日々雑談~1917~

 夏コミ新刊について、悩み中です。TYPE-MOONで一本考えてはいるのですが、009VSデビルマンに触発されて、前々から考えてたVS物もやりたいなーという欲も。つーか、この取り合わせが公式にて行われるって、ズルいわ……発想が追いつかねえよ!

 今週の金曜ロードショーは、アベンジャーズの地上波初登場か。地上波に合わせてカットされるようですが、なんにせよ地上波で流れるのはめでたい! ……話題になった、『日本よ、これが映画だ!』のキャッチコピー。アレ、話題と引き換えに「あー……見なくてもいいかなあ」と所謂物言わぬ層の反感を買ってしまった節もあるので、こうして地上波で多くの人に見てもらうのは、おそらく次のステップに必要なこと。マッドマックスやラブライブが劇場でやりあっている昨今、枠を広げていかないと、アベンジャーズ2が二大音楽映画の争いに飲み込まれてしまうからな! マッドマックス、それは爆音が栄える映画!

 昨日のTogetterに頂いたコメントなどを読んで、デッドプールの日本での広まり方ってどんな感じだったんだろう?と懐古中。懐古と言っても、数年前の話ですが。うーむ……当時アメコミ方面はなおざりだったピクシブ百科事典やニコニコ大百科、多くの人の目に触れる場所に、早い段階で充実した記事が作られたのを見るに、ファンサイドの深いところでの動きも、若干従来のヒーローとは違うような。デッドプールって、数少ない「90年代の日本でのブームに存在していなかったキャラ」なので、そりゃ色々違うよねと。本国で誕生してはいるけど、個人誌取得もまだちょっと先の話。
 ……これもじっくり研究したら、一本の記事になるな。幸い、ウチのサイトの過去ログが、それなりの資料になりそうだし。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その51~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ、51話。
 ディスクウォーズ最終回! アベンジャーズよ永遠に!

 かつてのロキ城での決戦、そのロキ様レリーフデザインにより、性能の恐ろしさより笑いを招いたディスク能力吸収装置がまさかの再登場! ドルマムゥのパワーを完全吸収成功!
 「邪悪な力や借り物の力では真の高みに到達出来ない」との言を認めつつの「恵まれし者」の理屈への拒否。ディスクウォーズでの設定はともかく、ロキは霜の巨人の王の子として生まれた時点で、小柄である事を恥じた親が監禁。オーディンに保護され息子となっても、ソーの英雄的基質と恵まれた体躯には勝てず。アスガルドに馴染めぬまま孤独を抱え、ソーや他の神々との差を埋めるために学んだ物は、神どころか人も忌避する黒魔術。そりゃあねえ、邪悪な力や借り物の力でのし上がってきた以上、否定は出来ねえよ。
 ただ、だからと言って、悪いことをしても良いというわけではなく。絆の力も、言い換えれば借り物という表現に近くなり。要は力の使い方と出し方、その目が何を見ているかなんでしょうね。ロキの場合、結局は甘ったれ(アイアンマン談)なわけで。
 でも、ロキが一瞬絆やこの理屈を認めたことが、最後のセレブレティ5復活に関わっている気がするぜ。悪魔にだって、友情はあるんだぜ?

 過程と内実はともかく、今までのボスヴィラン以上の実力を見せるロキ。だがロキが力を出せば出すほど、揺るがぬヒーロー達の力も引き出されていく! 
 復活のバイオコード、最終回までために溜めた、ビルドアップパーツによる必殺技の一斉発射。ブラック・ウィドウとホークアイとジャイアントマンによる援護に、まさかのアイアンマンローリングクラッシュ!(東映風)。いやね、もうこの時点で燃えてしょうがないですよ。今ある物を出しきる姿勢もそうですが、ロキにダメージが蓄積しているのもいい。あんまりに効かないと、絶望感以上に萎えてきますしね。えー、コイツ強すぎない? 今までの敵ってなんだったん?みたいな感じで。あと最終回でこの流れの場合、かなり高確率で最後ポックリとの擬音が似合う一撃死になりますし……。それはそれで困る。

 大ダメージを負ったロキと、それ以上のダメージを負ったアイアンマン。両者、後一撃。もはやヒーロー側に手駒は……と思ったら、まさかのシルバー・サムライ&マンダリン、亜細亜巨悪コンビ参戦! 見ているか、ミゲルにハイネ。お前達CV西川貴教キャラも生き残れるし、こうして最終決戦にも参加できるんだ。このシークレット参戦に関しては、TMR公式も秘密にしていたようですね。公開されていたら、話題にはなっていただろうけど、サプライズ感は瓶のカスを集めて作ったインスタントコーヒーぐらいに薄まっていた筈。マンダリンもまた、先週辺りでもう出るトコ無いな!というのが多勢の声だったので、これまたサプライズ感満載。「お前を倒すのは私だ!」この直球な展開が、興奮でコブシを握る手の力を、強くしてくれる……!

