アメコミカタツキ2 ボーナストラックA面

>あれ先着順だったんですか!?東より西を優先してよかったー!

 正確には「これぐらい刷っておけば大丈夫だろう」という量を、あっさり突破してしまった結果、先着順になってしまいました。一応、過去のデーターと照らしあわせて数を出してはいたんですが……。
 という訳で、お待たせしました。アメコミカタツキ2 ボーナストラックA面、イベントで配った資料をテキストで公開します。前回のB面と同じく、アメコミカタツキ2を既に手にした人向けの物となっておりますので、ご注意を。

ライダー&バーサーカー&金ピカ
 ハルクと並ぶ超怪力型ヒーローにして、ソーのライバルでもある神様型ヒーロー。英語読みでハーキュリーズなものの、日本や現地での読み方は、ヘラクレス。当然ながら、バーサーカーと分類上は同一人物となり非常にややこしいため、話に少し出るだけで本人の登場は無しとなりました。
 Marvelのハーキュリーズは、豪放磊落を絵に描いたような大雑把なオッサン。何処ぞの征服王と、めちゃくちゃ気が合いそうです。ただし、子供が絡めば話は別。面倒見が良く、なおかつ本人も大の子ども好き。そして、戦いを汚す行為や非道には激怒する武人的気質も持ち合わせています。意外と、このハーキュリーズをそのまま狂化したら、バーサーカーになりそうな気が。憎めない、快男児です。
 ついでにライダーさん。実は、メデューサやゴーゴン(ゴルゴーン)を名乗るMarvelのキャラは、複数存在します。インヒューマンズのメデューサ&ゴーゴン、日本人の殺し屋ゴーゴン。そして、おそらく神話時代の本人であろうゴーゴン。Marvelにおける本物のゴーゴンは、珍しく石化能力を持っていないゴーゴンです。その分、アマゾネス仕込みの格闘術を極め、十分恐ろしい存在ですが。特に髪である蛇は、人一人は簡単に持ち上げる力と強烈な毒に加え、恐るべきはその器用さ。一匹がハンドガンを構えた上で、もう一匹がリロードや発射を担当と、二匹一組で銃を使うほどに器用。これにより、四方八方の銃撃が可能になり、ゴーゴンに死角無し。髪が蛇で肌が緑色なので一見怖いゴーゴンですが、ベースは美人な上に人間への変身も可能と、Fateのライダーさんと並べても、おそらく見劣りしない美貌持ち。
 そして、最後にギルガメッシュ。Marvelのギルガメッシュは、鎧どころかほぼ半裸で、武器など使わず肉体言語で物を言う肉体派です。ここまで両極端にイメージの違う英雄も珍しい……。

三人娘
 氷室鐘、蒔寺楓とくれば、当然三枝由紀香も……。となるところなのですが、今回由紀香嬢のみ、出番が用意できず。しょんぼり。本当なら、最初キャップは港ではなく、ヴェルデで似顔絵描きをしている予定だったのですが、その頃は三人娘は纏めて客としての出番がありました、
キャップ「何故だろうか。君と話していると、やけに落ち着く」
マキジ「第二次大戦中の元号は、昭和かあ……」
氷室「時代的には、間違っていないが。しかし由紀香の昭和は戦時中と言うより、古き良き戦後……」
由紀香「三丁目でもないし、夕日でもないヨ!?」
 キャップの若者への苦手意識が若干薄まるという、違う世界線。

死へようこそ、キャップ
 Welcome to Die! 誤訳でも文法の間違いでもなく、元ネタはコナミ制作X-MENのゲームにおいて、マグニートーが肉声付きで発した珍妙な台詞。米国で「インド人を右に」のようなネタとしての市民権を得ている台詞であり、MVC3でもデッドプールがマグニートーと戦う前、高笑いと共にWelcome to Die!と叫んでくれます。本人の黒歴史を突きつけるデッドプール、マジ外道。しかし、MVC3を邦訳したスタッフがこのネタを知らなかったのか、アルティメットにおいて「マグニートー……殺してやるよ!」という、普通の台詞に訳されてしまい、しょんぼり。なので、あえて直訳して使ってみました。

デッドプール
 本当は、短編として、デッドプールチームアップ!メルブラ編が最初付く予定だったんですけどね。今回、そんな余裕は無いと気づいた瞬間、短編はお蔵入りとなり、こうして長編に乱入することとなりました。可愛いデッドプールちゃんでした!のネタは、改ページを使って仕込みたかったが、構成の都合上出来ませんでした。形としては、P168の「いいかげんにしろよ、蒔寺」みたいな感じで。この構成を、可愛いデッドプールちゃんでしたでもやりたかった……!
 メルブラ編の概要? モービウス主催の吸血鬼学会に急遽参加することになったシオン&リーズバイフェの代わりに、デッドプールさんが路地裏同盟に加入。さっちん大迷惑。街をふらつく最中、危機を迎えた志貴を発見し助けに行こうとするものの、堂々と志貴の前に出ることは出来ないさっちん。そんなさっちんに、デッドプールはそっと自分のスペアタイツを差し出す。「今日のオマエはさっちんじゃねえ、さっちんプールだ!」 なにこのヒドいの。

アーサー王関係者
 何でも持ってるアメリカが、いくら欲しても手に入れられない物、それが歴史。国家として若いですし、土地に根付く神話は他人(先住民)のものですから。なので、彼らは英雄や神様を外から求めます。ハーキュリーズもソーも、結局のところ他所の神様ですしね。
 話がずれましたが、アーサー王も英国の英霊ながら、こうしてアメリカで知名度や市民権を得ている英雄であります。ブラックナイトやデーモン・ザ・エトリガン(DC)のように、アーサー王、もしくはマーリン由来の力を持つヒーローも多い上に、アーサー王を題材としたマンガやドラマも多く刊行されています。そして反英霊にして悪人扱いされているアーサー王伝説の人物と言えば、モルガン(モーガン・ル・フェイ)とモードレッド(モルドレッド)。この二人の場合、過去の人物であるアーサー王とは違い、現役のヴィランとしていろんな所に出演中。DCコミックスにも、ヴィランとして出てます。
 二人が現実世界を堕落の都キャメロンへと改変した一件では、アベンジャーズと一戦を交えたので、キャップとの面識はあり。TM世界ではあまり言及がない二人なので、作中触れることはしませんでしたが。モードレッドは、タスクマスターの模倣で名が出てきたブラックナイトのライバルでもあります。
 そんな中、アーサー王本人と面識があり、モルガンとも深い関係にあった男が一人。その名は、ドクター・ドゥーム。トニーと一緒にアーサー王の時代にワープし、それとは別の経緯で、モーガンとドゥームは時を超えた恋人同士に。悪人同士、無茶苦茶な別れ方をして険悪な関係になったものの……セイバーを義兄弟と呼ぶドゥームとか、嫌だなあ(笑) 恋人時代、ドゥームはモーガンから魔術を習っていたのを使ったネタがP26「毒婦仕込みの魔術」という、作中でのドゥームの台詞です。

タスクマスター
 初期稿では「バゼットさんと冬木大橋で激闘を繰り広げた後、盾を叩き割る程の強烈なストレートをくらい、川に落下し行方不明に」という流れでしたが、「トラウマで泳げないタスキーは川に落とされたら死ぬ!」ということで、急遽流れが変更となりました。おかげでバゼットさんの出番大幅削減&セイバーのガイコツ二連戦という、悲しい事故がおこることに。なんてこったい。