恐怖、燃ゆるとき

フィリップ「理論上可能だとは知ってたけど、本当にアクセルがハードタービュラーと合体するだなんてね」

照井「苦肉の策、にしては上手く行った」

翔太郎「まあ俺らも、照井のガンナーユニットを借りたことがあったしな。待てよ? ってことは他のユニットをアクセルが使うのも、可能ってことか」

翔太郎「あー、やっぱ無理だったか。バランスが取れなくて沈んでらあ」

フィリップ「ハードスプラッシャーでの水上走行は、結構コツがいるからね。いっそ上半身を人型に戻した方が上手くいくかも」

翔太郎「ブハハハハ! なんか妙なバタフライみたいになってるぜ!」

亜樹子「アホー! 可能=ムチャ振りじゃないわー! 竜くん真面目なんだから、のっちゃうでしょうが!」

フィリップ「ジョーカービッグスリッパーに比べれば、生やさしいムチャ振りさ」

 必殺ジョーカービッグスリッパーが見たい方は、ガンバライドへGO。問題は、ビッグスリッパーを使用できるWが最新弾のSRという、入手しにくいことこの上ないカードなことか。テラー=園咲家との最終決戦! 仮面ライダーW 46話感想。ミュージアム壊滅が最終回より数話も前だなんて、いったい誰が予想できたんだろうか……。

 翔太郎は廃人寸前で、フィリップは拉致られて、照井さんは重傷。テラーが前線に出ただけでこの有様とは。ウェザーの全盛期でも、ここまで圧倒はしなかったぞ。
 善悪を超えたところに、琉兵衛の思想は有り。もはや二度と見ることは無いと思われていた、園咲家勢揃いの晩餐。使用人を人払いして、料理は誰が作るのかと思っていたら、当主手製というウルトラC。コックは人払いしなくてもよかったんじゃないかな!?
 この最後の晩餐、イーヴィル・テイルの正体がなんだか知ってから見ると、これまた深い。そして悲しい。

 冴子さん、ホントなんだったんだろうなあ。タブーは微妙だったし、Rナスカもあっさり退場したし。会社経営の腕前はというと、冴子から若菜に社長が変わった途端、業績が伸びちゃうし。なんかもう、いない方がミュージアムにとってよかったんじゃないかと思うレベルだ。
 シュラウドみたいな退場を受け入れるだけの潔さもないし、なんなんだこの人。なんとか、なんとか最終三部作で復権を……!

 勇気があるなら立ち上がれる。相棒が居るなら立ち上がれる。強い意志があるなら立ち上がれる! 
 テラーの誤算は、一度手折ればどうにかなると思い込んでいたことか。三人の仮面ライダー、それぞれ死の淵から完全復活ッ! 恐怖を克服した翔太郎は恐怖というテラーの盾を打ち砕き、ハードタービュラーとの合体を果たしたアクセルはテラードラゴンに真正面から挑みかかる。なんという、真っ正直な撃退方。
 テラー汁もドラゴンも、それだけで勝てる物なワケで。なので、テラーの格闘戦での弱さを攻める気にはなれねえ。本来、ここに天元突破ミック様という光速の護衛もプラスされるし。テラーの幾重にも渡る盾や矛を掻い潜っての、ダブルエクストリーム。アクセルの科学忍法火の鳥といい、こんなん見せつけられたら、燃えるしかねーだろ。
 物語という長い下積みのおかげで、ラストバトルが熱くなるという好例だな。

 イーヴィル・テイルという物悲しい家族の証。炎上する屋敷で一人踊る、琉兵衛。呆然とする冴子と物言わぬシュラウド。この様に一番ふさわしい言葉を当てるならば、散花かな。これにて、ミュージアム壊滅。戦いは、若菜姫を回収した財団Xとのラストバトルへ。実に美しいミュージアムのラストでした。やっぱ悪の本拠地は最後爆発炎上だよなーと、下世話なことも思いつつ。
 次回から、最終三部作らしいけど、いったいどうなるのかなあ。加頭さんがラスボスにしても、少し時間に余裕があるような。三話あれば、なんでも出来るからな。今のとこ、伏線や因縁を解消しても余裕余裕。
 ラストいっぱいいっぱいじゃない仮面ライダーなんて、何年ぶりだろうか。なんてったって、もう設定上だけの必殺技やギミックさえ残ってないんだぜ! いまのとこ、大団円の確率は大だな、ウン。

 以下、映画に関わる感想。なのでネタバレ注意。

 フィリップをシステムに使う=自滅ってことでいいんじゃないかな?
 Neverもミュージアムも、ほとんど同じパターンで自滅しとる。翔太郎とフィリップが出会っていなければ、フィリップがビギンズナイト以前の彼ならば、どちらの組織の作戦も成功したんでしょうけど。
 フィリップの性能向上を期待してのWを放置が、そのまま仇となるとは。琉兵衛のフラスコをかち割ったのは、予想外の成長を果たしたフィリップと、成長の後押しをしたハーフボイルドか。