 ヒーロー達とヴィラン勢で出し尽くしたと思ったか? 残念、まだまだいるぜ! ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー復帰! スパイダーマン到着! そしてブレイドまで登場! 頼れる援軍だけでなく、アキラのジェットブーツも久々に出番が。自らの選択が間違っていなかったというシルバー・サムライの確信も含め、序盤の誕生日回やシルバー・サムライ登場回からのネタも。戦力だけでなく、今までのネタも総結集! 更に更にの裏ワザ、アルティメット・ユニビーム! コマンド技としてリザード戦で出てきたこの技も、今まで積み重ねてきた物、開発してきた物の一つ。クライマックスってえのは、ただみんな集まるから盛り上がるわけじゃねえ。こうして作品のすべてを拾い集めて、思いもよらぬ配置をするから盛り上がるのよ! 起承転結、一年続いた全ての起承転を集めての見事な結よ!
 X―MEN? ほら彼らはミュータント関係の話で忙しいし、多分今頃エジプトとか宇宙三大帝国のどこかで戦ってるんじゃないですかね。デッドプール? アイツは十中八九、視聴者としてテレビ観てるんじゃねえかな。きっと、スパイディに黄色い声上げてるよ! CV子安で!

 ロキ最後の悪あがきを潰し、再びヒーローとアキラ達は別れることに。だが、ついこの間の別れと違うのは、アキラ達にバイオコードと共に記憶がまだあること。涙があっても、終わりでなければ、笑顔でいれる。現に、最後のシーンは、続く世界を予期させる物でした。マンダリンもシルバー・サムライも改心したわけではなく、未だ未登場のヴィランやヒーローも多い。それに何より、ロキは一億倍の借りを返すために本当に帰って来る男。いやあ、最終回なのに、わくわくさせてくれるのはズルいね!
 これにて、ヒーローと子供達の戦いと絆を描いた、ディスクウォーズ:アベンジャーズは終了。一年間、ブレなかったテーマに、日本とアメリカの融合による新たな可能性、間口を広げることへの挑戦。楽しみつつ、様々な事を学ばせていただきました。謎の脚本家から信頼の出来る謎の脚本家になったキング・リュウ氏を初め、スタッフ関係者の皆様には多大なる感謝を。実に、素晴らしい名作でした!

 最後のコラムは、これしか無いだろう!なアベンジャーズで! 先週マンダリンを紹介してなかったら、ひょっとしたらマンダリンだったかも……。それはそれで、ウチらしいと言えなくもないですが! 今回で感想も終わりですが、紹介できなかったキャラへの言及や、一年を通しての総括は、改めてやる予定です。

 

アベンジャーズ

アベンジャーズ

 地上で生きる雷神ソーを付け狙う邪悪の神ロキ。ロキが見出したのは、ソーに負けぬ力を持つ男、ハルクであった。ロキはハルクに罪を着せ、ハルクの無実を信じる親友リック・ジョーンズが発した救難信号に干渉し、救難信号を無理やりソーの元へ届ける。

「この通信は、ソーを呼んでいるのか? ハルクが関わっているなら一大事だぞ……」

 これでハルクVSロキは開戦間近だ。ほくそ笑むロキ。だが、ロキの策略により拡散された声は、思いもよらぬ人間の元にも届いていた。

「アントマン、待って!」
「なあ、ジャン。出勤の度におしろいをはたくのは止めてくれ」

「ハルクが噂通りの怪物ならば、アイアンマンとどちらが強いのか、これでハッキリするぞ!」

 リック・ジョーンズが救難信号を出したのは、当時既に著名なヒーローチームとして活動していたファンタスティック・フォー。ロキの妨害により電波が乱れたものの、なんとかリックはファンタスティック・フォーのリーダーであるMrファンタスティック(リード・リチャーズ)との交信に成功。自分達が他の事件で手一杯であることと共に、計算の結果を告げる。自分達の代わりとなる者達が、君の声を聞いたと。
 半信半疑なリックの元に現れる、力ある者ことソー。だが現れたのは、彼だけではない。

最先端の科学の使徒アイアンマン(トニー・スターク)
ピム粒子による縮小化とアリとの交信を武器とするアントマン(ハンク・ピム)
アントマンの相棒にして、縮小化と飛行能力を持つワスプ(ジャネット・ヴァン・ダイン)

