日々雑談~251~

 TVで怖い話やってました。ああ、怖い。
 何が怖いって、怖い話のプロフェッショナル扱いされてる芸人が、既にネットで手垢の付きまくった話を得意げに話している。ああ、怖い。
 ネットの軽い話をブラウン管に持って行くだけで商売になる。ああ、羨ましい。

 霊感があるかどうか知らんけど、俺の怖い物への感覚は微妙にズレて居ると思う。

「やべえ、寝る前に『死ぬ程洒落にならない怖い話』スレなんて読まなきゃよかった。この話なんか、聞いただけでヤバいのが夢に出てくるって。うわーマジ怖い、電気消したくない」

パチン……パチン……

「ったく、毎晩うっせーな。なんで電気消すとTVが鳴るんだろうな。それにしても怖ええ、夢に出たらどうしよう……」

 思い返してみれば、あの音はラップ音と呼ばれる類の物だったと思う。TVの内部から、パチン、パチンってプラスチックを指で弾くような音が、電気消すと頻繁に。でも当時の俺は、何故か霊現象扱いせずに単に騒がしい音として扱っていた。俺も馬鹿なんだかなんなんだか、まずズレていたのは間違いないな。遠くの怖い話を恐れて、近くの不思議な事をガン無視って。

パチン……パチン……