1+1=∞

亜樹子「サイクロンジョーカーエクストッぶべべ!?」
翔太郎「あ。舌噛んだ」
亜樹子「長いわー! んで、何ができるの? その新フォーム」
フィリップ「最も特徴的なのは、身体を割って現れたクリスタルサーバーだね。クリスタルサーバーは、地球という最大のデーターベースにアクセスして、戦闘に必要な情報のリアルタイム検索やダウンロードが出来るんだ。リアルタイムで入手した情報を即時解析分析することで、相手の動きを察知し常に相手より先んじた戦い方が出来る。クリスタルサーバーの広大な情報量を利用した、力任せの擬似予知能力だね」
亜樹子「えーと……とりあえず競馬行ってみよっか」
翔太郎「手に入れたばっかの能力を金儲けに直結させるって、お前はどこの小悪党だ。せめて、夕飯の買出しに使おうぜ。付近のスーパーの安売りや冷蔵庫の状況が逐一把握出来るだろ。賞味期限切れも一発で見抜けるんじゃね?」
フィリップ「……地球のデーターベースを使って競馬……クリスタルサーバーを使って夕飯の買出しって……」

 誕生! サイクロンジョーカーエクストリーム!(以下CJX)
 苦痛を乗り越え、不和を乗り越え、死を乗り越え、現れたのは無限の可能性! 仮面ライダーW 32話感想。いいパワーアップ回だった。強敵、成長への渇望、どれもこれもパワーアップには必須なものです。

 翔太郎、折れないな。いやねえ、自分が役立たずであると思い知ったあとに、照井の方が自身より上だと言う事実。普通立ち直れんだろ。だって下手するとコレ、W誕生から今までの戦いを否定しかねない展開だぜ。翔太郎でなくパートナーが照井ならば、今までの戦いの犠牲も出なかったのかもしれない、そう考えてしまう余地が生まれるのだから。
 翔太郎、確かに薄っぺらいんだけど、破れても折れても最後には立ち上がれる人間なのが見ていて心地いいし安心感がある。ハーフさだけでなく、このタフネスも主役としての美点じゃないかな。
 逆にフィリップは普段落ち着いている分、とんでもないとこでヘコんだり折れたりしているような。照井への打診も間違っちゃあいないけど、ちと早すぎるわな。そりゃ所長も怒るわ。
 Wの二人はお互いの欠けている部分を補える二人だな。だからこそ、相棒って言葉に重みがあるわけで。

 つーか、もしWへの変身を照井が承諾していても、結局アクセルが参戦できなくなるから、結果戦力減るよな? シュラウドは照井を、本当にフィリップの正パートナーにする気だったのだろうか。Wになるまでの仮宿にしちゃあ、アクセル強力すぎるだろ。
 あとエクストリーム自体の制作はシュラウドだとしても、エクストリーム自体の意志=地球の意思までは関与出来ないってことでOK?

 多分、翔太郎とオヤッさんの行動は一緒だったんだろうけど、駒ぶつけられたトコで結果がまるっきり変わったような。交渉材料のメモリ奪われちゃダメだろ。破棄を前提に置いてベルの真意を確かめないと。翔太郎、オヤッさんに物凄い近しい部分と真逆なほど遠い部分が同居してね?
 10年前、ゾーンのメモリを奪ってマルとベルの動きを封じ、サムの心意気を無駄にしないように黙秘。サムの出所後に物事を進める気でいたら、おやっさんビギンズナイトで死亡。こんな流れでいいのかな。どっちにしろ、マルとベルが改心どころか虎視眈々と機会を伺っていた時点で、オヤッさんが生きていても……。

 何があっても、先へ進むことを選んだ二人。その気高い心に応える者は必ず現れる! 機運高まり、遂にCJX登場。今までの既存フォームから、新たな可能性が溢れでているって感じのCJXのデザインは好きだ。
 しかしビースト&ゾーンのコンビは完璧だね。強いってだけでなく、能力が全てCJXに凌駕される物って言うのがいい。アクセルという素早さを超えたワープ戦法は予測能力に負け、ビーストの再生能力はプリズムビッカーの無効化能力で封印。ここまで新形態の長所を披露出来る状況が整っていたことがあっただろうか。
 よくよく考えれば、ファングの時のアームズもアクセルの時のアイスエイジも、新フォーム&新ライダーを余すこと無く披露出来る相手だったか。新規能力の説明は大事だぜ? でもその為にガタックを殺すのは未だにどーかと。戦いの神w

 CXJの登場の影に隠れて見えなかった材料。一つはアクセルが太刀打ち出来なかった相手をCXJが安々倒したことと、琉兵衛が若菜に多大な期待をかけていること。前者はアクセルの強化フラグとしても、後者は……。普通、敵側の内乱にはワクテカするのに、この不安はなんなんだろうか。若菜姫の善人キャラが立っていた分、悪意の波に飲み込まれそうなのが怖い。結局先が全く読めない。俺のトコにもエクストリーム来てくんないかな。