなだけあって、能力はシンプルに強力でビジュアルも元来特徴的なメンツばかりと、初見でもおそらくキャッチーよね。モブレベルのキャラはともかくとして、メインキャラには全員ちゃんと見せ場が用意されております。今作におけるクイックシルバーの高速描写は、アベンジャーズでの当人や他社の光速の男と較べても、群を抜いていると思う。あの余裕ある速さは、必見です。

 今までの映画では不遇だったサイクロップスも、新人ミュータントの一人として大活躍。コミックスでは弟なハボック先に出しちゃってどうすんだという疑問に対してのアンサーはというと、

ハボック「弟のスコットです」

 うん。こういうこと出来るのが、映画X-MENシリーズだ! そして、これでいいんだよ!

 

 映画X-MENシリーズは経験値を積み重ねる反面、ブランドイメージの固定化と作品数による観客の疲労と伸び悩んでいる面もあるのですが、このアポカリプスでは例えば過去作の映像を使うことで、過去に何があったのかを思い出しやすい、もしくは理解しやすいよう務めております。いやコレは正直、他のヒーロー映画でもやるべきだと思いますが。数年前の映画の話、ただぶっこまれても、人間そうそう覚えてないですしねえ。

 幸い、このX-MENのブランドイメージを補う作品として、新規層に強いデッドプールというスピンオフが生まれたので、経験値を活かすアポカリプス路線との両輪で盛り上がって欲しいですね。正直デッドプール、世間にX-MEN系の作品としてあんま認識されてないけど。
 まだイケる、X-MENシリーズはまだまだイケる。シリーズ最終作でありながらも、アポカリプスは今後のX-MENの未来に期待を持たせてくれる作品でもありました。

 

 以下ネタバレなので、一度隠しておきます。

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日々雑談~2213~

 ついこの間までは猛暑だったけど、今日は酷暑だ。ひどく蒸すし、台風の影響によるにわか雨で、おいそれと窓も開けられない。でも流石に今週が暑さの山場……だと思いたい!

 今週のアルティメット・スパイダーマンVSシニスター・シックスは、スパイダーマン・ノワール編。色なき陰影の深い世界に投入されたのは、灰色の肌を持つミスター・フィグジット(グレイハルク)に白い髪と黒い肌を持つMr.ネガティブ。灰に白に黒、映像に馴染むキャラを持ってきつつ、フィグジットの部下としてサンダーボルト・ロスやA-ボムを自称するリック・ジョーンズを配置と、ニヤリと出来る小ネタも忘れない。匠の技です。

 最後、世界に色が取り戻されると同時に、実はフィグジットがグレイではなく緑、本来のハルクそのものだったと明かされるのもいいですね。それとも、ヒーローとして目覚めた結果、緑色になったのか。どちらにしろあの色は、ノワールの世界に差し込んだ光なのでしょう。あの色彩はようやく芽生えた、フィグジットとスパイダーマン・ノワールの信頼の証でもあります。ノワール版アベンジャーズとか、ちょっと見てみたいねえ。いやまあ、コミックスでノワール化しているヒーロー準拠だと、アイアンマンにデアデビルにパニッシャーにウルヴァリンにパニッシャーと、中々にアウトロー感溢れたチームになりますが。

 そしてもう一つの巨大ヒーローチームことX-MENのノワールは既に存在していたり。

X-MEN NOIR

 ノワールの厳しく陰鬱な世界観に、X-MENはよく馴染む。それは意外なのか、はたまた順当なのか。