ユーロマンガのサイン会&ライブペインティングに行ってみよう!

 気づいたのは、開催より数時間前のこと。仕事中一休みしてTwitterを眺めていたら、何処かから気になるツイートが。

 本日ららぽーと富士見にて、ラウラ・ズッケリ&トニー・ヴァレアントのサイン会開催!

 お二方とも、イタリアやフランスで活躍する漫画家。バンド・デシネと呼ばれるジャンルであり、EU圏のマンガ“ユーロマンガ”の作家さん。ヨーロッパ方面のコミックスには興味があったけど、キチンと手を出していなかったなあ……よく調べてみれば、サイン会だけでなく、その場でイラストを書くライブペインティングも開催。ららぽーと富士見なら、仕事を片付けつつああしてこうすれば開催時間に間に合うか?
 ギリギリとなると腹をくくる行動力をフル活用し、サイン会開催寸前になんとかららぽーと富士見に到着しました。

富士見ららぽーと

 まずはサイン会だ!ということで、会場となるリブロラディアンの1巻を購入。サインを貰うには、トニー・ヴァレント作のラディアンかラウラ・ズッケリ作のガラスの剣のリブロでの購入が必須だったのです。

ラディアン

 ラディアン自体の評価を軽くさせていただきますと、帯に書いてある“圧倒的少年マンガ made inフランス!”というので、だいたい合っているかと。正確には、少年マンガというよりジャンプ漫画だと思いますけど。快活な魔法使い見習いセトが、自らの意思を貫き、世界を覆う脅威ネメシスや魔法使いを目の敵にする異端審問所に立ち向かっていく。サンデーでもマガジンでもチャンピオンでもなく、観た瞬間ジャンプだコレ!と思うくらいにはジャンプ漫画してます。
 ただ、決して単なる模倣ではなく、読んでいる内に感じてくる個性。食事に例えると、ソバをすすっている内に「このツユの出汁、今までにないものだなあ」と感じてくるような。食材がフランス産だったり、ツユの作り方がフランス料理の技法寄りだったり。日本風に漂う未知の風味が、中々に魅力的だと感じました。多少カスタマイズして週刊ジャンプで連載したら、贔屓目抜きで定着できる気がします。
 購入時に整理券を受け取って、直後開始されたサイン会に参加。トニー・ヴァレントさんは日本語が話せないものの、編集さんがずっとついて通訳してくれるスタイル。漫画の感想や世間話をしつつ、単行本にサインとリクエストキャラ一人を描いてくれました。

ブレイブ・カルテットのボス

 このキャラは、第一話から登場した賑やかしの悪党集団ブレイブ・カルテットのボスです。ちなみに、トニーさん曰く「このキャラをサイン会でリクエストされるのは初めてだ」とのこと。みんなもっと、笑いと悪辣を同時にこなせる、味のあるヴィランのこと好きになってもいいのよ!?
 サイン会の後に、ライブペインティングがあることを確認し、小一時間ほど時間つぶし。ライブペインティングが開催されたのは、リブロではなく、ららぽーと内もう一つの本屋&カフェのBOWLのカフェスペースでした。元々、今回の企画自体、BOWLの店長さんがラウラさんとトニーさんを招聘したことから始まっており、それに合わせてリブロでサイン会も開かれることになったとか。
 ライブペインティングを観ることは初めてなものの、知ってるぜ! デケえ紙やホワイトボードにアーティストが絵を描くんだよな!と知ったかぶっていたらビックリ。今回描くのは、紙やホワイトボードではなく“ガラス”。その名を、グラスドローイング。
 マジックで、直接店のガラスに書き込むお二方。

ラウラ・ズッケリ&トニー・ヴァレント

 ラウラさんはガラスの剣の主人公ヤマを。

ヤマ

 トニーさんはラディアンの主人公セトを。

セト

 三枚に仕切られたガラスに、二人の共作漫画が描かれていき……

グラスドローイング 2コマ

 だいたい一時間ほどで、ガラスの剣&ラディアンの共作三コマ漫画が完成。脚立に乗ったりしゃがんだりの不自由な体勢でガラスに漫画を描いていく光景は、まさしく感嘆。プロの仕事を目の当たりにしているんだ!と、見ていて興奮しました。
 こちらのグラスドローイングはBOWLで観ることが出来ますので、もしららぽーと富士見に行く機会がありましたら、是非に。ガラスに描いたという性質上、上手く写真が撮れなかったので、ぜひとも生で見てほしいものです。思わず笑顔になるオチが用意されてる3コマ漫画です。