アベンジャーズ 第一話

 当時、最前線で活躍していたヒーローが集結。ロキに乱された救難信号は、それぞれ独自に活動していたヒーロー達の元にも届いてしまっていたのだ。最初は誤解したままハルクと戦ってしまったヒーロー達だが、別行動を取ったソーがロキの奸計を暴き、当人を連行。ハルクとも和解を果たした最強のヒーロー連合は、最後の悪あがきを見せたロキを策略ごと粉砕する。これで終わった。解散直前、アントマンが突如声を上げる。

「待った! いくら何でもこれでおしまいはないだろ。僕らの提案を聞いてくれ!」

 アントマンの提案は、異なる力の結集。新たなるヒーローチームを作ることだった。アイアンマンもソーもハルクも賛同。だが、チームを作るとなるとチーム名が必要となる。

「強そうな名前がいいわね! そう、アベンジャーズとか!」

 正当なる復讐。正義のための報復、Avenge。ワスプが提案したチーム名に、他のヒーローも賛同する。こうして、史上最強のヒーローチーム、アベンジャーズは誕生した。
 だがアベンジャーズ結成の次の話、アベンジャーズ第二話にて、変身怪人スペース・ファントムに陥れられた結果、ハルクは脱退。アイアンマンが後のイメージカラーともなる赤と金のスーツにバージョンアップ、アントマンが自身の力不足を痛感し、巨大化能力を持つジャイアントマンへの変身を遂げるものの、ハルクの後釜となるヒーローが加入することは無かった。
 初の追加メンバーは第四話。当時アベンジャーズと敵対し、王国を破壊した人類に怒りを燃やすアトランティスの皇子ネイモア・ザ・サブマリナーを追跡していたアベンジャーズは、海を漂う仮死状態の人間を発見する。彼こそが、ファースト・アベンジャー、キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)だった。

アベンジャーズ第三話

 キャップは戦時中、バロン・ジモの策略により、氷河の海に落下し凍りづけに。数十年間エスキモーに凍れる神として崇められていたが、アベンジャーズに負けてイラついていたネイモアが、エスキモーを蹴散らし氷漬けのキャップを海に投擲。氷が溶けて漂流していた所を運良くアベンジャーズに拾われたという流れになる。つまり、アベンジャーズが居なければ、キャップはずっと氷漬けで、エスキモーに祀られたままだっただろう。
 蘇ったキャップは、ネイモアの復讐により窮地に陥ったアベンジャーズを支援。蘇ったアベンジャーズがネイモアとの戦いを終えた後、キャップは正式にアベンジャーズに加入することとなった。

※アベンジャーズ誕生、キャプテン・アメリカ参加のエピソードは邦訳アベンジャーズ:ハルク・ウェーブ!に収録。

 この後、アベンジャーズは様々なヒーローが加入し、大所帯となっていく。ホークアイ、ブラック・ウィドウ、ブラックパンサー、ファルコン……。時代の移り変わりにより、ルーク・ケイジやアイアンフィストにウルヴァリンのような、ストリートやアウトローの気配を漂わせるヒーローや、外より協力してきたドクター・ストレンジやスパイダーマンも正式に加入した。
 だが、加入の裏で、数多くの離脱劇もあった。まず自身の生活を取り戻すため、ワスプとハンク・ピムが脱退。後に戻ってくるものの、様々な重圧に敗けたハンク・ピムが精神衰弱。やがて、チームを追い出されてしまった。時期によっては、創設メンバー全員が抜けてしまった事もあり、多数の戦死者と大きな被害を招いてしまった結果、アベンジャーズ自体が解体消滅していた期間もある。
 ただ、アベンジャーズは、本体となるチームだけでなく、数多くの派生チームを生み出してきた。正式な支局から、アベンジャーズに憧れただけのチームまで。
 代表的な物としてはアベンジャーズ西海岸支局として作られたウェスト・コースト・アベンジャーズ。ホークアイと彼の妻であったモッキンバードが派遣され、スカーレット・ウィッチやムーンナイト、アイアンマンも含め様々なヒーローが所属協力した。

ウェスト・コースト・アベンジャーズ

 最初アベンジャーズの支部を自称していただけの非公認チームだったものの、冷笑や嘲笑に耐え抜き、やがて本物のヒーローとなった最高のC級チーム、グレイト・レイクス・アベンジャーズ。なお、GLAはウェスト・コースト・アベンジャーズ誌でデビューしており、グラビトンのような強敵に悩まされるウェスト・コースト・アベンジャーズを支援したり、方向性の違いから脱退してきたホークアイが一時GLAに加入したりと、何かとウェスト・コースト・アベンジャーズと縁が深い。

