日々雑談~2166~

『レッドマン』 第53話 -サータン 登場-

 公式配信によるレッドマンが、ついにこの話を配信。新三大レッドマンのレッドファイト! みたいな企画を立てた場合、高確率で取り上げられるであろうエピソードが、この53話。観れば分かるのですが、ラスト20秒位の展開が神がかってます。シナリオ、カメラワーク、アクション、BGM。全てが明後日の方向に飛んでって、上手く空中合体した結果、これはもう伝説でしょう。語られるだけのことはある!

 

 映画デッドプール感想~バーリ・トゥードver #3~を作成中なのですが、一度言及しておきたいものの、映画の内容から外れる話がありまして。映画デッドプール感想に組み込むのもアレなので、ちとここに書いてみます。題して、X-MEN:ZEROのデッドプール(以下ZEROプール)はそんなにあかんかったのかというお話。

 ZEROプールはX-MEN:ZEROのラスボスとして登場。ミュータントであるウェイド・ウィルソンを改造。オプティックブラストやヒーリングファクターやテレポート能力を移植したものの、その結果、外見は醜いものとなった上に、口も縫われ喋れなくなり、ウェイドの意思すら感じられない悲劇のミュータントとなっております。
 こうやって書くと、「行き過ぎたミュータント実験の結果」や「ミュータント能力の移植成功例」と、わりとしっかりデッドプールの要素が残っています。オプティックブラスト照射後は目の周りに特徴的な黒い縁が出現、ウルヴァリンの爪のように飛び出してくる爪は二刀流、テレポート能力はコミックスにおけるテレポート装置を連想と、能力的なギミックも実は大外しではありません。

 ZEROプールを個人的に評するなら、“ZEROラスボス仕様のデッドプール”。赤タイツで普段のノリのデッドプールって、正直X-MEN:ZEROの物語のラスボスには向いてないと思うのですよ。つーか、ウルヴァリンの無くした記憶を追うシックな物語なので、べらべら喋ることもシメを飾る敵としては多分向いてないです。そしてテーマにあるのが、ウェポンX計画の悲劇なので、こうして悲劇を全面に押し出して、さらにラスボスに相応しい強さの象徴たるデッドプールは、作品全体で見た場合、おそらく本家より馴染んでいます。

 確かにビジュアルやキャラクター的に望んだものでないし、公式が開き直ってネタにするのも分かるのですが、当時許された状況や物語のバランス的に、ZEROプールは出来る限りのデッドプールだったという見方もアリだとは思うんですよね。映画デッドプールのエイジャックスやネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドなんかも、コミックスでの彼らと比較した場合、ZEROプールもビックリなレベルで違いますしね。まあわりと、映画X-MENシリーズは良くも悪くもアレンジを思い切るイメージがあります。

 ZEROプールは、いじりがいのある存在なものの、それを物差しにX-MEN:ZERO全体の評価や当時を否定する材料にしてしまうのは、ちと違う気がします。