日々雑談~2381~

 正義超人至上主義だった旧キン肉マンと、正義・悪魔・完璧それぞれに理念があった今のキン肉マン。色々この進化の理由が考察されてますが、個人的な見方としては、「正義の力道山VS悪い外国人レスラー」から「団体内でのイデオロギー闘争や団体対抗戦」への変化。つまりは、結構オールドだったキン肉マンのプロレス観が徐々に現代のプロレス観に寄ってきたからじゃあないかと。

 ぶっちゃけ、旧キン肉マン連載の時点で正義の日本人レスラーVS悪役外国人レスラーの構図は古かったのですが、旧キン肉マンはここに「正義のヒーローVS悪の怪人」といったヒーロー観も織り交ぜることで、鮮度を上手く維持していたわけで。この鮮度が切れた瞬間が、おそらく旧キン肉マンの連載終了時。そして、この鮮度切れの煽りをモロにくらってしまったのが、キン肉マンII世。総合格闘技が始まり混迷を極めていたプロレス界、数々のヒーローの出現によりヒーロー観も変わっていき、正直この構図には無理が生じていました。連載末期の究極の超人タッグは、主人公サイドと戦うと2000万パワーズもマシンガンズも悪くなるし、悪対悪と銘打った試合もネプチューンマンのベビーフェイス化でなんかもうって感じだったもんな……いや、この辺りも結構好きだし、ちゃんと全巻持ってるんだけどさ!

 当時は武器であったものの、今では呪いともなっていた旧キン肉マンの方針。VS完璧無量大数軍編は、武器としての強さを残しつつ、呪いから脱却する。そんな、革命のシリーズでした。今の歓声を聞くに、この革命はみごと成功したのではないでしょうか。様々なことを改めての、6月からの新シリーズが楽しみです。神の依代だった運命の5王子に、元神様のザ・マン。こうなると次は、神々との対決になりそうだけど、どうじゃろな。