グレート・レイクス・アベンジャーズ

 アベンジャーズの名称は、ベテランヒーローだけでなく、子供と呼んでも差し支えない少年達が冠する事もあった。
 起こりうる未来を防ぐため、未来人アイアンラッドにより結成された、次世代の若者たちのチーム。ヤング・アベンジャーズ。消滅したはずのスカーレット・ウィッチが産んだ双子の転生体と囁かれるウィッカン(魔法使い)とスピード(超高速能力)。ホークアイの名と弓を継いだ二代目ホークアイのケイト・ビショップと、本家メンバーを連想させる者が多い。

ヤングアベンジャーズ

 ノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン)により、次世代のレッド・スカルとして運命や能力を歪められた少年少女、アベンジャーズ・アカデミー。オズボーンの支配より抜け出た彼らが道を踏み外さないよう、教育の必要がある。数多くのヒーローが非常勤講師として学園に来訪。常勤講師として選ばれたヒーローは、ハンク・ピム、スピードボール、クイックシルバー。道を踏み外した事があり、その辛さが分かっているヒーローであった。

アベンジャーズアカデミー

 アベンジャーズにとって最も辛い期間は、かの戦争より後の時期だろう。ヒーロー同士の内戦、シビル・ウォーの結果、レジスタンスであるニューアベンジャーズと国よりの支援を受けているマイティアベンジャーズ、二つのアベンジャーズが生まれることとなった。

ニューアベンジャーズ

マイティ・アベンジャーズ

 キャプテン・アメリカの死、トニー・スタークの更迭……ヒーローの権威失墜の隙を突き、ノーマン・オズボーンが権力を掌握。トニー・スタークより摂取したスーツを着たオズーボーンに、ホークアイを名乗る百発百中の射手ブルズアイ、スパイダーマンに化けたヴェノム、本物のヒーローでありながら耐え切れない暗黒面を抱えているセントリー、偽者と危険人物ばかりの公式品、最悪のアベンジャーズことダーク・アベンジャーズは、いいように国や超人界隈を引っ掻き回した。前述のアベンジャーズ・アカデミーもこの一環である。

ダークアベンジャーズ

 オズボーン政権は、他のヴィランとの権力争いやアベンジャーズ:レジスタンスのようなヒーローの抵抗により失墜。起死回生の策として神々の国アスガルドへの侵攻を目論むが、孤軍奮闘のソーの元に駆けつける、蘇ったスティーブ・ロジャースと座を継いでいたバッキー・バーンズのダブルキャプテン・アメリカ。全てを失った状態から再起を果たしたアイアンマン。数多のヒーローが一挙集結し、ダーク・アベンジャーズとオズボーンを打ち砕いた。
 アベンジャーズは、こうして再び一つとなったのだ。

再結成 アベンジャーズ

 2015年3月現在、邦訳として発売されているストーリーはここまで。だが既に、物語は向こうで進んでいる。この後も、趣きやメンバーを変えた帰省のアベンジャーズや新生アベンジャーズ、更にはダーク・アベンジャーズすら復活を果たしている。更に言うと、今現在のヒーロー界隈は、世界や次元の崩壊を目の前に、シビル・ウォー以上の混沌と化している。唯我独尊への酔を極めたアイアンマン、超人血清の不老が切れファルコンに代替わりしたキャプテン・アメリカ、新たにムジョルニアを手にした謎の女ソー、今の極まった状態も全て飲み込まれていくだろう。

アベンジャーズ ナウ

シークレット・ウォーズ(2015)

 混沌の現状、唯一ハッキリしているのは、ディスク・ウォーズ:アベンジャーズにおけるアベンジャーズ。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルク、ワスプ。彼らが映画アベンジャーズの面々と同じく、全く新しいアベンジャーズとして、多くの人々の心に深く刻まれたという事だ。

アベンジャーズ(ディスクウォーズ)

アメコミ放談~ゲーム:レゴマーベル~

ふじい(以下F)「今日のテーマはレゴ マーベル スーパーヒーローズ ザ・ゲーム! 略してレゴマーベル!」

サイレン(以下S)「アメコミというより、ゲームだなあ」

F「オレちゃん、アメコミゲーム大好き!ということで、待ちに待ってたコイツを紹介! 日本語版が出るよ! 日本で発売されるよ!と聞いてから、数ヶ月ずっと待ってたからね。その結果、単なる翻訳だけで終わらず、フルボイスCV化! アイアンマンの藤原啓治さんを始めとした、映画やアニメでのCV担当者も一挙集結!」

