日々雑談~2150~

 仮面ライダーSPIRITSの最新刊、暗黒大将軍の計画が破綻した理由の一つが言うこと聞かないヘビ女と鋼鉄参謀で、巻中の戦闘シーンも半分くらいこの二人の仲間割れにさかれていると、デルザー軍団の本領発揮っぷりが凄かった。デルザー名物と言えば内ゲバ!
 仮面ライダーストロンガーの敵組織であるデルザー軍団は、全員幹部怪人クラスの強豪という設定で登場したものの、全員実力と個性が強すぎて統率力が無いという、組織として最大の欠陥を抱えておりました。

 まあ、こいつらにちょっとでも協力意識があったら、ストロンガーおそらく詰んでましたが。序盤に倒した荒ワシ師団長や鋼鉄参謀は、仲間割れのスキを付いての奇作での勝利だもんなあ……相棒である電波人間タックルの命と引き換えに倒したドクター・ケイトも加え、奇作や玉砕で立ち向かう序盤のデルザー軍団戦は、絶望そしてデルザー軍団の脅威に満ち満ちておりました。

 この絶望があったからこそ、仮面ライダー初の強化フォームとも呼ばれるチャージアップの登場や先輩ライダーたちの帰還という希望が一層輝いたのでしょう。

 デルザー軍団の登場以降、一騎当千の敵組織を“デルザー軍団”と呼ぶ例も出てきたのですが、おそらくこのデルザー軍団にもっとも肉薄した組織の一つがマジレンジャーの冥府十神。デルザー軍団よりは数十倍組織としてはマシなのですが、自己にルールを課す戒律や絶対神の復活という命題により、作劇上、上手くヒーローとの関係を維持してましたね。裏切り者は出ているのですが、内ゲバでしかなかったデルザーとは違い、自己の信念を持った上でのヒーロー側と和解なので、イメージ的にはマシです。あとマシーン元帥のように、在庫一掃セールみたいな片付けられ方したメンバーも居ないし!

 冥府十神。ストロンガー当時のデルザー軍団で構想にはあったものの、時間や予算のような都合で出来なかったことを叶えてみた感じもします。幻の魔神ジェットコンドルといい、デルザー含めストロンガーの終盤、かなりタイトだったの、ビンビン伝わってくるもんな……。