グラスドローイング 全景

 ぶっちゃけてしまいますが、イベントの第一報を知った時、このイベント厳しいなあと思ってしまいました。なにせ、開催されるのがららぽーと富士見。埼玉県内どころか、関東でも屈指の巨大ショッピングモールですが、交通の便は決して良くなく。最寄り駅は急行が止まらず、かといって急行が止まる駅からだと車で30分以上かかる立地。路線も結構不安定な東武東上線一本のみ。高速道路も近くを走っておらず、殆ど陸の孤島状態。東京のような都市でのイベントとは違い、仕事終わりに行くというのも、中々にハードルが高く。つまり、従来のファンが集まりにくい立地なのです。
 実際、自分も含め、このイベントがあると知った上でサイン会に集まっていた人間は数人でした。関係者の方も「この様子だと、ライブペインティングの開始が早くなるかもしれません」と言ってしまうぐらいに、閑散としてました。
 でもそれは、杞憂に終わりました。ふとサイン会を目にした夫婦がガラスの剣をその場で買い、サイン会の列へ。別の本を手にしようとしていた女子中学生が、ラディアンを手にトニーさんと歓談。つまり、従来のファンではなく、ららぽーと富士見に客として来た人。おそらくこの二人もユーロマンガも海外マンガも、何も事前に知識を持ってない、マニアでない人達がサイン会に並んでいく状況。結果的に、ライブペインティングの開催は時間どおりどころか、ちょっと押しておこなわれることになりました。
 ライブペインティングはライブペインティングで、ガラスに下書き無しで描かれる絵を、女子高生が撮って行ったり、見回りの警備員さんが笑顔で見ていたり……サイン会にならんだ人や通りすがりの人が、一気に海外マンガの熱心なファンになるのは難しいかもしれませんが、今まで認識していなかったジャンルに、こうして一端だけでも興味を持ってもらえたことは、素晴らしいことです。
 ハッキリ言ってしまえば、集まった人数を始めとして、東京や専門店での開催より、実入りは少なかったかもしれません。それでも、未開拓地同然の場所で、こうしてイベントをおこなったこと。この試みは、思いもよらぬ未来に繋がる可能性があり、非常に意味の有ることだった。そう思えてならないのです。

日々雑談~2022~

 モンスターハンタークロスの体験版が配信されたので、ひとまず新モンスターのホロロホルルと戦ってみることに。こっちを混乱状態にしてくる鱗粉の性質に、飛行込みの機動力に小柄さと、今まで万能武器を貫いていた操虫棍にとって不得手な相手じゃなかろうか。鱗粉の待ち構えるタイプの邪魔さや、乗りにくくエキスが採取しにくい小柄なすばしっこさは、操虫棍の鬼門……。最も、ボウガンに持ち替えりゃあ、万事解決ですが。近づかなくてもいいし、機動力に対応できるガンナーだと、一気に狩りやすくなりますね。

富士見ららぽーと

 唐突ですが、本日は埼玉県のららぽーと富士見まで出かけておりました。目的は、ヨーロッパより来日された二人の漫画家、ガラスの剣のラウラ・ズッケリさんとラディアンのトニー・ヴァレントさん、お二方のサイン会&ライブペインティングです。全然自分も、ココやTwitterでアナウンスも宣伝もしてなかったのですが、なにせ開催に気づいたのがイベント開始数時間前、行く算段を速攻で立ててのものだったので、なんも言う暇がねえ!といった感じでした。ららぽーと富士見に行く手段も、バンドデシネへの興味も前々からあったので、多少無茶でもこりゃ行くしか無いなと。
 幸い開催時間には間に合ったので、サイン会からライブペインティングまでお付き合いすることが出来ました。許可を得た上で、アップできる写真も撮ってきましたので、明日にはちょっとしたレポートとしてアップできれば。休日のイベントや専門店やファンの集まりやすい東京でもない、埼玉での海外マンガに関するイベント。いわば、未知の領域かつ未開拓地での挑戦。そりゃあ、きちんと紹介したいぐらい、愛おしいってものですよ。
 ……イベントの参加自体あまりないけど、こうやってちゃんとレポまで書こうとするとは、まるでウチが真面目な情報サイトか何かのようだ。ウチのモットー、真面目に不真面目、好き勝手だからなあ。

日々雑談~2021~

 ちょっと席を外している内に、デッドプールVol.2:ソウル・ハンター発売! ゾンビ大統領と死闘を繰り広げた、デッドプール Vol.1での驚愕のラスト。物語は当然、その直後から……なんてこともなく! 舞台は一気に80年代に。当時アル中だったアイアンマン(トニー・スターク)との邂逅! そして何事もなかったかのように現代編に帰還。スパイダーマンやタスクマスターやデアデビルだけでなく、様々なキャラクターがゲスト出演。ブレーキ知らずの物語はノンストップで加速中!