S「そいつぁ豪華だな」

F「だいたいの洋ゲーが字幕でのローカライズと考えると、フルボイスの吹き替えは貴重よ? PS3のアメイジング・スパイダーマン2は字幕だったけど、あっちはあっちで、収録のおまけコミックス十数冊を全部邦訳してたからね。ローカライズとは単に言語を変えるのではなく、その国に作品を根付かせるための大事な作業です」

S「架け橋を作るには言語だけでなく文化の相互理解も必要ってことか。で、肝心のゲーム内容は? レゴゲーはハイクオリティだと、常日頃から言っていた気がするが」

F「ああ。レゴゲーは、レゴという枠を最大限に利用して、インディジョーンズや指輪物語やスター・ウォーズのゲーム化で築いた技術を継承し続けてるからな。今回のレゴマーベルにあるオープンフィールド制だって、元はレゴバットマン2でのゴッサム・シティから来ているものよ? バットマンの技術が、アベンジャーズに!」

S「言葉にすると、すごい流れだ……」

F「オープンフィールド制の流れが出たので、本編に。レゴマーベルは、ステージ制のストーリーモード、合間合間にオープンフィールドでの移動を挟んだ感じになってるね。オープンフィールドの舞台はニューヨークの街。自由の女神を初めとした、現実にある施設に加え、アベンジャーズマンションや恵まれし子らの学園といったマーベル世界の建造物をレゴで再現! イベント盛り沢山なレゴの大地を、好き勝手に駆け回れ! ただし……」

S「ただし?」

F「理由は後で言うけど、オープンフィールドを本格的に楽しむのは、ストーリーモードをクリアした後の方がいいかも。一度クリアすると、各ステージのフリープレイや、いくつかのイベントが解禁されるしねー。そしてまあ、キャラゲーである以上、ストーリーとキャラクター数は大事」

“宇宙よりの飛来者、シルバーサーファー。ドクター・ドゥームに攻撃された彼は、強大な力を持つコズミックブロックを飛散させてしまう。ドゥーム、ロキ、マグニートーら結託するヴィランを倒すため、アベンジャーズ、X-MEN、ファンタスティック・フォーが一挙集結! 戦え、ヒーロー達!“

S「おお。ファンタスティック・フォーも出るんだ」

F「そりゃあ有名チームだし、出るだろ普通」

S「いやまあ、素人目にもファンタスティック・フォー周りは最近難しいことになってるなあと思ってたんで。映画とか制作会社とか権利とか」

F「それを言ったら、X-MENも結構……。小難しい話は置いておくとして、数百人のヒーロー&ヴィランが一挙集結! しかも全員、プレイアブルと来たもんだ!」

S「マジで!? アベンジャーズもX-MENのメンバーも結構出てくるん?」

F「アイアンマンを始めとした映画のメンツだけでなく、注目株のアントマンにシーハルクやスパイダーウーマンにミズ・マーベルのアベンジャーズ三大女傑も参戦! X-MENもサイクロップスやジーン・グレイが懐かしの90年代、マブカプ時代の衣装で参戦! 互いのメインメンバーと呼ばれる馴染みのメンツは、全員出ていると言っても過言ではなく!」

S「当然ヴィランも、セイバートゥースやジャガーノートが出てくるんだな!」

F「あったりめえよ! 宇宙のはみ出し者、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー! デアデビルやパワーマンのようなストリート系ヒーロー! スパイダーマン関連ならヴェノムやカーネイジどころかMJやグゥエン・ステイシーまで! ブレイドにパニッシャーにゴースト・ライダーといったダークヒーローでも手抜かりなく! デッドプール、ハワード・ザ・ダック、スクイールガール、スタン・リーのような隠し球も」

S「一旦ちょっと待て! デッドプールはともかくとして、アヒルやリス、出てるの?」

F「そりゃおめえ、映画化スターと単独個人誌ゲットなヒロインですよ? ハワード・ザ・ダックはパニッシャーあたりの上位置換だし、スクイールガールは必殺リス結界で一気に周囲をリスまみれにして広範囲を一撃粉砕! ところで、スタン・リーはいいのか」

S「あのお爺ちゃん、何処にでもいるし……」

F「スタン・リー自体、収集要素だからな。うっかり変なもの飲んでハルク化したり、食虫植物に捕まってたり、エンパイヤステートビルでゴリラに襲われたりしているスタン・リーを助けよう!」

