30年前は正義のコンビ 現在は狂気のコンビ

前回のあらすじ
全てに見捨てられ絶望する影山を嗤う矢車。地を這うことで見える光とはなんなのか!? 暴走しかける天道の動きを不安視する加賀美、そして自分が自分でなくなる危機を察しようとしない神代。全てのライダー資格者が暗い道へと突き進もうとしている。
一方、ドレイク風間役の加藤和樹さんは雑誌のインタビューで自分が作中でゼクター取られた事を始めて知った

「一緒にお風呂入ろう、お風呂」とオールスター感謝祭マラソンでも頂点を極めた神代坊ちゃまに誘われ、素直に一緒の湯船に入るカガーミ。
「影山……俺の義弟になれ」と矢車さんにスールに誘われる影山。
上のやり取りは全て男同士という悲劇。ヒロイン役のひよりが居ないうちに作品をヤマジュン色に染め上げる気かこのヤロー。大人向け路線すぎだ。
ってなワケでカブト感想。
視聴者的な物語内の重要度が
ネイティブ=ひより<<(越えられない壁)<<ぼっちゃま=Wホッパー
だと思う今日この頃。

立川というワームをワームから守れというゼクトの命令に驚く加賀美。ワームを倒す組織である筈なのに、それを守れというゼクトの矛盾した指示に困惑する。そしてその立川は自分への襲撃に巻き込まれた子供達を救う為にドレイクゼクターを召還し、なんとドレイクに変身する。バシバシとワームを駆逐するその姿は明らかに本来の持ち主の風間より強かった。まさか久々のドレイクの勇姿が、中の人が違うというオチで片付けられるとは思わなかったぜ。てえか立川さんいればザビーもドレイクもサソードも無理矢理に作中に出せるよね。

全てに見捨てられ、傷心する影山に忍び寄るワームの手。
「立川という男を殺せば、我らがザビーゼクターを取り返してやろう」
そして殺害しようとした立川に突きつけられるザビーゼクターを取り戻したいが為に、ザビーとして仕えたかった組織を裏切るという矛盾。その矛盾を振り切ろうとした瞬間、立川を守れと命じられたシャドウ隊員達が影山を取り囲む、ゼクトに仕えるという盾はここで砕け散るという結果に。そして利用価値が無くなった影山を裏切るワーム、ついにザビーゼクターを取り戻すという矛まで奪い取られた。矛盾までも取り上げられた男に手を差し伸べたのは、かつて自分が見捨てた男だった。
「いい顔になったなあ、影山」
影山を銃撃するシャドウ隊員を次々と蹴り飛ばしていく矢車。前隊長の抹殺を図り、その前の前の隊長に駆逐されるエリート部隊シャドウ。利用価値の無い隊長を捨てるという不義を連続した部隊の終焉はこんなものでした。ザビーが居ない今、ザビー配下という部隊の価値も無くなったんだから、ここで壊滅するのが作中的にもいいタイミングの気がする。
ワームも撃退し、影山を救った矢車からの提案は、自分の弟にならないかという提案だった。矢車の手にあるのは矢車の物とは色違いなホッパーゼクター。
「ヒャハーッ!ヒャハハ!アンタだけだ矢車さん。俺に振り向いてくれたのはッ」
「俺と二人で歩いていこう影山……このゴールの無い暗闇を……!」
地獄を垣間見た男が、地獄を見てきた男の手を握る。
狂気のダブルライダー。パンチホッパー&キックホッパー、ここに誕生。

卑屈を極めた影山さんが狂気をあわせ、どうなるのか。そして、矢車さんにベルトを与えたのはいったい誰なのか。ネイティブを名乗る立川というワームは。そして坊ちゃまはお風呂に入っている場合なのか。数々の謎が迷走し始める。

あー天道のハイパーカブト化? ああ、あったね、そんなの
先の読めない展開はいいのだが、読めない部分ばかりで占められると視聴者は混乱するわけで。当初の主人公最強という作品のテーマが薄れてきた上に、タイムスリップというどんな作品でも理解が難しいキーワードが最近。キャラの暴走はかまわんが、作品の根幹まで暴走するのはアカンよ。