日々雑談~2215~

 最近は朝起きてオリンピックの結果を見るという流れに慣れてきていたけど、流石に吉田沙保里敗退の報せは朝からびっくらこいきました。絶対王者の称号は、絶対的な強さへの信頼があってこその称号です。

 そしてその決勝戦を一日遅れで拝見。これは不運な判定負けでもなく、かといって完全な実力負けでもない。強いていうならば、研究されつくされた上での完封負け。吉田の一挙一動に上手く対応していく、勝者であり金メダリストとなったヘレン・マルーリス。吉田沙保里を研究し、編み出した策を実行出来るだけのフィジカルやテクニックを身に付ける。ヘレン選手の実力も努力も、並大抵のものではなかったでしょう。

 勝てば勝つほど、その選手は多くの人間の目標と標的になり、やがて数多の眼と思考により、武器を取られ丸裸にされてしまう。独自のテクニックや絶対的なフィニッシュホールドも、やがて明らかにされ奪われる定めです。最も、これらを露わにすることで、そのスポーツ自体が全体的に底上げされるということでもあるのですが。対処対策が練られるまで、初期総合格闘技でわからん殺しを続けてきたグレイシー柔術はその典型例です。

 そんな中、16年以上勝利を重ね、数多の人の目に晒されながら不敗を守り続けてきた吉田沙保里の強さは、一度の負けで消えぬ輝きがあります。そして彼女と切磋琢磨してきた結果、日本女子レスリングの強さは群を抜いた存在となりました。次の世界大会、そして東京オリンピックで女子レスリングはどうなるのか。楽しみで仕方ありません。吉田沙保里選手の今後も、静かに声援を送りつつ見守りたいと思います。