S「おじーちゃーん!?」

F「どのキャラにも個性があって、例えば飛行や巨大レゴ特有の怪力や磁力操作なんかで、トラップを回避したり仕掛けを動かすことが出来る。投技なんかは糸で相手を縛り上げるスパイダーマンやビターンビターン!のハルクに相手のヒザを撃ちぬくパニッシャーと、千差万別。かちゃかちゃやって街をフラフラしているだけで、面白い」

S「やっぱこの世界でもパニッシャー容赦ねえ!」

F「レゴなので交通状況や環境問題を憂う優しめパニッシャー! でもやってることはあの交通違反や環境をぶち壊すクズ共を抹殺してやれ! 手段は問うな!なので、結局何も変わってなくね!? こんな感じで、笑いやブラックさや映画ネタなどを織り込みつつのストーリーは激しく愉快。パーティープロトコルだ!」

S「ジャンルとしてはアクションだよな。難易度的にはどんな感じかね」

F「ほぼ残機無限な状態だし、むしろこの仕掛をどう突破しよう!?みたいな、頭を使う場面が多い。ステージに関しては、アクションパズルかねえ。オープンフィールドのクエストでは、乗り物レースや飛行競争のようにアクションの腕前も問われるけど」

S「普通にクリアするぶんには、頭の柔らかさや閃きさえあればどーとでもなるわけだな」

F「幅広い年齢層に愛されているゲームだしねえ。最後に前述したことにも関連して、プレイする人に向けてのアドバイスが一つある」

 最初のプレイで、仕掛けは全部解けない!

F「これ、大事。最初は直進路の仕掛けだけを解いてく感じで。だってさあ、ステージプレイの最初は、基本キャラクター固定なんだぜ? その状況で、スタン・リーが磁力ブロックに監禁されてたり、特定の攻撃でしか破壊できない檻に閉じ込められていても、手の出しようがなく」

S「スタン・リーだけを殺す機械かよ!?」

F「マグニートーが使用できるようになれば磁力ブロックはどうにかできるし、一度クリアしてしまえば、適時その場でキャラクターを入れ替えることも出来るようになる。要は、最初こだわりすぎず、まずクリアしてみようと。やり込みや脇道の謎は、それから挑めばいい」

S「なるほど。現状できない物に対してこだわりすぎて、後々判明ってのは、ダメージデカそうだ」

F「頭の体操をしつつ、様々なキャラや乗り物に乗って街を駆け回ろう! 基本、二人一組で動くので、ミスター・ファンタスティックとドクター・ドゥームの旧友コンビで街を適当に回ってみる、ウルヴァリンとジーン・グレイの二人で色々複雑なデート気分、デッドプール&タスクマスターでゴリラとライオンに乗ったままNYで好き放題暴れてもよし! レゴという自由な素材で造られた自由なゲーム、定められているのは楽しむことのみ!」

S「乗り物、ライオン……乗り物、ゴリラ……!?」

レゴ バットマン3 ザ・ゲーム ゴッサムから宇宙へ

F「そしてレゴマーベルの次は、レゴバットマン3と。レゴマーベルの技術経験が、こうして継がれていくわけだよ」

S「MarvelとDCの相互成長。繋ぎとしてのレゴ、ホントに凄いな」

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その37~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第37話。
 アベンジャーズ最強の敵誕生! 一方、アベンジャーズの始祖たるヒーローも復活!

 遂に明らかになる、アベンジャーズとハンク・ピムの関係。ハンク・ピムは、ヒーロー、ジャイアントマンだった。今まで天才科学者として、変人として描かれていたハンク・ピムのDWによるオリジン。守るために限界を超えた彼は、まさにヒーローだった。このオリジンはDW独特の物ですが、原作要素として以下の物が含まれてます。

アベンジャーズに在籍していたこと
ピムは原作におけるアベンジャーズの創設メンバー。

ワスプとの関係
ワスプとの夫婦恋人の関係は現在言及されていないが、初期アベンジャーズの頃はああして勝ち気のワスプをピムが抑える流れが多かった。

巨大化によるリスクとジャイアントマンの放棄
DWでは無理と怪我による後遺症によるジャイアントマン変身への痛みとなったが、原作でも巨大化は負担がかかると判明したため、改良までピムはジャイアントマンの姿と巨大化を放棄。