 この三日間、自動更新でしたが……実はちょっとした所用や仕事で、北海道に行ってました。札幌を拠点とし、空いた時間で北海道巡り。札幌でビール飲んだり、余市でウィスキー飲んだり、小樽でビール飲んだり! いやちゃうねん、俺が飲もうとしたんじゃなくて、どの街にもビール工場やウィスキーの製造所が近くにあるのがアカンねん。何処も無料で資料館を開放している上に、飲み比べの試飲もタダもしくは居酒屋ギブアップなお値段と、酒呑みにはたまらないものがあり。これでいて、ワインや日本酒も数を揃えているんだから、恐ろしい。
 行きたい、もしくは行かれる方の参考資料にもしてほしいなと言うわけで、また後に北海道についてはちびちびと書いていきますが、メシと酒の二つが上等な時点で、北海道は素晴らしい土地です。牛乳も海産物も肉も好物なので、ホントたまらんかったですね。新幹線も繋がることだし、次の機会にゃ函館行きでも狙ってみるか!

日々雑談~2020~

>第一話に蜘蛛怪人が多いのは、初代一話の蜘蛛男を踏襲してるからですね。…とここまで考えて、そういえば平成2期になってから蜘蛛怪人見た覚えがないなぁということに気が付く

 平成2期の怪人は、動物モチーフの怪人自体が少ないですからね……ただ、結構変化球的な使い方、例えば仮面ライダーWの前日譚、いわゆる0話ポジションにて仮面ライダースカルと対決したスパイダードーパント。最初の怪人ならぬ(TV放送)最後のゲスト怪人となった、仮面ライダーウィザードのアラクネ。なんというか、思い出してみると、ああ!となる感じのポジションにおります。
 更なる変化球としては、スーパーヒーロー大戦Zに登場した本家蜘蛛男の強化型スペース蜘蛛男。それと第一話登場の怪人……というか戦闘員なのか!?な、狭間ポジションなスパイダー型下級ロイミュード。思いつく限りで平成2期の蜘蛛型怪人はこんな感じですかね。
 しかしコレ、アラクネ以外は、蜘蛛モチーフというより、蜘蛛男オマージュの怪人なんだよなあ……やはり、原初となる怪人第一号は強い!

 明日より旅に出るため、サイトの更新が難しくなります。というわけで特別企画として……今年の夏コミで頒布したアメコミカタツキシリーズAmecomi Katatsuki PUNISHER VS Kiritsugu EmiyaのSidePを公開します。15日、16日、17日の22時に順次公開していきますので。ありがとう、自動更新!
 パニッシャーVS衛宮切嗣。第四次聖杯戦争より前に、あったかもしれない物語。というわけで、第一回となる22時の更新をお待ち下さい。
 さて、北へ向かうか……!

日々雑談~2019~

日本のアニメ・漫画・ゲームのキャラクターはなぜ「決めポーズ」を取るのか? -『サクラ大戦』と歌舞伎の意外な関係-

 このtogetter、若干燃えているけど、そもそもコレの正しいタイトルは、“キャラクターはなぜ「決めポーズ」を取るのか?”ではなく、“キャラクターはなぜ登場時や退場時に見得を切るのか?”なんじゃないかなあと。決めポーズという、でっかい単語を使ってしまった結果、話がややこしくなっているわけで。
 アメコミに決めポーズや決め台詞があるかないかと言われたら、あると答えます。
 決めポーズ=象徴的なポーズとしては……例えば、スパイダーマンは腰を沈めてのポーズ、キャプテン・アメリカはシールドを掲げたポーズ、アイアンマンは着地のポーズ、スーパーマンは両腕を腰に当てて胸をつきだしたポーズ。どのヒーローにも、コレだ!というポーズは幾つかあり、決めポーズは頻繁に表紙や各シーンで使われるわけです。
 決め台詞は、グリーン・ランタンの宣誓やファンタスティック・フォーのシングのムッシュムラムライッツ・クローべリングタイム。アベンジャーズのアベンジャーズアッセンブル!などが有名ですね。
 もし日本独特の要素、歌舞伎の見得を連想させる仕草があるとすれば、それは登場時の名乗りや戦い終わってシメのポーズかと。前者の例は戦隊ヒーローやプリキュア、後者の例は上記togetterでも参考とされた、サクラ大戦の勝利のポーズ!やもうちっと遡ってのヤッターマンの勝利のポーズ! ヤッターヤッターヤッターマン!ですね。全く無いわけではないですが、こう毎回毎回のお約束となると、アメコミではあまり見ないですね。
 まあぶっちゃけ、“決めポーズ”って、世界中にあると思うんですよ。演劇が根付いていれば、どうしても決めのシーンを作りたくなる、もしくは自然発生的に出来てくるのは、当たり前なことです。そこに各々の国の風土や文化が関わってきて、その国ならではの適した形が出来ていくと。アメコミキャラの見得の如き名乗りに関しても、日本のエキスを注入したディスク・ウォーズにより補完されましたしね。グローバル化とは、各国がそれぞれの優れた部分や特徴的な要素を磨き合っていくことじゃないかと。
 返す返すに、この纏めの不幸は、タイトルと解説中の語句に、決めポーズの単語を使ってしまったことだなあ……。