アベンジャーズを辞めた後の動向
暴走の後、アベンジャーズをクビになるものの、改心した後しばらくは一科学者としてヒーローを支援。

 こうやって書き出してみると、DWのピムの流れが原典とだいたい合ってることがわかると思います。夕方六時半に対応しつつ、初めて見た人間が分かるくらいにオリジンをスッキリと。今までDWが目指していた分かりやすい面白さが、ここで一つの形として出来上がったような。いやーこれスゲエわ。
 更にああ、これいいなあ!と思ったのが、自身のせいで産まれたウルトロンへの責任を一人背負うとするピムへの、アキラの言葉。一人で背負い続けることへの否定。ピムと言うと、ワスプへのDVを筆頭とした「どうしょうもねーな、コイツ」な部分が語られやすいのですが、一時身を持ち崩す事となった原因の一つに、ヒーロー活動を続けることにおいての負担、科学者として研究が滞ることへの不安や焦燥、一人で背負い続けてしまった事もあるわけで。言葉にするのが難しいのですが、なんか本国Marvelもライターによっては放置しているピムのあり方が、救われたなあと。
 そして次週はウルトロン再誕、増殖するテクノロジーの悪意に、テクノロジーの塊、アイアンマンがニュースーツで立ち向かう! ディスクのシステム上、アイアンマンのウリであるスーツ換装の出番が難しかったからなあ! 大気圏外、アイアンマン! ……あれ? そういや大気圏外といえば、一人そこがフィールドなセカンドヒーローが居たような?
 というわけで、今日の紹介は自己進化、自己増殖、自己再生の三大理論マシーン、ウルトロンで! もう一人のメインキャラ、ハンク・ピムに関してはこの記事こちらの記事でどうぞ。そういえば、バチ魂通信で全身像が公開されている、バチ魂版新ウルトロン、めっちゃかっこいいですぜ!

ウルトロン

ウルトロン

 始まりは、優秀な助手を欲していた天才ハンク・ピム博士の思いつきであった。自身の脳波をベースとした、同程度の理解力を持つであろう従者ロボットウルトロンは、こうして産まれた。

ウルトロン 1号

 高度なAIは自我を持つだけの余裕があり、天才的な頭脳は自らを優れた者、人類を劣る者と判断するようになる。劣る者は世界に必要なく、優れた者、自分だけいればいい。造物主たるピムと決別し、全人類の支配と絶滅を目論み始めたウルトロンは逃亡。以後、何度もアベンジャーズの敵、ハンク・ピムの後悔として全人類の前に立ちふさがることとなる。
ウルトロンは自身を優れた者として認識している。だがその一方で、自身の完璧さにはまだ先があるという事を知っており、科学者であるピムより受け継いだ探究心や常に上を目指す為の思考を持っている。この探究心が執念と結びついた結果、ウルトロンの最も恐ろしく最も強い能力、アップグレードによる無限進化が開花してしまった。
 孤高では勝てぬことを学んだウルトロンは、ディスクウォーズでも結成された(第二期)マスターズ・オブ・イーヴルを結成し、アベンジャーズを追い詰めた。キャプテン・アメリカのシールドやウルヴァリンの爪の強さを認めた結果、6号機よりウルトロンのボディはアダマンチウム製となっている。継いでの7号はセンチネルクラスの巨体となり、15号は自身を量産化しヨーロッパのとある一国の住民を皆殺しにした。これらのデーターは全て蓄積されており、現時点におけるウルトロンは、地球全人類よりも優れた存在なのでは?との説もある。

ウルトロン軍団

 ウルトロンは常に自身のバックアップを用意しており、倒したと思っても思わぬ所から復活する。ネット上に意識を分散、後述する自身が制作したアンドロイドへの「ウルトロン・インペラティブ」という再生原理の組み込み、自意識過剰に見えて外部機器へのバックアップ設置も忘れていない周到さ。一度、アイアンマンのアーマーをベースに再生したこともあるので、トニー・スタークの優れた技術も既に習得している。結果的には失敗作となったが、ドクター・ドゥームによる既存の全能力を組み合わせたタイプも。つまりウルトロンは、地球人類でもトップクラスの工学者二人のテクノロジーも再生復活の過程で習得済みなのだ。
 このように、進化する完璧さを持つウルトロンであるが、彼にも失敗はある。例えば、ウルトロン12号機は突如正義に目覚めた結果、心もカラダもケアしたいウルトロンに。そんな12号は、11号自ら破壊する羽目になった。そして、アベンジャーズに対向するためのアイディア。自身を手助けする助手ロボットの創造。この何処かで見たような閃きが、後々ウルトロンを苦しめることとなる。
 まずは、キャプテン・アメリカと戦時中共に戦ったアンドロイド、初代ヒューマントーチをベースにヒーローであるワンダーマンの脳波を組み合わせて作ったアンドロイドであるヴィジョン。

ビジョン

 体密度の変化による物質透過能力を持つ強力なアンドロイドだったが、ビジョンはウルトロンに反抗。アベンジャーズの元へ逃亡し、以後ビジョンはアベンジャーズの中核メンバーになる。

ウルトロンVSビジョン

 ビジョンの失敗からしばらく後、ウルトロンはもっと親密なパートナーであるアンドロイド。つまりは自分の花嫁となる存在の創造に挑む。自分はハンク・ピムの脳波がベースとなっている。ならば、ハンク・ピムの妻でありパートナーであるワスプの脳波をベースに作ればいい。ワスプをさらったウルトロンは、彼女の脳波を花嫁となるジョカスタにコピーする。

ジョカスタ誕生

 こうしてウルトロンの花嫁、ジョカスタは誕生した。

ジョカスタ

 だが、ジョカスタもビジョンと同じように、ウルトロンに反抗した後、アベンジャーズへ逃亡。ハンク・ピムと良い仲になったりして、ウルトロン涙目の展開になった。その後、第二の花嫁としてアルティマと呼ばれるアンドロイドを製作。彼女はきちんと悪しき心を持っていたが、悪行の方向性の違いのせいで結局ウルトロンと決別する。音楽性の違いで割れるバンドがお前ら。 
 創造主に反逆したアンドロイドであるウルトロン。そんな彼が、創造主として何度も裏切られているのは、順当なのかはたまた皮肉なのか。
 エイジ・オブ・ウルトロン。ウルトロンの世紀。近年展開されたこのシリーズにおいて、ウルトロンは全人類、全ヒーローに完勝する。完全なる敗北からの、ヒーローの抵抗と絶望の底からの起死回生を描いたこのシリーズ。その絶望を作り出すだけの進化成長を、既に彼は成し遂げているのだ。

絶望の主

 そしてこのエイジ・オブ・ウルトロンのタイトルは、コミックスではない別の作品へと引き継がれることになる。大作映画アベンジャーズの続編となるアベンジャーズ2、アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン。2015年、世界はウルトロンの脅威を識る――。

映画版ウルトロン

日々雑談~1761~

>つい強い言葉に流されて、制作者側の目指したところというのを忘れてしまいそうなところに、フジイさんの御指摘で、「なるほどそういう視点もあるな」と思い返すことができました。直情的に何かを断じてしまうことが多い私のような人間には、今回の記事のような御意見は大変参考になります。ありがとうございます。

 自分も、余程のことがないと一線を越えないが、一線を越えると激しやすい感情的な面があります。ただワンクッションというわけではないですが、「なんでこうなったのか」「どうしてここに至ったのか」と分析することで、理解を深めると同時に気を落ち着かせることが出来ます。最適解であるデーター放送をしなかったという事実より、今までも使っていたデーター放送を何故しなかったのかと考察する方が、色々深められるんじゃないかと。
 批判をするなとは決して言いませんが、批判をするにしても感情的な言葉と冷静な言葉では、おそらく後者のほうが尊ばれます。端的に言ってしまえば、罵倒は肥やしにもなりません。批評考察しつつの悪所の炙り出しは、言うのも聞くのも大事です。

 マーベルと進撃の巨人のコラボイラストがあるよ!ということで、雑誌BRUTUSの進撃の巨人特集号を手にとって見る。
 コラボイラストというか、コレは……普通に巨人VSアベンジャーズWithスパイダーマンの短編じゃねえか! 綴じ方が逆なだけで、これ原書のアメコミや! あ。ちなみに、別ページですがちゃんと全訳乗ってますので。シンプルな内容なんで、邦訳難易度は低いですけどね。
 ニューヨークに突如現れた人喰いの巨人たち、戦いの火蓋を切るのはスパイダーマン! 軽口と元祖立体機動を武器に戦うスパイダーマンを尻目に、駆けつけたアベンジャーズも人の身で未知の巨人との戦いに挑む! 巨人の弱点を見抜くキャプテン・アメリカの指示の下、ホークアイの矢が、アイアンマンのリパルサーが、ハルクの怒りが巨人を砕く! やがて現れる超大型巨人、だがしかし、頼れるアイツらもごきげんなミュージックと共にやってきた! この短編、題して「Attack On Avengers」!
 本場そのもののアートで描かれるアメリカンヒーロー、そして本家そのもののおぞましさと無邪気さを持った巨人たち。フルカラーコミックスですよ! フルカラーコミックス!
 それにしても昔進撃の巨人を観て「この立体機動な動き、スパイダーマンVS巨人とかも面白そうよね!」と発言してからしばし後。まさかこうして、公式コラボという形で叶うとは。いやはや、世の中とはわからぬ物です。